今日のテーマは、『投資の神様の行動倫理を、一般投資家が真に受けてはいけない理由』です。
昨日の公式ブログでは、
『神様に背いて尚、日本株に投資しない理由』と題して、
私が、日本株式を保有していない理由をご紹介しました。
シンプルに一言で表現すれば、『分からないから』です。
ただし、
それは、株式の基本原理を理解しないという意ではなく、
市場がマスキングされて、適正評価出来ないということ。
例えば、
地図を持ち、目的地がはっきりと分かっていたとしても、
肝心の『現在地』が分からなければ身動きが取れません。
今の日本市場は、まさにそれと『同じ環境』にあります。
にも関わらず、
投資の神様:ウォーレン・バフェット氏は、直近数年間、
日本市場(株式)に対する関心を高める傾向にあります。
この事実について、どのように考えれば良いでしょうか。
これまで、
一世紀にも迫ろうとする長年のキャリアの大半において、
日本株に対して、殆ど興味を示さなかったバフェットが、
初めてそれを取得したのは2020年8月30日のこと。
同氏が記念すべき『90歳』の誕生日を迎える当日です。
この時は、
子会社を通じて、日本の5大商社(*)発行済み株式を、
平等に全体の『5%ずつ』取得したことを公表しました。
(*三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事)
また、
2022年には、前述した5大商社株を買い増しており、
現在は発行株式全体の『6%超ずつ』を保有しています。
さらに、
バークシャーハサウェイ自身、潤沢な資金を抱えており、
今後は『9.9%』まで買い増す準備があることを示唆。
しかも、
これは敵対的買収とは異なり、取締役会の承認を得ずに、
それ以上、株式を買い増さないという友好的なものです。
同時に、
同氏が米国以外でここまで多額出資することの例はなく、
日本市場に対する(?)最大評価を得たことになります。
この事実を以って、
日本株は『魅力的なマーケット』となり得るでしょうか。
私見では、残念ながら、そのまま鵜呑みには出来ません。
何故なら、
神様ウォーレン・バフェットは今や『投資家』ではなく、
潤沢な投資原資を保有する企業のCEOであり『事業家』。
その証拠に、
日本の5大商社に対する投資についても、もし先方から、
『協業のオファーがあれば、歓迎したい』と明言します。
つまり、
個人投資家が、配当益・売却益で儲けるレベルと異なり、
神様の出資は、莫大なキャッシュ・ポイントが存在する。
一言で表現するなら、『立場』『格』が異なっています。
神様の投資行動を、一般人が真に受けてはいけない理由。
それは、一般投資家が『利益』を得ようとする仕組みと、
神様のそれ(投資行動)が、異なる次元で展開するから。
日本市場全体を覆っている『霧』は、簡単に晴れません。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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