今日のテーマは、『時代に逆行したビジネス・モデルは、衰退の一途を辿る』です。
久々に、『ビジネス』テーマの記事を書こうと思います。
『コロナ危機』の渦中、私たちの生活に様々な『変化』が有りますが、
その中の1つで、先日、個人的には、興味の惹かれる記事を見ました。
『愛ある著作権侵害に悩む、絵本出版社の嘆き』
ネットニュース等でも取り上げられていたので、
ご覧になられた方々も、多いかも知れませんね。
最近では、
芸能人、著名人も、自身のチャンネルを開設する某動画サイトにて、
『絵本の読み聞かせ動画』が、密かなブームを迎えているのだとか。
確かに、
大都市圏を中心として(*)『緊急事態宣言』が発令して、在宅時間が長引いたり、
幼稚園・保育所での先生方の負担軽減を考えると、ニーズが高いのかも知れません。
*今後、『緊急事態宣言』は全国47都道府県に拡大されるようですが、
そうなれば、『第二波』ともなる絵本動画ブームが到来しそうですね。
皮肉な事に、
これらの『絵本動画』のアップロード者本人に『悪意』はなく、
他者に『価値提供』しようという『善意』から来るものも、多いのだとか。
しかし、
法律上で言えば、これは立派な『著作権侵害』に該当するようで(笑)、
その権利を保有する『絵本出版社』は、頭を抱えてしまっているようです。
『地獄』への道は、『善意』で敷き詰められている。
作家の橘玲さんは、自身の著書の中でそう述べられていますが、
今回の事例も、世間に多数該当する、その中の1つと言えそうです。
『著作権』に守られた動画を、動画サイトにアップロードする。
この部分だけ切り取れば、完全なる『著作権侵害』であり、
現行、日本の法律上『違法』であることは前述の通りです。
しかし、
『形式的』な話は、一旦、横に置いておいて、『絵本動画』が、
果たして、著者・出版社の『利益損失』になるかを考えた場合、どうでしょうか??
確かに、
『絵本動画』自体は、恐らく、物語を『全編公開』しているので、
絵本を購入するまでもなく、視聴者に『ネタバレ』してしまいます。
そう考えると、『機会損失』に繋がりそうですよね??(笑)
化石化された『昔の思考回路』では、『知っているもの』に対して、
消費者が『お金』を支払うことは、『無い』と考えられて来ました。
しかし、
2020年を迎えた現代では、どうも『事情』が変わって来ているようなのです。
どういうことか??
冷静に考えれば分かることですが、前述の『絵本動画』に限らず、
『コンテンツ』は、完全に『無料開放』の時代へ向かっています。
これは、
決して、『非合法』の世界のことを話している訳ではなくて、
『合法』なマーケティング手法として、それが成立しているという事です。
例えば、『音楽業界』なんて最たるものですよね。
確かに、『音楽配信』自体は、現在でも『有料』だと思いますが、
『ライブ映像』等コンテンツを、『無料開放』するアーティストも多く存在する。
『歌』なんて、『絵本』以上のネタバレが横行している訳です(笑)
じゃあ、
コンテンツを『無料開放』している事で、
『利益損失』が生まれているかと言うと、全く『逆』で、
実際は、それにより『利益』が生み出されているのです。
何のことを言っているか、分かりますか??
自ら『事業』を営んでいる方々は、理解出来ますよね。
『会社員』という立場の方々は、理解不能だと思います(笑)
この辺り、
キングコングの西野亮廣さんが、次のような言葉で、
非常にわかりやすく、収益モデルを説明しています。
人が行動する時の動機は、総じて『確認作業』である。
本当に、この一言に尽きますね。
前述の通り、コンテンツの『無料開放』を率先する音楽業界ですが、
それにより『作品』が世の中に知れ渡り、『購買行動』に繋がっています。
例えば、
アーティストの『ライヴ』を想像すれば、一瞬で理解出来ますよね。
その時、
歌われる『曲(コンテンツ)』は、世間に周知されたものですが、
『確認作業』をする権利を、ファンは奪い合い、数万人規模の人間が集まります。
反対に、
そこまで『メジャー』とは言えないアーティストが、
『初めて聞く曲(未知のコンテンツ)』満載のライブを開催した時、
果たして、そこまで多くの人間が集まるかは、大いに『疑問』です。
西野さんも仰っていますが、
『未知のコンテンツ』に対して、『対価』を支払うことは、
消費者サイドとしては、『リスク』の大きな行動なのです。
私自身、先日、この『確認作業』を経験しました。
『謎の美女がガラスの靴を落とす物語』を地上波放送していたのですが、
『ストーリー』は完全熟知しているにも関わらず、最後まで見届けてしまいました。
この場合は、
『確認作業』に対して、『時間(最重要資産)』を支払った訳です。
正直、
『ディズニー』には、常日頃から全く『興味』を抱いていませんでしたが、
作品のクオリティと、映像の綺麗さに、危うく『DVD』を購入しそうでした(笑)
興味のない私でさえ、そこまで心を動かされましたから、
恐らく、実際にはこの『コンテンツ:無料開放』により、
多くのファンの方々が『お金』を落とされたと思います。
身近な事例では、
皆さんにご覧頂いている、『井上耕太事務所:公式ブログ』もそうです。
世の中には、
『自称コンサルタント』が掃いて(吐いて)捨てるほど存在しますが、
経営素人の彼ら・彼女らは、『有料コンテンツ化』を打診して来ます。
しかし、
仮に、その提案に乗ってしまったら、コンテンツの『開放』が行われず、
中長期的な視点で見て、大きな『利益損失』に繋がると予想が出来ます。
私のクライアントさんは、
『無料コンテンツ』である公式ブログを読み込み、
『確認作業』として、セミナーや個人セッションを受講してくれますから。
『絵本業界』の話に戻すと、
確かに、『著作権』等、様々な『大人の制約』があるのは事実ですが、
この『コンテンツ:無料開放』の流れに逆行する動きは、自らの首を締めます。
折角、
『読み聞かせ動画』により、世の中に物語を広く周知させて、
『確認作業(購買行動)』に繋げるチャンスが到来したのに、
『思考回路』が『昭和』でストップしている方々は、それに気付きません。
結果、
『今まで通り』、絵本業界は全く儲からない業界として衰退し、
関係者は、『出版不況だからね』と言い訳しながら、深酒することになります。
自分たちの『思考回路』が時代遅れなことに、気付いていないんですね。
2020年に、『Windows95』OS搭載で稼働しているようなものです。
時代に『逆行』したビジネス・モデルは、『衰退の一途』を辿る。
『コロナ危機』最中の、生活スタイル・流行の変化から、
『ビジネス』についても、興味深い『学び』を得ることが出来ました。
尚、
今月(4月)度(*今後の事態の進展によっては、来月5月度も)開催予定の、
『資産形成セミナー』は、大阪・神戸とも『ZOOM個別受講』に切り替えます。
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通常は、
『1人(講師:井上耕太)対複数人(参加者の皆さん)』での開催ですが、
原則として、ZOOM対応は『1対1』の個別受講でご対応させて頂きます。
そうする事で、
通常開催(集合セミナー形式)より『濃い』情報をご提供出来ますので、
受講希望される方は、この機会を、是非有効活用して頂けたら幸いです。
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*受講希望日程・時間帯を、3候補挙げて頂けたら幸いです。
(平日、土日祝日に関わらず、挙げて頂いて結構です。)
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最後になりますが、
『新型コロナ・ウイルス』感染拡大に伴う事態の早期収束と、
皆様のご健康を、切に、お祈り申し上げておりますm(_ _)m
井上耕太事務所
代表 井上耕太