『為替』の世界も、少し騒々しくなって来ました。

今日のテーマは、『為替の世界も、少し騒々しくなって来ました』です。

 

 

昨日の公式ブログでは、『原油価格』が市場に与える影響、

そして、私たちの生活に直接的に与える影響について考察しました。

 

 

『原油価格』に日々着目している方々は、実際は、相当な投資マニアだと思いますが(笑)、

それでも、自身の生活と密接に結びついていることがお分かり頂けたと思います。

 

 

今日のテーマである『為替』も、似たような傾向がありますね。

 

 

こちらも、私たちの生活と密接に関わるにも関わらず、

大半の方々が、日々スルーして生きていかれているポイントです。

 

 

そもそも論として、

 

 

現在の『日本円対米ドル』為替レートをご存知の方は、

日本人全体として、何割くらいいらっしゃるのでしょうか??

 

 

普段、『お金のセッション(個人面談)』を開催していて、

同じような質問を、受講者の方々にさせて頂く場面が多くあります。

 

 

その際の私の肌感覚から見て、恐らく、正答率は良くて『2割』程度。

 

 

テレビニュース終盤、『天気予報』と『株と為替の値動き』は必須で放映されます。

 

 

また、街中や新幹線内の電光掲示板等でも、これらの速報は流れています。

 

 

情報として身の回りには溢れているにも関わらず、

多くの方々が、『私には、関係ない。』とスルーしてしまっているのです。

 

 

果たして、本当にそうでしょうか??

 

 

日本が国内だけで経済を回していたら良いのでしょうが、

現在では、あらゆる分野で『輸入』があるからこそ私たちの生活は成り立ちます。

 

 

昨日の公式ブログで取り上げた『エネルギー(燃料)』然り、

『衣』『食』『住』で表現される生活必須項目のほとんどが、

海外からの輸入に頼ることで、滞りなく流れていると思うのです。

 

 

そんな中で、自国通貨と海外通貨の為替レートは要チェックポイント。

 

 

『原油価格』は反映に時間的なバッファーがあるかも知れませんが、

『為替』に関しては、よりリアルタイムに反映して影響が現れてきます。

 

 

本日(2018年5月19日、日本時間AM5:49)時点、

日本円の対米ドルレートは『1ドル=110.73–74円』付近。

 

 

一時、継続していた『円高』傾向から、

ここ1ヶ月ほどの間に、じわじわと『円安』方向へと動いて来ました。

 

 

要因は様々あるでしょうが、

大きいものでは、1つ、『米国長期金利』の上昇が挙げられると考えます。

 

 

現在、『米国債10年もの』の利回りは『3.059%』前後を推移。

 

 

(*中央銀行介入でコントロールされていますが、)

『日本国債10年もの』の利回り『0.055%』と比較して、『約3%』もの金利差が開いてきています。

 

 

米国金利がこの高水準を記録するのは6年10ヶ月ぶりで、

両国の金利差が『3%』を超えるのは、実に11年ぶりの出来事です。

 

 

『11年ぶり』というのは2007年6月以来のことで、

サブプライムショック最中と考えると、感が深いものがありますね。

 

 

昨日の記事の中でも書かせて頂きましたが、金利差が拡大すると、

短期的には、金利が高い方の通貨に対して『通貨高』傾向に動きます。

 

 

そういった事情があるので、現在のような状況では、

世界のお金は『日本円』よりも『米ドル』の方向へと流れているのです。

 

 

*この不均衡な取引がいつまでも残っている訳はありませんから、

 中長期的には是正されて、この『歪』は調整されてしまいます。

 

 

この典型的な現象は、世界の『地政学リスク』低下のサインとも見られています。

 

 

基本的に、世界レベルの『有事』が起こった際、

『リスク逃避』『安全資産確保』の観点で、投資家が活用するのが『日本円』です。

 

 

反対に、

 

 

世界経済が順調に推移する局面では、

『安全資産・日本円』に資金を置いておいても全く増えませんから、

流れ的には『日本円』から見て逃避的になり『円安』が進行します。

 

 

米国債の利回りが上昇する局面は後者ですから、

『日米の金利差』が開く場面において、原則的には『円安』が進むはずです。

 

 

しかし、

 

 

現在と同様の状況に陥った今年(2018年)3月の時点では、

『米中貿易戦争』や『北朝鮮情勢』などへの懸念が大きく、『円高』傾向が続きました。

 

 

米国株式市場も順調に推移していたにも関わらず、

本質的な景気回復の持続性に、市場が疑問を持っていたことも由来します。

 

 

それから2ヶ月が経ち、

 

 

『リスク』に対しての観測が和らぎ始めた事もあり、

『金利差』が生まれることでの本来の動き、『円安』が戻って来たのです。

 

 

果たして、このまま『円安』が進行・継続していくのか??

 

 

はたまた、米国(大統領)がそれを嫌気して、『米ドル安』傾向へと導くのか??

 

 

短期市場のアップ・ダウンは、正直、誰にも読むことが出来ません。

 

 

しかし、

 

 

『読むことが出来ないから、全く関心を示さない』のではなく、

日々、世界各国間で行われる『綱引き』をウォッチし続けて行くことが大切です。

 

 

世界経済の先行き感が楽観視されていると言いましたが、

『米国金利上昇』により、既に途上国からは資金引き上げが起こっている国もあります。

 

 

その1つが(FX市場のメジャー通貨)『トルコ・リラ』で、

先日、一時『1ドル=4.47リラ』まで下落し、過去最安値を更新しました。

 

 

年初からの下落率は『15%』にも達しており、

主な『新興国通貨』の中でも最も下落率が大きくなっています。

 

 

こういった(世界経済から見たら)『小さな兆候』でも、

それが『きっかけ』となり、大きな『変動期』へと突入することがあります。

 

 

そう考えると、日々のニュース、新聞紙面を見るのも、

『宝探し』感覚で、楽しく感じられるのではないでしょうか(^ ^)

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
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【クライアント】
・経営者、医療従事者(医師、看護師、薬剤師 etc.)、会社員(上場企業勤務、若しくは、年収500万円以上)

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・自らの情報提供・プラン提案により、クライアントさんの【経済的自由】実現を初志貫徹でサポートする。

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