『資産形成スペシャリスト』、井上耕太です★
『世界の主要通貨は、一瞬で紙切れにならない』
昨日のblogでは、このように述べました。
しかし、これはあくまで主要通貨の話です。
『US$』『日本円』『ユーロ』『英ポンド』
『人民元』『AU$』『CA$』などなど。
これらの国の通貨は、
世界の資本主義経済の中で『信用』が保たれています。
確かに、その価値は常に変動してますが、
少なくとも『一気に紙切れ』にはならない。
しかし、これも新興国通貨なら話は別です。
政治や経済など様々なリスクがあり、
途上国通貨の信用はそれほど高くありません。
その価値のボラティリティも高く、
これらは一瞬で『紙切れ』になるリスクも孕む。
また、このような話もあります。
以前、カンボジアに駐在してる先輩から、
『カンボジアでは、銀行の普通預金金利が6%もある!』
という話を聞きました。
この当時の僕は、何故だか分からなかった。
『カンボジアリエル』のボラティリティリスクと考えるなら、
『普通預金金利6%』の数字にも理解が出来ます。
しかし、カンボジアに詳しい方ならわかりますが、
カンボジアは『US$』経済です。
現地通貨『リエル』よりも流通し、
日常でのやり取りも断然『US$』が好まれます。
考えてみれば、当たり前ですよね(^_^)
何かようわからん『リエル』より、
メジャー通貨『US$』の方が信用力が高い。
そして、銀行での普通預金も、
『US$建て』で『6%』という利率になってます。
もちろん、本国『アメリカ』より断然高い。
リアルな経済の中で、そんなことあるの??
この理由、皆さんはわかりますか(^_^)??
その謎が、最近やっと解けました。
『普通預金金利6%』
これは、カンボジア国内の
『US$建て融資10%』に裏付けられた金利です。
つまり、各金融機関は、
国内ビジネスの融資に対して『US$建て10%』のリターンを要求してます。
その返済利率に裏付けられて、
普通預金金利の『6%』が成立している。
確かに、カンボジアの経済は伸びてます。
でも、『10%』で融資組むなんて馬鹿げている。
この融資に裏付けられた普通預金は、
恐ろしくリスクの高い金融商品です。
それこそ、本家サブプライムも真っ青な投資対象。
更に、カンボジア主要金融機関には、
驚くべきことに『格付け』がありません。
分かりやすく言うと、
『どこぞの馬の骨』ともわからない奴に、
自分の大切な資産を預けると言うことです。
いつ潰れてもおかしくないし、
『お金』を持ち逃げされても文句も言えない。
だって、彼らにはそもそも、
失って困るような『信用』が無いからね。
こんなことも知らずに、日本の小金持ちの中には、
『カンボジアで口座開設しよう!』とかいう人もいるそうです。
盗人に、お金を預けるのと同じこと。
僕なら、絶対にしない(^_^)
ヘッジファンドの投資対象基準も満たさず、
この国には外からのお金も殆ど入ってません。
どうでしょう??
まだ、『普通預金金利6%』に惹かれますか??
情報が行き渡った世界の中で、
『歪』が調整されないのは理由があります。
もしこの投資対象が有利なのであれば、
世界から大挙してカンボジアにお金が流れる。
しかし、現実にそうなってないことには、
それなりの明確な理由があるのです。
ちなみに、『US$』建て普通預金ですが、
将来の『カンボジアリエル』償還もあり得るみたいです。
益々、怪しくなってきましたよね(笑)
しかし、
世界的投資家ジム・ロジャーズも言うてます。
『皆が危険だ!という時に、投資してこそチャンスは掴める。』
興味がある人は、自己責任でどうぞ(^_^)
*ジム・ロジャーズ氏は、
投資の概論として上記の言葉を言っています。
*同氏は、決して『カンボジア普通預金』を奨めてはいません。
僕も、同じくです(^_^)