今日のテーマは、『故意に複雑化されているものほど、ニセモノであることを知ること』です。
相手に、物ごとを分かりやすく伝えることが出来ること。
それは、本当の意味で賢い人たちが共通に持つ能力です。
私自身、
クライアントさんとの面談でいつも心掛けていることは、
なるべく専門用語を使わず、金融を専門としない方にも、
こちらが伝えたいメッセージの本質を掴んでもらうこと。
対して、
金融のプロとされる人たちの言葉には難解なものが多く、
一般人が一度の見聞きで理解できるものなどありません。
要は、故意に『複雑化されたもの』ばかりだと言えます。
なぜ、わざわざ『そのようなこと』をするのでしょうか。
その理由は、大きく分けて『2つ』あると考えています。
ひとつは、
その人(話し手・書き手)自身が対象を理解しておらず、
自らの頭の中で考えをまとめられずに表現しているから。
もう一つは、
故意に複雑化して、相手の理解を及ばなくさせることで、
『触れられたくないこと』を巧みに(?)隠蔽するため。
前者も後者も、世の中には溢れかえっていると感じます。
後者(相手の理解を及ばなくさせる)の典型的な事例は、
保険契約の際に示される古文書並みに難解な約款ですね。
はっきり言って、
一般消費者はおろか、販売している保険営業マンも勿論、
更には設計したアクチュアリーすら全容は把握出来ない。
そして、
誰から見ても『理解が出来ないもの』になればなるほど、
提供サイドの保険会社は利益を上乗せして販売できます。
憤りを感じますよね。
私から見ると日本の国家運営も巨大な『マヤカシ』です。
12月27日、
来年(2025年)度の一般会計予算案が閣議決定され、
過去最大115兆5415億円になると発表されました。
少子高齢化により、
社会保障費も『38兆2778億円』まで膨張しており、
40兆円の大台突破もいよいよ時間の問題となりました。
対する歳入は、
過去最大を見込む税収も78兆4400億円程に留まり、
その他の収入を含めて、総額として年間90兆円に未達。
それ故、
政府は当初から差し引きしてのマイナスを見込んでおり、
新たに28兆6490億円規模の国債発行を予定します。
ただ、
国家運営が『当初予算』の範囲で実行された過去はなく、
例年であれば第3クォーター頃に補正予算が加えられる。
結果、
歳出総額も10兆円を超えて押し上げられることになり、
最終的には40ー50兆円規模、借金が積み増されます。
つまり、
日本政府、延いては私たち日本国民が決して完済不能の、
天文学的な数字の巨額債務が積み上がっていくという事。
問題は、この状態で、果たしてどこまで延命出来るのか。
債務が閾値を超えたとき、どんな世界が待ち受けるのか。
私見では、国家債務はデフォルト(債務不履行)します。
個人が返済不能の借金を積み上げ続けられないのと同様、
国家ならばそれが免除・回避されることは有り得ません。
自然界同様、人間の社会もシンプルな摂理が支配します。
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昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太