今日のテーマは、『2022年、日本にもスタグフレーションの足音が忍び寄る』です。
早くも、2022年に入り1ヶ月が経過しようとします。
市場には、大きなインパクトもなく新年を迎えましたが、
1月後半、パーティーは終焉に向かい急展開しています。
これまで、
世界各国協力して推し進めらた『金融緩和』に支えられ、
歴史的高値圏を維持し続けた市場も、連日下落傾向です。
実際、
米国市場・NYダウは、3万7000ドルに迫ったものの、
現在は、3万4000ドル台前半と、低空飛行を続けます。
昨日(1月24日)など、
前営業日終値比、一時1000ドル超の下落を見せており、
金融緩和という『魔法』が解けることを暗示していました。
もちろん、
日本市場も例に漏れず、一時期3万円突破した日経平均は、
本日(1月25日)終値2万7000円台を維持する辺り。
1年前であれば、
『4万円』突破を予想するエコノミストも多数いましたが、
現時点、その考えを維持する人間は、1人も存在しません。
先ほど、
昨日NYダウが、一時1000ドル超下落と言いましたが、
その後急激に持ち直し、前営業日比プラスで終えています。
しかし、
この動きも、日本市場にとって『プラス』に働く事はなく、
本日の日経平均は、2万7千円を割込む場面もありました。
如何に、市場参加者が『悲観』しているのかが分かります。
果たして、
感染症といて、どこまで『リスク』を伴うかは不明ですが、
日本国内でも、オミクロン変異株が急速に拡大しています。
事実、
日内新規感染者は、全国『約5万人規模』で推移しており、
蔓延防止等重点措置は、今週34都道府県まで対象を拡大。
既に、
累計で何度目か、カウントすることすら放棄していますが、
一旦、経済活動は減速するので、市場の反応にも納得です。
昨日、
公式ブログでは、久々に『年金』をテーマに扱いましたが、
来年度(今年4月)から、年金受給額は0.4%減少します。
その理由は、
経済停滞に由来する、現役世代の『賃金下落』なのですが、
現在の状況から考えると、再来年度についてもネガティブ。
ここでも立証される通り、経済循環は、暫くの間停滞です。
ところで、
『スタグフレーション』なる言葉はご存知でしょうか??
一般的に、
単純な『インフレ』『デフレ』は聞いたことがあるものの、
それと比べて、普段はあまり聴き慣れることない言葉です。
『経済の停滞』と『物価上昇』の同時並行を表わす造語で、
1970年代後半〜80年代米国で、顕著だった現象です。
当時は、『オイル・ショック』が大きな起点となりました。
2022年1月現在、当時ほど、影響は大きくないものの、
米国内では、インフレに伴い、物価上昇が叫ばれています。
この状況でも、
FRB(連邦準備理事会)は緩和縮小の意向を固辞しており、
そのことが、冒頭にご紹介した、株式市場下落の一因です。
仮に、
このまま強行姿勢が強まれば、米国内の経済活動は鈍化し、
急速な引き締めの結果、株式市場の更なる下落も有り得る。
そうなれば、
現在ですら不安定なサプライチェーンは、更に影響を受け、
受給バランスの不均衡から、物価上昇の可能性を含みます。
もちろん、
政府も、この辺りの『歴史』は私たち以上に熟知しており、
先手を打ち、『スタグフレーション』回避に動いています。
ただ、
自然現象と同様、最終的に『人智』の及ばない領域であり、
『良くない結果』になる可能性は、今も燻り続けています。
もしも、
世界経済を牽引する米国市場で、『それ』が起こった場合、
少しのタイムラグを置き、確実に日本市場にも到来します。
恐らく、
『自粛生活』は、今回でラストと予想(切望?)しますが、
私たちには、最後にもう1つ『試練』があるかも知れない。
『リスク』を敏感に察知し、常に備える心構えが大切です。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太