【投資家】と【大衆】は、常に【対局】のポジションを取っている。

今日のテーマは、『投資家と大衆は、常に対局のポジションを取っている』です。

 

 

先日、興味を惹かれる報道がCNNに流れていました。

 

 

注目された記事ではないので、ご存知ないと思います。

 

 

米国における、2021年5月の『消費者物価』が、

1992年以降、最速ペースで上昇したというもの。

 

 

『どこがオモロいねん!』と、ツッコミが入りそうです。

 

 

確かに、一般的な感覚では、全く面白くありません(笑)

 

 

ただ、

 

 

私が『面白い』と表現しているのは『funny』ではなく、

単語としては、『interest』で表現される興味深さです。

 

 

対象になるのは、

 

 

食品とエネルギーを除く部分の『消費者物価』ですが、

実際に、米国内では賃上げ・値上げに動く傾向が加速。

 

 

インフレ圧力に対して、一段と拍車が掛かっています。

 

 

また、

 

 

経済活動の回復を見据えて、人手不足も深刻化しており、

従業員確保の為、賃上げ・福利厚生拡充傾向も続きます。

 

 

実際、

 

 

カリフォルニア州や、ニューヨーク州においては、

全ての『行動制限』が解除される動きなのだとか。

 

 

『ワクチン接種』に関する是非は脇に置くとして、

日本国内の状況とは、大きく乖離があるようです。

 

 

話を戻すと、

 

 

『賃上げ』は、従業員の収入アップに直結している為、

一般的には、『ポジティブ』に捉えられそうですよね。

 

 

しかし、

 

 

世の中、利点だけの『うまい話』は存在しない訳で、

中長期的には『生活コスト』の増大へと繋がります。

 

 

そして、

 

 

『インフレ』の言葉が肯定的に捉えられない理由は、

歴史的に、後者の進展速度が前者を上回るからです。

 

 

要は、

 

 

中長期的視点で捉えた時、『生活コスト』の上昇分が、

常に、『賃上げ』におけるそれを上回るという事です。

 

 

先程とは反対に、『ネガティブ』に聞こえてきますね。

 

 

ただ、

 

 

この動向に関しても、FRB(連邦準備制度理事会)は、

『一時的なものだ』と、まったく重大視していません。

 

 

それについては、少しだけ、特殊な事情もあります。

 

 

前述、

 

 

米国内の『消費者物価』が上昇することを紹介しましたが、

要因が様々絡み合い、長期金利は『下落』に転じています。

 

 

通常、

 

 

市場での『インフレ』進行局面では、長期金利も上昇し、

債権投資家は、より『高い利回り』を求める傾向にある。

 

 

理屈から考えて、

 

 

現在、米国内では『相反する現象』が並行して起こり、

それが、前述通りのFRBの判断に繋がっている訳です。

 

 

正直に言うと、『正解』は誰にも分かりません。

 

 

今回の事例に限らず、全てのイベントは時間が経過し、

レトロスペクティブに見て、初めて真実が判明します。

 

 

稀に、

 

 

『未来が読める!』ことを公言する人間が現れますが、

個人的には、真面に相手にしないことをお勧めします。

 

 

問題に戻ると、

 

 

米国政府が公表する『消費者物価』の上昇に主眼を置くと、

それを容認することには『明確な理由』があると考えます。

 

 

先ほど、

 

 

『大衆』視点から、好ましくない状況を紹介しましたが、

対極に位置する『投資家』の観点では、好ましいことも。

 

 

『投資』の世界に明るい方々は、きっと理解できますよね。

 

 

そう、

 

 

『投資家』にとって、保有資産を増大させる理想的環境は、

若干、速度の強弱はあれど『インフレ』を続けていくこと。

 

 

勿論、

 

 

それが加速する事で『コスト』の観点では影響受けますが、

その速度を上回る形で『リターン』を享受する事が出来る。

 

 

約1年半前、

 

 

『新型ウイルス』の出現により、世界の生活様式は一変し、

『実体経済』は影響を受け、今尚、完全に脱していません。

 

 

しかし、

 

 

世界各国が『金融緩和』を推し進める整合性ができたため、

投資家・国家中枢に位置する人の保有資産は増大しました。

 

 

決して、『平穏な時代』には上昇し得ないペースで、です。

 

 

ただ、

 

 

このまま、この速度の『インフレ』を放置しておくことには、

懐疑的で、『リスク』を懸念する見方があることも事実です。

 

 

実際、

 

 

経済アナリストの中には、『インフレ』を直視しないことで、

FRBがコントロール不能になることを予測する人物もいます。

 

 

また、

 

 

前述『賃金上昇』については、想像していたよりも早く、

既に、『ピーク・アウト』してしまっているとの意見も。

 

 

以前から、

 

 

『米国がくしゃみすれば、日本が風邪ひく』というように、

覇権国と我らが母国と、経済における関係性が表されます。

 

 

世間的には、まったく大きな注目を浴びていませんが、

個人的には、その動向に対して大きく注目しています。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
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