今日のテーマは、『世界に火種が燻る限り、市場は外側から崩壊する可能性を孕み続ける』です。
2022年10月以降、3年を超えて順調に上昇を続けてきた株式市場ですが、先月末、突如として起きたホルムズ海峡周辺の軍事衝突をきっかけに暗雲が立ち込めてきました。
世の中には正確に予測することが不可能な事象が多々ありますが、今回の件もその1つですよね。
私見では、2026年は米国・中間選挙の年であり、今秋の選挙戦勝利には株式市場の上昇(少なくとも維持)が至上命題となるため、トランプ・共和党は死守してくるであろうと見ていました。
しかし、他国(特に米国の敵対国)から見れば米国内の事情など知ったことではなく、良くも悪くも空気をまったく読まない形で中東地域での衝突がスタートしました。
元々、イランは米国にとって敵対国(他は中国、ロシア、北朝鮮)に分類されていた国ですが、第二次トランプ政権誕生以降はその姿勢を緩めて、歩み寄るスタンスにあると見られていました。
しかし、唯一最大の不満点は米国からオフィシャルに核保有を認められないことであり、長年蓄積されてきた鬱憤がここにきて一気に爆発してしまったというところでしょうか。
もちろん、衝突の表向きの原因は他のこととされているでしょうが、本当の理由が根深いだけに、早期停戦を実現するためのハードルは想像以上に高いのかも知れません。
株式市場に話を戻すと、順調に上昇してきた日米両市場は先月に過去最高値を記録しており、終値ベースではNYダウ平均:50,188.14米ドル、日経平均:5万8,850.27園まで上昇しました。
それが足下ではトレンドの転調が起きており、最高値を基準点としてNYダウ平均は約6%、日経平均は約8%ほど下落した水準で推移しています。
それでも、バブル崩壊というレベルには程遠く(最高値から10%未満の下落)株式市場が本格的な下落に転じるトリガー(引き金)になり得るか、確率的にはまだ五分五分だと見ています。
ただ、開戦直後に比べて早期停戦のシナリオは確実に描き難くなっており、双方平行線で戦闘が長期化した場合、本格的なバブル崩壊(20%超の大幅下落)に発展する可能性も十分にあり得ますが。
何れにせよ、半年後(今秋9月頃)には大勢が判明していると思うので、資産形成(投資)を実行されている方々は引き続き株式市場を注視していく必要があると感じています。
私自身、株式市場がバブル状態にある可能性が高いことは、昨年から公式ブログを通じて繰り返しお伝えしてきました。
冒頭、2022年10月以降はマーケットが一貫して右肩上がりにあることに触れましたが、当時と現在の各種経済指標を見比べてみると、それ(株式市場がバブルにあること)は簡単に見抜けます。
すべての物事に共通しますが、天に届くまで伸び続ける木はなく、栄枯盛衰、繁栄の後には必ず衰退するタイミングが訪れるというのが自然の摂理です。
もし仮に、マーケットの崩壊が【内側】から起こるとすれば、今回のそれは過度に評価され過ぎているAI(人工知能)業界を起点に生じると想像していました。
しかし、リスクは【内側】だけに潜んでいる訳ではなく、未知のウイルス(新型コロナ)や戦争(米国・イスラエルーイラン)といった【外側】の因子も引き金になるポテンシャルを秘めています。
奇しくも、2022年始に起きたバブル崩壊は、ロシアーウクライナ戦争のスタートに続いて、中東地域の紛争(イスラエルーヒズボラ・ハマス)がトリガーとして作用していました。
世界に燻り続ける火種(中国ーアジア諸国、中東地域、ロシア周辺)は幾つか存在していますが、それが解消されない限り、マーケットが常にリスクに晒されていることは意識しておく方が良さそうです。
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太





