今日のテーマは、『日本版:グラミン銀行は、起業家の救世主となり得るか??』です(^_^)★
先日、少し興味深いニュースを耳にする機会がありました。
『グラミン銀行が、来夏にも日本に上陸するかも知れない』というものです。
『グラミン銀行』
詳細はよく知らないという方でも、
その名称に、一度は聞き覚えがあると思います。
私が誕生する前年にあたる、1983年にバングラデシュで創設。
創設者は、ムハマド・ユヌスさんと言う人物で、後にノーベル平和賞を受賞しています。
主に貧困な方々を対象として、
ビジネスにかかる初期投資費用を、『無担保で』融資するシステムです。
しかし、
一般的には勘違いされている部分もあるかも知れませんが、
決して『非営利:ボランティア集団』という訳ではなく、貸付金利は『平均20%』。
物価が比較的安定した日本という国の感覚では、
かなり高めの利率に感じてしまいますが、
インフレ率が10%前後もあるバングラデシュにおいては、
これくらいの金利を求めないとビジネスは成立しません。
『貧困者に』『無担保融資』と聞くと、
どうもボランティアと勘違いしてしまいますが、実際はこれとは全く逆。
『お金』で『貧困者』を救うのではなく、
融資して、ビジネスで成功して、しっかり返してもらうのが基本方針。
実際、
融資返済率は実に90%を越え、
それを支えるのは、グラミン銀行特有の融資に対するルールです。
『無担保融資』といっても一気に多額のお金を貸すのではなく、
都度、『必要額を』『最低限で』融資していくというスタイル。
更に、
近隣に住む融資希望者『5人1組』のグループ制で、
仮に1人の返済が滞ると、他のメンバーへの融資もストップしてしまいます。
返済計画の進捗管理や、ビジネスについてのミーティングも頻繁に行われるそうで、
個人的には、その『サポート体制』の方が『融資』自体よりも価値が高いと感じます。
そんな『グラミン銀行』ですが、
本国バングラデシュの他に、2008年には米国に進出しています。
こちらは、私も先日まで知りませんでした。
奇しくもリーマン・ブラザーズ破綻に代表される、
サブプライム・ショックが米国経済を直撃していた年です。
そういった背景も、何か関係があるのかな(^_^)
米国では、主にヒスパニック系シングルマザー等を対象として、
ビジネスの初期費用として、9万人以上、約800億円の融資をしているそう。
確かに、
私自身、ビジネスをしている身としては、
スタートの初期段階において、準備・操業資金確保はかなり重要課題だと感じました。
1つの『きっかけ』を与えることで、
全ての人ではないかも知れませんが、人生が好転する人もきっと出てくる。
実際、
私は20代前半から中盤、東南アジア等途上国を放浪して、
最初の『チャンス』すら与えられない人生を送る人を多く見て来ました。
私たちは、経済大国・日本に生まれ育ったので、
なかなか実感がわきにくいかも知れません。
しかし、
舗装もされていない泥だらけの道路の脇に、
板切れで作られた、吹き飛びそうな掘っ立て小屋を目にした際、次のように思いました。
『ここに生まれたら、チャンスの存在すら知らずに生きることになる。』
本当に、心からそう感じたのです。
そういった境遇の方々に対して、『グラミン銀行』の存在は、本当に『希望』そのもの。
貧困を抜け出す唯一の方法として活用し、
実際に、起死回生の人生を歩み始めた起業家もいるでしょう。
そんな『グラミン銀行』が、遂に、日本にもやって来る!!
このことは、
日本の起業家(志望者?)にとって、果たして『救世主』となり得るのでしょうか??
、
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、
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様々な意見・議論も分かれるところかと思いますが、
個人的な見解では、日本においては、これは『救世主』とはなり得ないと考えます。
と言うのも、
『日本』と『本国:バングラデシュ』では、
そもそもの経済的基盤、社会背景等が大きく違っているからです。
何も、『5人1組』のグループ制が、
日本社会では受け容れられないという話ではありません。
*そもそも、このルールが日本に導入されるか決まってませんが。
そうではなくて、
先進国・日本において、
ビジネス・スタートアップにおける融資制度は、既に拡充していると考えます。
実際に、
起業した経験をお持ちの方はわかるでしょうが、
自治体、地方金融機関、商工会議所等は、起業支援をかなり力を入れて行っています。
事業計画書の書き方も丁寧に教えてくれて、
金融機関から融資を引き出すコツも、親身になって伝授してくれる。
現在問題になっている、
手を出したら絶対に返済不可能なカードローンなんかで高率融資を受けなくても、
少し自分の頭を使って調べ、足を運ぶ労力を厭わなければ、
大概の人は、『無担保で』『低率融資』を受けるチャンスはある訳です。
『日本版:グラミン銀行』の初回融資上限としては、
『20万円』程度が検討されているようですが、
この金額単位で審議に入られていては、日本ではビジネスしていけません。
また、
『アイディア』を売るというビジネス本来の姿で言えば、
『クラウド・ファウンディング』なるものも登場してきました。
お笑い芸人・キングコングの西野亮廣さんが、
『えんとつ町のプペル』を大成功させたことでも話題になりましたよね。
本家、米国や欧州ほどの資金援助規模にはなっていませんが、
一昔前より、『アイディア』を売る環境は整いつつあると思うのです。
少なくとも、
『グラミン銀行』の本場・バングラデシュよりも、その土壌は確実にある。
つまり、
敢えて誤解を恐れずに言うと、
『日本版:グラミン銀行』に融資申込みをする方は、上記の方法を使えない方々がメイン。
そのような状況の方々が『ビジネス』をして、
果たして、本当に上手くいくものなのでしょうか??
私には、次のような『信念』があります。
『お金』の問題は、決して『お金』では解決しない。
『お金』の問題は、人の『知恵』でしか解決しない。
発展途上国のように極限レベルを除いて、
この言葉こそが、本当に真実だと考えています。
私のこの予想が外れるとしたら、
それは、日本に私の想像を超える遥かな『貧困』があるということ。
それでも、
『チャンス』溢れるこの国に生まれて、育てば、
自身の思考をフル回転させることで、いくらでも『価値』は生み出せると思います。
簡単に、『お金』で問題を解決しようとしないでください。
公式サイトブログ読者の皆さんが、
『知恵』『知識』によって、根本から『お金』の問題解決をされることを祈っています(^_^)
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『具体的なアクション』を起こすことでのみ、
本当に人生は好転していくものだと思います。
ぜひ勇気を持って、新たな一歩を踏み出してみてください。
皆さんに直接お会い出来るのを楽しみにしております(^_^)★
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井上耕太事務所
代表 井上耕太