今日のテーマは、『2023年以降の世界、日本円のプレゼンスは相対的に弱まっていく』です。
昨日の公式ブログでは、
『日本人が忘れる、通貨ポジションの重要性』と題して、
資産を単一通貨に集約することのリスクを紹介しました。
繰り返しますが、この基本原則に『例外』はありません。
極論、基軸通貨特権を持つ『米ドル』でも同じことです。
しかし、
それでも尚、日本居住者がフルベットする『日本円』が、
これからの時代リスクを増大させていくことも事実です。
もし仮に、
2024年問題と表現される『紙幣刷新』のイベントを、
何事もなく、無事に乗り切ることが出来たとしましょう。
それでも、
2023年以降、『日本円』という通貨のプレゼンスは、
世界全体を見渡したとき、相対的に弱まると予測します。
先日それを象徴するデータが総務省より公表されました。
7月26日、
住民基本台帳に基く人口動態調査によると、2023年、
1月1日時点の日本の総人口は『約1億2541万人』。
これは、
前年比約51万人の減少で、外国人の流入はあるものの、
日本人に限れば昨年80万人減少したことを意味します。
また、
1968年の調査開始以来、47都道府県全てにおいて、
日本人の居住者人口が減少したことも初めてのことです。
前述の数字、
約80万人の減少を紐解くと、出生数の約77万人から、
年間死亡数の約156万人を差し引くことで求められる。
正確には、
海外転勤・留学等の減少(国外流出)も加味されますが、
総数でも7千人なので、全体に与える影響はわずかです。
話を戻すと、
『少子高齢化』が加速度を増して、長期化していく今後、
社会保障維持と並んで人口減少は大きな問題になります。
2067年時点、
外国人居住者が約1割に達する希望的観測もありますが、
それでも、それは1000万の数字には遠く及びません。
そして、2067年時点、日本の総人口は1億人を割る。
奇しくも、
世界全体として人口爆発が起こる中、日本人口は減少し、
必然、実質的なGDP(国内総生産)も減少していきます。
元々、
その国の通貨価値は国力(経済的な影響力)を表すため、
ローカルな円建て資産の相対的な存在感も確実に弱まる。
もちろん、私自身は、自分の意見・価値観を押し付けて、
『日本円』の保有比率を減らすことを強要などしません。
しかし、
その選択をするのであれば、確実に訪れるだろう未来も、
正しく理解した上で覚悟しておく必要はあると考えます。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太