今日のテーマは、『キャッシュレス決済推進により、国家がしたいこと』です。
1週ほど前の話になりますが、
昨年(2019年)10月『消費増税』と同時に導入された、
『キャッシュレス決済:還元事業』が6月末で終了しました。
支払い時に『キャッシュレス決済』を選択すれば、
個人商店等で『5%』、コンビニ等では『2%』、
実質、キャッシュバックされてくるあの制度です。
個人的に、
事業・プライベート関わらず、日常的にほぼ全ての決済は、
10年ほど前から『キャッシュレス』を選択していました。
その身としては、
全く『生活習慣』を変えることなく、直接還元されるこの制度は、
消費増税後も、支出削減できるポイントで恩恵を受けて来ました。
それが、遂に、終了してしまったのです。
勿論、
上記の『還元』は対象店舗負担では話が通りませんから、
日本政府は『約7000億円』の予算を投入しています。
その甲斐あってか、
制度実施の対象期間中(2019年10月から2020年6月)、
キャッシュレス決済比率は、全国で『15%』も上昇したのです。
短期間のうちにこの上昇率ですから、
一定の効果はあったと感じています。
しかし、『上昇した』と言っても、
未だ、日本のキャッシュレス決済比率は『55%』に留まり、
海外諸国のそれと、大きく水を開けられているのが実情です。
前述の通り、
私自身、10年ほど前から『推進派』の一人だったので、
未だ、日本全国で『現金決済』が『約4割』も残ることは意外ですね。
もしかすると、
『キャッシュレス決済』の選択により、
『お金』を使った感覚を感じられずに、
支出コントロールが出来ないと考える方も多いのでしょうか。
島国特有の民族性か、
『金融』の分野においても、独特の価値観を形成する日本ですが、
『現金信仰』も、海外諸国に見られない『独自文化』と考えます。
話を戻すと、
冒頭の『キャッシュレス決済:還元事業』は終了したものの、
9月には『マイナポイント:25%還元事業』が始動します。
この制度、
『マイナンバー』と紐付けされたキャッシュレス決済を選択する場合、
支払い金額の『25%』が、ポイント還元される大盤振舞い制度です。
『25%』というインパクトある数字を見せ付けられると、
冒頭の『5%』『2%』が、ショボく見えてしまいますね(笑)
ただ、
『上限無し:25%還元』では、財源が尽きてしまいますから、
予算2458億円、一人5000円を上限にした還元事業です。
恐らく、
日本政府としては、先行した『ポイント還元事業』において、
『非現金決済化』が、想定ほど上がらなかったと推測します。
実際、
私も、コンビニのレジ等で並んでいた際に、
クレジットは『2%還元』されるにも関わらず、
他人が『現金決済』する場面を、度々見ました。
世の中には、
『クレジットカード』を作成出来ない方々も少数存在しますが、
恐らく、私が目撃した全員が、そういった事情だとも考え難い。
それだけ、『生活習慣』を変えるのが難しいとも見れますが、
根底に、前述した『現金信仰文化』があるのではと考えます。
そこで、
新たな『テコ入れ策』として、『マイナポイント還元事業』により、
『キャッシュレス決済比率』を底上げしたいのが、政府の本音です。
何故、
ここまで『キャッシュレス決済』を推進しているか、
皆さん、『国家』の狙いが分かっているでしょうか??
その理由は、
『キャッシュレス決済』を、可能な限り100%に近付ける事で、
日本国民の『お金の流れ』を、すべて把握したいというものです。
何故なら、
『国家』とは、言葉を変えれば『徴税システム』のことであり、
『徴税』とは、『お金の移動』が起こる際に発生するからです。
例えば、
街中の個人商店等、未だに『現金決済推進』のお店もありますが、
このお店の『売上高』については、申告を信じるほか有りません。
基本的に、
日本国の税法においては、事業者の申告を『信じる』事が大原則で、
それを覆すには『誤り』『虚偽』である証明をする必要があります。
しかし、
もしも、このお店の決済が『キャッシュレス化』すれば、
客観的に見ても、その取引の正当性も明らかになるため、
『徴税システム』はとても正常に機能する事になります。
要は、
『現金決済』とは、『お金の移動』が非常に分かりづらくなり、
国家サイドは、『税金』を取り逸れていると考えているのです。
実際、
私たちの想像以上に、社会には『グレーな取引』が数多くあり、
そういった場面では、勿論、『現金決済』が選択されています。
一時期、話題になった、芸人さんの『闇営業』などがそうですよね。
当然、
その取引について、受益者は未申告のものも多くあるでしょうから、
記録上抹殺されたものについて、『徴税システム』は働き得ません。
そして、
そのような取引が積もり積もって、2020年においても、
国内では『4割』もの現金決済が残っているという訳です。
個人的に、
世の中、全ての物事に共通して『完璧』はないと考えるので、
『ファジー』な部分は、残しておくほうが美しいと感じます。
しかし、
『国家』の中枢を司る方々という『例外』を除いて、
その『ファジーさ』を許されないのが『現実』です。
これからも、
『キャッシュレス決済』という管理機能強化が予想されますが、
『防衛手段』は、今から講じておいた方が良いかも知れません。
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