今日のテーマは、『全体約6%の上場企業の会社員も、決して勝ち組ではないという真実』です。
昨日の公式ブログでは、
『実質賃金マイナスをストップしたカラクリ』と題して、
実質賃金アップが朗報とは言えない事実を紹介しました。
もちろん統計データが捏造・粉飾されたとは言いません。
ただ、
6月の賞与支給が増加したことを主因とする賃金上昇は、
持続性の観点で本質的な課題解決に至らないことも事実。
恐らく、
体感し得ない速度で、徐々に悪化している経済状況の中、
日本人のほぼ100%が息苦しさを感じているはずです。
そして、
それは、これまで一般的に『勝ち組』と考えられてきた、
上場大企業に所属している会社員も例外ではありません。
2023年時点、
日本国内の総就業者数は約5,756万人と言われており、
このうち該当者(上場企業社員)は全体の約6.3%ほど。
裏を返せば、
全体の90%以上がこの基準から除外される訳ですから、
狭き門、恵まれた立場であることは間違いがありません。
また、
帝国データバンク調べでは、2023年決算期において、
上場企業約3800社の平均給与は651万4000円。
この数字は、
日本人全体の平均年収とも200万円ほど乖離しており、
前年比約14万円アップ、直近20年間でも最高額です。
しかし、
20年前と比較しても、上昇総額は100万円に満たず、
上昇率を年率平均したものも、1%にすら到底満たない。
昨日も触れましたが、
この程度の賃金上昇率では、物価上昇に確実に負けます。
また、
前述した数字は、額面支給額について触れたものであり、
少子高齢化が急速に進む日本では社会保険料負担が増大。
更に、
インフレーション進行による貨幣価値下落も考慮すると、
過去最高とされる現在の数字は、実質的にマイナスです。
つまり、
全体の約6%しか該当しない恵まれた立場の人たちすら、
20年前の日本人よりも息詰まる生活を強いられている。
現在の日本には、もはや『勝ち組』は存在していません。
一般階級の奴隷と上級階級の奴隷により構成されている、
残念ながら、その表現がしっくりきていると思われます。
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昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太