今日のテーマは、『経済的体力がある事は、果たして良いことか??』です。
たまには、即、本題に入ろうと思います。
タイトルで示させて頂いた『質問』ですが、
公式ブログ読者の皆さんは、これに対してどう回答しますか??
普通に考えれば、当然、『YES』ですよね。
例えば、
『預貯金ゼロ世帯』が国民全体の『20%』も占める現代において、
上記に該当して生活している方々は、文字通り『自転車操業』です。
当然、
何かのトラブル(病気、怪我、天災等)が起これば収入は途絶え、
保有資産状況が壊滅的であれば、一瞬で『破綻』してしまいます。
まさに、『綱渡り人生』ですね。
それに対して、
例えば、保有資産として預貯金が『5000万円』ある過程は、
『一生安泰』な基準ではないものの、突発的な『想定外』にはある程度対応出来ます。
両者において、
その保有資産額で示される『経済的余裕』は勿論ですが、
そこからもたらされる『精神的余裕』は、『人生の質』を大きく別ちます。
世界では、
『保有資産』という要素と『寿命』の関連性を示唆する調査が多くありますが、
受けられる医療、摂取する栄養素に加えて、『精神的ストレス』という要素も、
『結果』に大きな影響を与えていると推測します。
このように、
冒頭では『経済的体力』があることの『良い点』を挙げてきましたが、
果たして、これはそのまま『良いこと』ばかりなのでしょうか??
私がこのように質問するという事は、『答え』はわかりますよね(笑)
そう、『そうではない』と思うんです。
例えば、
私は、30歳の時に独立系ファイナンシャル・プランナーとして開業しましたが、
もともとの『慎重派』な性格からか、23歳から30歳までの『8年間』に、
しっかりと『経済的基盤』を整えた状態で独立出来るよう環境を整えました。
少しだけ話すと、
『お金に働いてもらう』環境を整え、『労働』とは切り離された収入の流れを作り、
『保有資産』という観点でも、一般的な同年代の方々よりも持つ状態になれました。
ただし、
独立・開業した当初、『ビジネス』という観点においては、
30歳までに築いた『経済的基盤』を考慮に入れる事なく、
『全く無い状態』と考える事で進めることにしたのです。
今、
振り返ってみても、この『考え方』をしたからこそ、
独立系ファイナンシャル・プランナーとしての事業も、
順調に5年目のシーズンを迎える事が出来たと考えます。
もしも、
私が、独立当初から『保有資産』『経済基盤』をあてにしてしまい、
『ビジネス』で赤字を出すことに慣れ、手を付けてしまっていたら大変です。
仮に、
その方法を選択したとしても、『10年間』ほどは事業継続出来たでしょうが、
『THE・END』を迎えた時、保有資産・経済状況ともに最悪な事態に陥ります。
何故なら、
『収入(*事業者なら売上・利益)』以上に『支出』する事に慣れた状態は、
一朝一夕には『改善』する事は出来ないし、『財政健全化』出来ないからです。
それならば、
いかに『保有資産』を大きく築いていようとも、その存在を無視し、
『これだけ』と分割して決定した『ビジネス原資』の中で勝負し、
それが枯渇した時点で『はい、終わり!』とした方が『健全』です。
もし仮に、
私の独立・開業がイメージした通りに行かず終焉を迎えたとしても、
『残念』ではありますが、『保有資産』は殆ど減らしていないので、
全くもって『致命傷』は負っていません。
その状況であれば、
体勢を立て直して『再チャレンジ』する事も十分可能ですし、
その過程においても、自身の『信念』を貫いて仕事を選択する事が出来るのです。
『俺、お金は有りますから』、と。
どうですか??
そう言える自分は、『格好良い』ですよね(笑)
ある時、
日本一の実業家・斎藤一人さんは、『お金持ち』の最大のメリットを、
『嫌な人間に、頭を下げなくて良いこと。』と表現されていました。
これは本当にその通りで、
私自身、早くにスタートして『経済的基盤』を築いたことで、
良い意味で『我』を通す生き方が出来るようになった事が、人生最大の喜びです。
ただし、
話を元に戻すと、『保有資産』がいくらあろうとも、
それは『セーフティ・ネット』程度に考えておいて、
今、この瞬間の『収支』に目を向けていく事が大切なのです。
長々と話して来て、一体、何が言いたいのか??
ここまでは、私を例にとり『個人資産』の部分で話をして来ましたが、
これは『国家経済』『国家財政』においても、全く同じ問題だという事です。
再三情報発信していますが、
現在、日本国の『一般会計予算(1年間の支出)』は100兆円を超え、
それを『約60兆円』ほどを推移する『税収』で賄って運営しています。
ここで、『ん??』と思いますよね。
『収入:60兆円』に対して、『支出:100兆円』を計上しているのです。
足らずは『新規赤字国債』を毎年40兆円ほど発行し、
それを市中で(?)売り捌くことにより、何とかやり繰りしています。
その愚行を繰り返した結果、
日本国の累計債務は『発行国債総額』だけで1100兆円をオーバーし、
実に、『GDP(国内総生産)』の200%を軽く超えるレベルまで積み上がりました。
何故、
その状況にも関わらず、未だに『新発国債』が発行出来るかと言うと、
その購入原資である『国民資産(金融機関保有)』が、未だ存在するから。
しかし、
今、この瞬間の『経済状態』がボロボロなのは現実ですから、
その『国債購入原資』が枯渇したら、一瞬で日本国は『終焉』を迎えます。
そう、これまで経験した事のないほど、『悲惨な状態』で。
日本がここまで絶望的な『経済状態』になったのは、
なまじ、日本国という国家に『経済的体力』があったからです。
他の例では、
大富豪の家に生まれて、莫大な資産を相続したご子息が、
一般人の想像を超越するレベルの『負債』を抱えて、破産する状況と同じですね。
『状態』は、何年間も、何十年間も、ずっと悪かった。
でも、
『経済的体力(保有資産)』が多くあったばっかりに、
その状況を『延命措置』する事が出来てしまい、更に事態を最悪な方向へと導いた。
他にも例を挙げると、
『医療』の分野に所属されている方はご存知でしょうが、
『肝・胆・膵』といった臓器は『沈黙の臓器』と呼ばれ、
少し『異常』があるぐらいでは『症状』が顕在化しません。
しかし、
『痛み』『違和感』が顕在化しないという事はメリットではなく、
それはそのまま、『顕在化した時には、既に手遅れ』を意味します。
『日本』という国の経済状況も、これと全く同じ事です。
私が公式ブログを通して情報発信する事で、
一人でも多くの方々が、その『事実』に気付いて頂けたら幸いです。
そして、
その事に気付いたら、『お勉強』していても何も変わらないので、
ぜひ『具体的なアクション』を起こして頂けたら幸いです。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太