今日のテーマは、『古今東西、有り得ない事は起こらない』です。
昨日、公式ブログで情報発信した、
『消費増税10%正式決定』もインパクト大きかったですが、
先週も、市場を賑わすニュースが、数多く出て来ましたよね。
1つは、NY市場を震源として、アジアに一時的な株安が発生したことです。
日経平均株価も、1営業日中に『1000円』近く下落し、
市場に入っている人間としては、予断を許さない状況が続きました。
勿論、
この時の下落幅を早々にカバーすることは出来ていませんが、
週明けの市場は、関西の天気のように落ち着きを取り戻しています。
『経済』とは、
『バブル(成長)』と『その崩壊(調整)』の繰り返しである事は、
世界マーケットの『歴史的データ』でも、既に証明されてしまっています。
今後も、
この『波』のような動きを繰り返しながら推移しますが、
『一時的な下落』を全く受け入れる事なく、『リターン』を得る事は不可能です。
当日のブログで書かせて頂いた通り、
『こういう日も必ずある』ということをしっかり認識して、
『嵐』の時は何もせず、どっしりと構えて『資産形成』に臨みたいものです。
さて、
上記のようにインパクト大きな出来事の陰に隠れてしまいましたが、
先週は、個人的に、とても興味深く感じたニュースが出て来ました。
一瞬だけ、メディアを賑わしたので、ご覧になった方もいるかも知れませんね。
『九州電力、太陽光発電抑制。国内初の実施を決定』
10月12日、
九州電力は、太陽光など再生可能エネルギーの発電事業者に対して、
一時的に発電停止を求める『出力抑制』を決定し、翌10月13日に実施しました。
これまで、
離島ではテスト的に実施された事があったものの、
『日本本土』においては、初の『出力抑制』を実施したケースとなったのです。
理屈としては、
原発4基を再稼働させており、九州電力圏内の電力供給が安定している事、
加えて、電力消費の落ち着く秋は、受け入れるだけの余裕が無くなってきた事が理由です。
一般の方々はご存知ないかも知れませんが、
数年前の『太陽光発電ブーム』時代、国は新規参入業者(個人含む)との間で、
『法外な値段』での売電契約を締結しまくっている時期がありました。
それぞれ、
契約締結の時期により異なりますが、『1キロワット時当たり』の単価で、
『40円』『36円』『32円』、、、、、と段階的に引き下げながらも、
参入業者(個人)に手厚い『リターン』をもたらしていたのです。
そして、
彼らに支払う『利益』の回収は、専ら、一般消費者から行い、
電気料金請求金額の中に、ちゃっかりと転嫁されて回収されていました。
しかし、
私は、このビジネスモデルを聞いた当初から『違和感』を感じており、
一斉を風靡していた『太陽光ビジネス』が、近い将来行き詰まる事を予言しました。
その証拠に、約2年半ほど前の公式ブログに、その事をはっきりと書いています。
何故、それを覚えているかと言うと、その記事を書いた当時、
『太陽光発電』に関わる業者の方々から、猛反発があったからです(笑)
『私たちは、実際に国と契約書を交わしている。』
『売電価格は、契約締結時のもので不変と言っている。』
『その利益の源泉は、一般消費者から徴収する電気料金である。』
『実際に、代金は転嫁され、既に世の中の人々から徴収されている。』
などなど。
ただ、
『ビジネス』の大前提を思い出して欲しいのですが、
『人の役に立つ』『価値提供する』という事は、確認するまでもない『第一義』です。
古今東西、
『詐欺的手法』で一時的に大きなお金を手にした人はいても、
世の中の道理的に、『真っ当ではない方法』が長く継続できるはずがありません。
この事例で言えば、
ある特定の方々が『利益』を享受する為に結んだ『歪んだ契約』が、
一般大衆から『搾取』される形で、継続的に運営されるわけが無い。
世の中、『有り得ない事』は、起こらないように出来ています。
先週、
出てきた事例は『出力抑制』という形でしたが、
勿論、それを実行する場合、事業者の『売電収入』は減少します。
(単位価格が不変でも、売電量が減少するので当然のことです。)
これは、
『前例(判例のように)』を作る事がとても大切だと考えていて、
一度でも実施した事例があれば、今後、全国的に波及する可能性も出てきます。
本来、
電力会社は『火力』『水力』『原子力』で発電してきましたが、
やはり、『総量』比較した時に、こちらが発電した方がコストは安くなります。
当然、
自社で供給カバー出来る分は、他者(太陽光発電業社)から購入する必要は有りませんから、
東日本大震災から数年経ち、反発が薄れてきた『原発稼働』が本格化すると購入量は減ります。
そうなって来ると、
現時点で、『太陽光発電』の旨みを享受出来ている方々も、
『これまで通り』には、行かなくなる事が容易に想像できるのではないでしょうか。
似ているようで少し違う話題として、昨日は、
『未稼働』の発電施設の『電力買取価格』を、大幅に下げるという話題も出てきました。
前述のブーム当時、
その『権利』を『転売目的』で購入したしょうもない輩もいるようで、
そういった所有権者では、未だに施設建設未着手のところもあるようです。
この事態を是正する為、
2019年4月を基準として、送電申込み完了しない業者は、
2016年契約締結時の売電価格で取引実行されることになります。
何れにせよ、
『国』としても、数年前に結んでしまった『歪んだ契約』の解消に、
今後も、段階を踏んで、時間をかけて取り組んで行くことになりそうです。
世の中の物事を見抜く上で、私が常々大切にしている考え方が有ります。
『有り得ない事』は、起こらない。
それは、『資産形成』『投資』という分野でも、勿論然り。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太