今日のテーマは、『日銀新体制下、日本の財政ファイナンスは早期解決されるのか??』です。
黒田日銀総裁の任期終了が、来月(4月)に迫りました。
今週9日ー10日、
黒田政権下、最後となる金融政策決定会合開催を控えて、
『マイナス金利』を終了させるか否か注目が集まります。
現時点、
植田和男・新総裁も『緩和継続』の意向を表明しますが、
信憑性について懐疑的な見方も優勢になりつつあります。
これまで、
黒田政権下、約10年間続いた『異次元緩和策』の中で、
『財政ファイナンス』の問題点は、何度も指摘しました。
少しだけ説明すると、
政府が発行した債権(国債)を、その国家の中央銀行が、
直接預かるこの手法は、国際金融でも禁じ手とされます。
冷静に考えれば当然で、
もしも、そのような手法を平然と認めてしまうとしたら、
国家による無限ファイナンスの『錬金術』が可能になる。
それが成立する世界では、『財政健全化』もクソもなく、
国家の『借金垂れ流し』運営が可能となってしまいます。
道徳的観点から考えても、成立するはずなどないですね。
現在、
日銀は(超)長期国債の金利誘導目標をゼロとしており、
10年債については『0.50%』で指し値オペを実行中。
元々、
国債(債権全体)は、価格・金利が相対する動きをとり、
市場の調整機能により両者のバランスが保たれています。
それでは、どのように日銀は金利コントロールするのか。
それは、金利が設定の基準を超えそうになれば買い支え、
市場での取引価格を維持するという『原始的手法』です。
『財政ファイナンス』と呼ばずして、何と言うでしょう。
事実、
10年・367回、368回発行分の市場流通はゼロで、
実質的に100%、日銀が保有していることが窺えます。
また、
今月2日リリースされた369回については、入札当日、
全体の『65%』を日銀が購入する結果になっています。
日本銀行による『マスキング』が解かれた時に、初めて、
2023年時点、日本の『真価』が判明することになる。
その時がいつ到来するか、4月以降も注目が集まります。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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