今日のテーマは、『米国の利上げが終了しても、世界経済の展望が楽観視できない理由』です。
覇権国・米国の政策金利が高止まりして、暫く経ちます。
特に、
昨年(2022年)の利上げスピードは驚異的なもので、
『5.25−5.50%』の歴史的高水準に到達しました。
2023年内、
米国の金融政策決定会合に位置付けられる『FOMC』は、
10月31ー11月1日、12月12ー13日の残2回。
当初の予定では、
何れかの会合で、最低でも『0.25%』の追加利上げが、
実行されることを既定路線として物事が進んでいました。
しかし、
ここに来て、想像以上に経済が弱体化していることから、
前述の事柄が白紙に戻されるとの見方も出て来ています。
つまり、既に『利上げ』は終了してしまったということ。
実際、
米フィラデルフィア地区連銀総裁を務めるハーカー氏は、
『既に、物価上昇の圧力は十分に弱まりつつある』とし、
『FRBが利上げを終了した可能性が高い』と指摘します。
また、
前・NY連邦準備銀行総裁のウィリアムス・ダドリー氏も、
資金調達コストが歴史的な高水準にある現状を踏まえて、
『FRBは年内の追加利上げを見送る』と予測しています。
もし仮に、
これらの予想が現実化すれば、当初の予定よりも数ヶ月、
前倒しされて『次なるステップ』に進むことになります。
しかし、
それ(利上げ終了時期が前倒しされたこと)がそのまま、
楽観できる状況に繋がるかと言えばそうではありません。
何故なら、
2024年以降も、金利が高止まりする状況は長期化し、
『新常態』となる可能性もあることが示唆されてるから。
恐らく、
次なる上昇相場は、政策金利が『利下げ』に転ずる時期、
少しのタイムラグを挟んで到来することが予想されます。
しかし、
『利上げ』を終了する時期が前倒しされたことに反して、
『利下げ』の開始時期は、先延ばしされる可能性が高い。
もちろん、
政策金利が、未来永劫、現在の水準で維持されることや、
そのまま右肩上がりに上昇し続けることなどありません。
ただ、
投資家にとって、良いシーズンが到来する前段階として、
予定していなかった少しの『波乱』はあるかも知れない。
長期的な視点では、きっとそれも『些細なこと』ですが、
心理的準備をすることに、デメリットは無いと考えます。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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