今日のテーマは、『現代版:預金封鎖は、果たして実行されるのか??』です。
久々に、『日本』の話をしたいと思います。
『預金封鎖』
この言葉を聞いて、皆さん、意味するところをパッとイメージ出来ますか??
一般的に、
『経済的苦境』に陥った国家が、『財産税』等を課税する際、
『国民資産』を把握する為、一定期間、『流動性』を奪うために行う政策です。
実際に、
『国家破綻』してしまった国の状況が、詳細に報じられる事は少ないですが、
このような国家・地域においては、ほぼ100%『預金封鎖』が行われています。
少し昔の記憶になりますが、
『ギリシャ』という国家が、巨額債務を抱えて『実質的破綻』した際、
一定期間、金融機関からの出金制限額が1日『60ユーロ』でしたよね。
現在、
為替市場では『1ユーロ=120円』前後で取引されていますから、
1日の出金制限が、日本円換算『約7200円』程度だったという事です。
なかなか、厳しい値ですよね。
恐らく、
『大人』という年齢を超えられている読者の方々であれば、
『突発的な支出』が、この金額を超える場面にも多々遭遇されると思います。
このような、
『国家的有事』の際、何故、『預金封鎖』という措置が取られるかというと、
それをしなければ、国民資産の『キャピタル・フライト』が起こるからです。
『キャピタル・フライト』
一般的な『日本人』の方々にとっては、
また、聴き慣れない『ワード』が出て来ましたね(笑)
『2020年』を迎えた現代でも、『日本』は島国特有の性質からか、
ほぼ100%の国民が、『全資産』を国内保有する事しか考えません。
しかし、
『グローバル・スタンダード』では、思考回路はより柔軟であり、
海外諸国の方は、自身が居住する国家・地域が危ないと感じたら、
即座に、自身の『資産保全』の為に国外移転を実行に移すのです。
話を戻すと、
冒頭『資産課税』という話をご紹介しましたが、その前段階として、
『キャピタル・フライト』を防止する為の常套手段が、『預金封鎖』なのです。
かなり、物騒な話が展開していますよね(笑)
今、思いついたのですが、
私たち『日本人』にとってより身近な事例で言えば、
1990年代後半、預かり資産の運用損失を理由に、
『保険会社』がバタバタと倒産した時代がありましたよね。
あの時、
保険会社で該当商品を購入していた方々の『積立部分』は、
1年間『流動性』を奪われたのち、その『価値』も9割カットされて払い戻しです。
この事例は、
一部の『保険会社』と、商品購入していた一部の『契約者』限定の話ですが、
『預金封鎖』『資産課税』については、国民全体に対象拡大されたとイメージすれば良いです。
そんな話が、まあまあ直近の日本においても、起こっていました。
それでも、
対象が『国民全体』となる『預金封鎖』『資産課税』という選択が、
『本当に、現在の日本で起こり得るの??』と思われる方もいますよね(笑)
それでは、
実際、過去に『国家全体』として起こった事があるとしたらどうですか??
公式ブログでは、
過去に何度か取り上げたので、簡単な振り返りに留めますが、
第二次世界大戦敗戦直後、日本では上記の2イベントが『実行』されています。
第二次大戦中、
その戦費を賄う為、大量の『戦争国債』を発行して、国民が購入しましたが、
その総額は、当時のGDP(国内総生産)比『200%超』を記録するまでに増大しました。
私たちが歴史で学んだ通り、
第二次大戦に『日本国』は敗戦していますから、当然、戦利品等もなく、
後に残されたのは、全国の主要都市・軍事工場を焼き尽くされた国土と、
前述した『GDP比200%超』という返済不能な『借金』だけです。
この時、
実行に移されたにが、テーマとして取り上げている『預金封鎖』で、
それにより『国民資産』を正確に把握した後、『資産課税』が決行に移されました。
要は、
『国民資産』を日本政府が没収することにより、
『国家債務』を最終的に解消するという『強行策』を押し進めたんですね。
そのような『非道』の歴史が存在しています。
そして、
先ほど、ご紹介した2ステップ(預金封鎖・資産課税)の前段階には、
実は、もう1つ、それを遂行する上での『重要ステップ』が存在していました。
皆さん、何だか分かりますか??
それは、『紙幣刷新』という必要不可欠なステップで、
『旧円・新円交換スキーム』を発動することにより、
先ず、国民資産を『金融機関』に集結するよう仕向けたのです。
『紙幣刷新』、、、、、、、、どこかで、聞いた事がありますよね??(笑)
そう、4年後の『2024年』に、現代日本でも『計画』されています。
そして、
先日出てきた報道では、2021年から本格稼働させるよう、
金融機関の『預貯金講座』についても『マイナンバー』との、
『連結義務化』の話も進められているのだとか。
にわかに、慌しくなってきましたね(笑)
常々お伝えし続けていますが、私たちが居住する『日本国』には、
どう転んでも、到底返済不能なレベルの『国家債務』が有ります。
それを『帳消し』にする方法については、
そこまで、選択肢が多くはないというのも事実です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太