今日のテーマは、『会社員の自社株フルベット投資は最適化戦略なのか??』です。
稀に、この公式サイトでも書かせて頂く事があります。
現在、
私は金融機関(銀行・保険・証券)に所属しない、
独立系ファイナンシャル・プランナーとして活動しています。
が、
もともとは金融業界の人間でも何でもなく、
製薬企業で医療用医薬品の営業職(MR)として社会人生活をスタートしました。
今でも十分そうだと考えますが、
その当時も、『大手』としてカウントされる東証一部上場企業、
『エーザイ株式会社』が、私が唯一『会社員』として過ごした企業です。
業界の方は明るいでしょうが、
一般的には『チョコラBB』シリーズの印象が強いものの、
医療用医薬品分野では『消化器』『脳神経』領域に特化していた会社です。
『胃酸分泌抑制薬』『認知症進行遅延薬』
私が所属していた当時の主力製品はこの2つで、
特に、後者は先進国を中心に、少子高齢化が進行する国・地域で絶大なるニーズがありました。
それで、
私が社会人生活スタート時にお世話になった『エーザイ株式会社』ですが、
ここ1、2ヶ月ほどの間、市場の関心も強く集まっていた会社でもあります。
ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、
某『認知症薬』の臨床試験成績が市場予想を上回り、
その上市後の成長予測から、『株価』が過去最高値を駆け上るまで跳ね上がったのです。
東証一部の急騰率ランキングでは『第1位』を記録し、
連日、取引出来高もうなぎ登りに上昇していく始末。
私が入社した当時の株価は、1株あたり『2800円前後』、
それから7年経過した、退職時点での株価が『4000円前後』でした。
そこから比較して、
本日(2018年8月3日)時点の終値は『1株:9881円』。
過去最高を記録した『1万1490円』からは下落傾向にありますが、それでも十分な値です。
数年ほど前にも、
認知症薬の『第一相試験』の結果が良好であることから、
3ヶ月ほどの間に、株価『10000円』に肉薄するまで急騰した事があります。
その際は、
世界的金融機関『バークレイズ』が、
当該企業の理論株価を『1万1000円』と算出したことから、
連日ストップ高で株価が上昇していったことを覚えています。
この時は残念ながら『株価10000円越え』は無かったものの、
数年間の時を経て、この予測は見事実現したことになります。
こう考えると、この会社を辞めてしまった私は、惜しいことをしましたね(笑)
*実際は、全くそうは思っていません。
上場企業にお勤めの方々はご存知の通り、
大企業は『安定株主確保』の観点から、従業員による『自社株購入』を推進しています。
しかし、
ただ単に『自社株を購入してくれ』で応じる愛社精神満点な人は皆無ですから、
各企業、『買入割増し』『配当率アップ』等、従業員向けに様々な奨励策を設けています。
私がお世話になっていた当時は、
エーザイ株式会社の奨励制度は『10%買い増し』サービスでした。
『月額10万円』を自身の給与から自社株購入すると、
実際は、『11万円分』の株式を購入してくれて、自身の持ち分に加わる。
これは、
少し考えたら途轍もなく有利な制度で、
ここに『配当』まで加わることを考えると、年率換算で相当なリターンになります。
もちろん、
『投資』の世界で『絶対』は有り得ないわけですが、
それでも、余程の(世界レベルの)経済変動がない限り、
この補助輪がついた状態で『負ける』事は考えられません。
事実、
社内にはこの奨励制度をフル活用して『自社株買い』に走る先輩方も多くおり、
『利益確定』の誘惑に負けず、長期保有していたら、今頃『億万長者』になられている事でしょう。
そう考えると、この会社を辞めてしまった私は、本当に惜しいことをしましたね(笑)
*実際は、全くそうは思っていません(2回目)。
確かに、
確率の高い『奨励制度』を活用して『自社株買い』することは有利ですが、
果たして、会社員の方々の『自社株フルベット投資』は、最適化戦略なのでしょうか??
今回の事例のように、
それが当たれば(運よく株価が急騰すれば)、
その戦略での『リターン』はかなり大きなものになる事が予測されます。
しかし、
『投資の世界』では『ハイリスク・ハイリターン』の原則も然りで、
自身が所属する企業が業績悪化すれば、会社員は『2つの経済的支柱』を失う事になります。
その2つは何かというと、
1つは、自身が働いて得る給与という『労働収入』。
そして、
2つ目は、『保有資産』の元本自体と、
そこから生み出される配当という『不労所得(配当収入)』です。
その際たる事例が、約20年前に破綻した『山一證券』ですよね。
当時、
『この山一が潰れる訳がない』と高を括った社員が、
保有金融資産のほとんどを『自社株』として持っていたのは有名な話です。
私が小学生だった頃、
突然、日本の4大証券会社の一角が破綻した訳ですが、
その際、社員の方々は『労働収入』と『保有資産』『配当収入』全てを失いました。
確かに、当たれば、デカかった。
しかし、現実には、『外れた』のです。
他の事例でも、この『リスク』の大きさをイメージする事が出来ます。
例えば、
あなたが会社を経営していたとして、
売上げ・利益率は上々ながら、取引先は大手企業の一社しかない状態だとしてください。
この状態で、あなたは現状に『安心感』を得られますか??
その『一社』からの契約が打ち切られたり、
その『一社』自体の経営が傾いた時点で、『THE END』となってしまいます。
会社員の『自社株フルベット戦略』は、これらの事例と全く同じなのです。
もしも仮に、
私が『エーザイ株式会社』での会社員生活を今尚続けていても、
上記戦略は取らない為、今回の株価急騰でも、与る恩恵は知れていたと考えます。
一般的には、私のそれは『勿体無い』ように感じる思考法ですが、
それでも、それは『宝くじ』が当たった人を羨むような状況です。
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代表 井上耕太