今日のテーマは、『新型ウイルスが秘める、既存の職業を消滅させる可能性』です。
昨日の公式ブログでは、
『新型ウイルスがもたらす、税収20%減のインパクト』と題して、
今後、日本が抱えるであろう、『財政問題』のヤバさをご紹介しました。
6月18日現在、
日本全体としても、現在感染者数は1000人を下回り、
『感染拡大』という観点では、落ち着きを見せています。
しかし、
『経済活動(循環スピード)』に関しては、未だ停滞しており、
経済的に、暫く『苦境』を強いられる方々もいらっしゃいます。
それは、
『国家』という括りでも、全く同じ問題として存在しており、
2020年度の税収(歳入)は、20%吹き飛ぶ可能性も秘めます。
個人同様、
『国家』という巨大組織においても、『収入20%減』は大問題で、
それが継続していくならば、『破綻』という可能性も見えてきます。
この辺り、
東証一部上場の『大企業』が破綻する時のように、
組織が大きければ、大きいほど、その『終焉』は突如として訪れます。
歴史を紐解けば、
秋以降、『第二波』の襲来も確実視されていますが、
感染拡大と併せて、経済的側面にも、大きな影響を与えると考えます。
このように、
既に、世界に多大なる影響を与える『新型ウイルス』ですが、
『職業』という観点で、ターニング・ポイントを迎えることも必至です。
実際に、
私自身、4月以降の『仕事スタイル』はガラッと変化しており、
『直接面会』しての面談を実施する、単月での人数が、
『5人未満』となっていることは、先日、ご紹介した通りです。
その他は、
全てオンライン(Zoom)開催に切え換えて活動しており、
当然、『デメリット』も存在しているものの、
その『メリット』も、大きく享受することが出来ています。
数年後、
『新型ウイルス』を巡る問題が、完全終息を見せたとしても、
一度、変化した『仕事スタイル』が、元に戻ることは有りません。
それは、『会社員』の方々も、同じではないでしょうか??
コア読者の方々は、ご存知の通り、
私自身、『会社員』という立場で過ごした20代の期間は、
製薬企業で『医薬情報担当者(MR)』として活動しました。
その為か、
現在のクライアントさんの中にも、かつての私と同業種の方々の他、
医師、薬剤師、看護師の方々等、医療に従事されている方々も多い。
大学卒業後、
薬学部出身者でもないにも関わらず、就職先として選んだ理由は、
その当時、この業界が醸し出していた『バブリー感』に惹かれた為です。
単純に、『平均年収』が高かったんですね。
当時、
『団塊世代』の集団退職を目前に控えていた就職活動期、
私は、その流れに完全に乗り切り、多数の会社の内定を獲得しました。
全国的に名の知れた大企業の内定だけで、実に『13社』です。
その中から、
社会人スタートする就職先として選択したのが製薬企業で、
大学時代からは、想像していないレベルの収入を得ました。
『20代独身』としては、十分過ぎる給与ですよね。
と言うか、
当時は、会社の『福利厚生』が手厚過ぎる制度として存在しており、
毎月20日に振り込まれる給料は、余剰の『お小遣い』という感覚でした。
当然、
目敏い、他業界の女性陣からは合コンの誘いが引っ切りなしで、
その状況に、同期入社の男性社員全員の頭がバグっていたと思います。
人間、甘やかされると、ロクなものになりませんね(笑)
不思議なもので、
入社当初、毎月、感謝して頂いていた『給与・賞与』も、
何年か継続すれば、『貰えること』が当たり前に変わってしまいます。
実際、
40代、50代以降の社員は、その生活を20年以上続けた訳で、
会社から『与えられること』が、『当たり前』としか考えません。
ある時、
福利厚生の『適正水準』への変更報告する労働組合会議が行われた際、
会社の決定に『納得いかない!』と叫ぶ大人が多過ぎて、引きました。
自身が『オッサン』になった時、
こんな『格好わるい大人』になりたくないな、と感じたものです。
自身も、少なからず影響を受けていたと思いますが、
あの当時、あの業界は、確実にトチ狂っていました。
それから、時を経て。
『製薬業界』は、未だに給与水準の高い業界として君臨するようですが、
『新型ウイルス』の影響を受け、職業存続の転換点を迎えると言います。
当然の話、
国内感染者が『ピーク』を迎える直前から、その最中まで、
3月、4月、5月の3ヶ月間は、
医療機関へのMRの訪問は、ほぼ完全制限されていました。
考えてみれば当然で、
医療機関から医療機関へ、医師との面談に臨むMRは、
途轍もない『ウイルス・キャリア』になる可能性を秘めます。
もし、仮に『ウイルス陽性』となる人間が発生したら、
『濃厚接触者』の数は、爆発的に増大してしまいます。
また、
当初、医療崩壊も懸念され、多忙・緊張を極めた現場において、
『MRの相手をしている暇はない』と言うのが、本音でしょう。
私自身、
以前の同僚等から、情報は流れてきていましたが、
毎日出社はするものの、基本的には会社待機して、
担当医師から要請があれば、電話連絡等で対応するレベル。
当然、
この期間、全国的に医療従事者向け研究会等も中止ですから、
MRの仕事というのは、壊滅的になくなってしまっていました。
そして、
問題なのは、『それでも社会は回っていた』ということです。
一般的に、
この業界の給与水準は、以前より落ちたと言えど、
『30代で1000万円』はくだらないと言われていました。
しかし、
会社経営をされている方々なら理解される通り、
これは、事業継続する上で『多大なるコスト』です。
もしも、
それ(コスト)無くして、『売上げ』が確保できるのであれば、
経営者として、その『見直し』を図るのが『当然』と言えます。
私が働いていた当時から、
『MRは、給与レベルの価値を生んでいるのか??』は、
しばしば、話題に挙げられる場面があったのが事実です。
今回の『コロナ危機』により、
強制的に、その『試行実験』が行われたことにより、
一気に『窮地』に立たされてしまった感があります。
恐らく、この仕事も、近い将来、消える。
正確には、『完全消滅』とはいかないでしょうが、
現在、全国に『約6.5万人』存在するMRのうち、
『10%程度』にまで、人員削減されるのではないでしょうか。
2020年迎えた『コロナ危機』では、経済への影響はじめ、
私たちの『生活スタイル』全般に変化をもたらそうとしています。
その『転換点』に生きていることは、
しっかりと自覚しておいた方が良さそうです。
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