『最低賃金』という概念は、労働者の『救世主』となり得るか??

今日のテーマは、『最低賃金という概念は、労働者の救世主となり得るか??』です。

 

 

昨日の公式ブログでは、

 

 

『日本国のデフレーション進行論は、果たして真実か??』と題して、

日本国内の『デフレ進行論』に対する、否定的見解をご紹介しました。

 

 

『失われた30年間』と表現される期間、何故か、

日本国内では『デフレ進行論』が主流とされます。

 

 

実際、

 

 

日本政府も、中央銀行も、彼らの息が掛かったマスコミも、

『日本は、長期デフレを脱却しなければ』と喧伝し続ける。

 

 

しかし、

 

 

『インフレ』『デフレ』は、それ自体に『善・悪』はなく、

社会全体の経済活動における『一現象』でしか有りません。

 

 

その証拠に、

 

 

もしも、仮に、『デフレ』が本当に進行しているとしたら、

それは、昨日確認の通り『通貨価値上昇』を意味するので、

『保有資産』が潤沢な人間からすれば、喜ぶべきことです。

 

 

何故なら、

 

 

『貨幣価値』が上昇することで、実質効力も上昇しますから、

既存の『保有資産』に関しては、何もすることなく『価値上昇』することになるからです。

 

 

しかし、

 

 

非常に不思議なことに、政府・中央銀行・マスコミの方々が、

いくら『デフレ進行』を扇動しても、周りに喜んでいる人間はいません。

 

 

これは、一体、どういうことなのでしょうか??

 

 

その理由は、意外なほどに『シンプル』です。

 

 

そもそも、

 

 

前提としている『デフレ進行』自体が間違っており、

日本は、大戦後ずっと『インフレ進行』しています。

 

 

これは、

 

 

少しだけ『思考回路』を働かせれば、直ぐに分かることで、

有事からの回復を『金融緩和』に依存する現代資本主義は、

『デフレーション(貨幣価値上昇)』など起こり得ません。

 

 

この辺り、

 

 

世界的な富裕層や、機関投資家の中では周知の事実であり、

間違っても、『デフレ進行』を信じている人間などいない。

 

 

直近1年以内では、

 

 

約20年前、『金持ち父さん、貧乏父さん』が大流行して、

世界的ベストセラー作家となったロバート・キヨサキ氏も、

最新刊『フェイク』の中で、繰り返し、繰り返し、述べています。

 

 

直近100年間と言わず、

 

 

半世紀(50年間)ほどの期間を振り返ったとしても、

『貨幣価値上昇局面は、一度たりとも無かった』、と。

 

 

当たり前です。

 

 

『ロジック』として、絶対に、起こり得ない現象です。

 

 

話を進めると、

 

 

何故、政府・マスコミが『デフレ進行』を扇動するかと言えば、

それは、日本人の『平均所得』が、長期低迷し続けているから。

 

 

もし仮に、

 

 

『貨幣価値』が上昇して、それに伴い『物価下落』も進行するなら、

『所得が伸びなくても、しょうがないよね』の言い訳が成立します。

 

 

その実現の為、

 

 

『子供騙し』のような方法で、ごまかし続けて来ている訳ですが、

悲しい哉、そに言い訳に、まんまと嵌っているのが日本国民です。

 

 

皆さん、いい加減、目を覚ましましょう。

 

 

日本は、過去も、現在も、『インフレ進行』が続いており、

それと同時に『所得停滞(減少?)』が発生しているだけ。

 

 

少しだけ勉強すれば、そういった『事実』も見抜けるようになります。

 

 

それで、

 

 

『所得』というテーマに関して言うならば、世界全体としても、

『最近、変な方向へ行っているな。』と感じる場面が有ります。

 

 

それが、

 

 

今日のタイトルとしても採用させて頂いたフレーズ、

『最低賃金』という、新たに生まれてきた概念です。

 

 

最近の報道では、

 

 

スイス・ジュネーブ州においても、これをテーマとした住民投票があり、

同州内の最低賃金が『時給23スイスフラン(*)』と決定されました。

(*日本円換算:時給2600円超の計算になります。)

 

 

この制度は、

 

 

早くも翌月(11月)から導入されることが決まっており、

同州内『約6%』の労働者に対して、順次、適用されます。

 

 

これにより、

 

 

日本の基準同様、『週間:約40時間』の労働の対価として、

日本円換算で『月額45万円超』の給与が最低保証されます。

 

 

『最低保証』でこれですから、中々、『良い待遇』に見えますよね。

 

 

まあ、

 

 

『生活コスト』も、日本と比較して、格段に高いジュネーブですから、

『月額45万円』が持つ効力は、私たちの想像とは若干異なりますが。

 

 

今回の採決に対して、

 

 

現地の労働組合・統括団体は、労働者の権利を守るための、

『歴史的勝利だった』と、大々的に声明を発表しています。

 

 

しかし、これは『真実』を表しているのでしょうか??

 

 

残念ながら、完全に、間違っています。

 

 

そもそも、

 

 

『資本主義経済』というものの前提・根底にある考え方・定義ですが、

自ら『価値提供』した分、『報酬』が得られる仕組みになっています。

 

 

勿論、

 

 

それは、『時間』の経過とともに『物価連動』すべきですが、

単純に、『最低賃金』として決定されるべきでは有りません。

 

 

一見すると、

 

 

『最低賃金』を定めることで、『経済的弱者』がいなくなり、

誰しも『最低限の対価』を得られそうな気がしてしまいます。

 

 

しかし、

 

 

『経営者サイド』から考えれば、当然のことと言えますが、

『最低賃金』というルールがネックになってしまうならば、

その基準に準じない雇用形態を、模索するようになります。

 

 

また、

 

 

『雇用控え』という現象も、当然ながら起こって来るでしょうね。

 

 

『労働者サイド』としては、

 

 

自らの身を守る戦略として採用した『最低賃金』の概念が、

実は、自らの首を締めてしまっている結果になっています。

 

 

作家の橘玲さんは、次のような言葉で表現しています。

 

 

『地獄』への道は、『善意』により敷き詰められている。

 

 

超長期的視点において、『善・悪』を判断する眼力も、

2020年以降の時代を生きる中で、必須の脳力です。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
・経営者、医療従事者(医師、看護師、薬剤師 etc.)、会社員(上場企業勤務、若しくは、年収500万円以上)

【活動理念】
・自らの情報提供・プラン提案により、クライアントさんの【経済的自由】実現を初志貫徹でサポートする。

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