『超低金利』の異次元世界は、『バースト』して終焉か??

今日のテーマは、『超低金利の異次元世界は、バーストして終焉か??』です。

 

 

歴史的な『超低金利』の時代が続いています。

 

 

約3年前、

 

 

『マイナス金利』を導入した当初の異常事態は脱したものの、

それでも、日本の長期金利は再び『マイナス領域』に転落した状態。

 

 

流石に、

 

 

『米国債10年もの』の利回りは年率3%程度まで回復しましたが、

それでも、サブプライムショック前の水準からは程遠いのが実情です。

 

 

また、

 

 

まだまだ『金利』が上がり切らないその状況において、既に、

FRBがFOMC(政策金利)の利上げを、2019年は見送りに入るという推測も出ています。

 

 

更に、

 

 

日本市場は、累計債務の(超)肥大化から様々な制約があり、

『国家プロジェクト』として『金利低圧』事業が進行中です。

 

 

この状況下、

 

 

市中取引のあらゆる『金利』が極低率に抑えられた状況で、

多くの方々は、『投資先』を探すことさえ諦めてしまっています。

 

 

ただし、

 

 

この『超低金利』の異次元状態に苦しめられるのは、

私たち『一般市民』だけでなく、『金融機関』サイドとしても同じようです。

 

 

先日(2月8日)、

 

 

日本銀行は『貸出金統計』を発表し、

邦銀による昨年2018年末の『国内貸出残高』が、

『504兆3974億円』に上ることが判明しました。

 

 

『貸出金統計』の基準値を知らない方々でも、

世界第3位の『GDP(国内総生産)』に匹敵する値という事で、

その『数字』としての大きさは何となく理解して頂けますよね。

 

 

因みに、前述した『年間約504兆円』の貸出金合計額は、

未だ日本に『好況』の名残があった1997年末以来、21年ぶりの『高水準』です。

 

 

基本を整理すると、

 

 

『金融機関』はこれから経済成長に寄与する企業に融資を出し、

その分『金利』をリターンとして受け取る事で、利益を得ます。

 

 

また、

 

 

今後成長が見込まれる『有望企業』でも、

手元資金が無ければ『設備投資』『事業拡大』出来ないでの、

『金融機関』の助けが、どうしても必要な場面も存在します。

 

 

あらゆる分野で『バランス』はとても大切になって来ますが、

この相互補助が上手く機能した時、経済は安定成長する局面に入るのです。

 

 

1997年当時、

 

 

既に、『バブル経済』は1989年に崩壊していたものの、

今と比較すると、『日本経済』もまだまだ『底堅さ』を見せていました。

 

 

実際、

 

 

日本の『長期金利』も常識レベルの水準に保たれていましたし、

現在では『お宝保険』と呼ばれる金融商品も、市場には存在していました。

 

 

この状況下において、

 

 

金融機関による『貸出金』は、

順当に『成長見込み企業』への融資として行われていたものが大半です。

 

 

まさか、

 

 

その後も『失われた30年』が継続すると考えていなかったでしょうが、

当時の人は、心から『日本経済復興』『再成長』を信じていたと考えます。

 

 

昨年2018年の『貸出金』の総額は、

そういった『1997年』と同水準まで回復していたという事です。

 

 

しかし、

 

 

金融機関が行う『融資の中身』に目を向けてみると、

21年前の当時とは、全く違った状況であることが分かってきました。

 

 

どういうことか??

 

 

まず、

 

 

昨年含め、近年『貸出』を増加させている金融機関は、

海外販路拡大を目指すメガバンク系列ではなく、

融資競争の激化に喘ぐ『地方銀行』が主流だという事。

 

 

実際、

 

 

日本国内全体の『融資』に占めるメガバンクの比率は、

1997年末の『64%』から、2018年末『46%』まで下がっています。

 

 

現時点では、過半数を『地方銀行』が占めている計算です。

 

 

そして、

 

 

現場の融資担当者の証言では、融資は『成長見込み企業』ではなく、

返済能力が乏しく、延命するだけの『ゾンビ企業』への低利融資の過熱だという話です。

 

 

『ゾンビ企業』

 

 

過去3年以上に渡り、『債務利払い』を『利益』で賄えない企業の総称ですが、

資金繰りの『延命措置』としての融資に、成長性は無く、新たな歪みを生みます。

 

 

それを裏付けるデータも出ています。

 

 

某調査機関のデータから算出すると、

 

 

国内行2018年3月期の貸出金利ざやは『0.25%』に留まり、

2013年と比較して『0.28ポイント』も低い値になっています。

 

 

これは、

 

 

約20年ぶりに『貸出金500兆円超』を記録したとしても、

全体としての収益が『1兆4000億円』程も吹き飛んでいる計算です。

 

 

更に悲しいデータも出ていて、

 

 

直近3年間で『貸出量を増やした銀行』は、

『増やさなかった銀行』よりも、金融機関としての『収益力』が落ちていました。

 

 

前述、本来の金融機関ビジネスモデルから言えば、

『本末転倒』とも言える状況が生まれているのです。

 

 

現時点で、『自己資本比率規制』は上回るようですが、

この状況が続けば、『自己資本喰い』に転じる可能性すらあります。

 

 

何故このような状況にあるかと言うと、

 

 

社会全体として『収益機会』が見出せないことから、

地方銀行を中心に、『返済に懸念がある企業』まで、

『低率融資』の過当競争が激しさを増していること。

 

 

それに応じることで、

 

 

一時的に『金融機関』としては難局を乗り越えるのかも知れませんが、

競争激化の『負のスパイラル』に陥り、長期的に自分の首を絞める結果になっています。

 

 

昨年2018年9月、

 

 

『BIS(国際決済銀行)』は『ゾンビ企業の台頭』と題した報告書を公表し、

日本では、上場企業全体の『約12%』が、過去3年以上『債務利払い』を『利益』で賄えていないと指摘しました。

 

 

そして、

 

 

こうした『ゾンビ企業』というものの比率は、

1980年代後半時点では、『約2%』に過ぎなかったとも述べています。

 

 

『貸出金:500円超』

 

 

約20年ぶりの『高水準』を記録したとしても、

決して『日本経済』が復活していることは意味しません。

 

 

むしろ、

 

 

状況はその『逆』のようで、融資の現場では、

『限界は、本当に近付いている』という見方も存在しています。

 

 

そういう背景から、今日のタイトルに続きます。

 

 

『超低金利』の異次元世界は、『バースト』して終焉してしまうのか??

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
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