今日のテーマは、『デフォルト直前の動きは、巨大組織も、個人も同じ』です。
今日も、『公的年金』をテーマにした記事を続けます。
例えば、
『個人』でも『組織(企業)』でも良いのですが、『財政状況』が悪化して、
直近における『資金繰り』が、窮地に陥った場合をイメージしてみて下さい。
当然の話、
本人(または組織代表者)が運営・継続を諦めてしまったら、
『全て』は、そこで『終焉』を迎えて終わってしまいます。
ただ、
簡単に諦めてしまう代表者も少ないと思うので、個人であれ、企業であれ、
維持・継続を狙うのであれば、何とか『金策』しようと東奔西走しますよね。
残念ながら、
その状況に追い込まれて、財政的に健全化する個人、組織は少数派ですが、
それでも、最後を迎えるまで『足掻こう』とするのは、人間心理として自然です。
反対に言えば、
そのような傾向(金策の為、東奔西走する事)が見られたら、
個人であれ、組織(企業)であれ、『危うい』という見方が出来ると考えます。
何の事を言っているか、分かるでしょうか??
そう、
先日から、ずっと話題に出し続けている『公的年金』の話です。
8月末に公表された『年金財政検証』のデータから、
『約30年後』という、私の想像よりも『近い将来』において、
『年金原資』の枯渇が示された事は、先日既にご紹介しました。
少し振り返ると、
『経済成長』『(高齢者の)労働参加』『賃金上昇』『物価上昇』等、
各種パラメータを『希望的観測』をふんだんに盛り込み見積もっても、
30年後の『所得代替率』は50%程度にまで落ち込むことになります。
言葉のお浚いもすると、
『現役男性の(平均的な)所得』を基準値として、『年金支給額』が、
どの程度の割合、それをカバー出来るかを示したものが『所得代替率』です。
この数字は、
現時点では『60%』を少し超える値を推移していますが、
政府試算の『希望的観測』を盛り込んで推計したとしても、
『少子高齢化』が進む日本では、年々、減少し続ける状況は免れ得ません。
最悪のケース(日本経済の停滞)を考えた場合、
約30年後には『所得代替率』は『37.6%』にまで落ち込む事になり、
この時、『年金原資』自治は枯渇し、システム的に『完全賦課方式』に陥ります。
要は、『自転車操業』ですね。
現役世代が負担する『年金保険料』が、
その時の該当者に対して、そのまま『年金支給』されてしまうシステムです。
ただし、
実際に、そんな事が起こってしまったら、現役世代としては馬鹿らしいですから、
『年金保険料』を支払う人間は激減し、実質的な『年金デフォルト』に陥ります。
考えられるとしたら、
『国家』という巨大組織が権力を最大限に駆使する事により、
『強制徴収機能』を強めて、否応なく、国民から『年金保険料』を搾取すること。
会社員の方々は、
日々、『源泉徴収』される立場で認識されていないかも知れませんが、
現在でも、『公的年金保険料』は『強制徴収』で、『資産差押え』の対象です。
窮地に追いやられたら、『国家権力』は何をしてくるか分かりません。
話題を『今日の本題』に戻すと、
このように、『公的年金』も、財政的には窮地に追いやられた状態なので、
最近では、システムの維持・継続の為『金策』に東奔西走している状況が見られます。
皆さん、気付かれていらっしゃるでしょうか??
例えば、
主に事業経営者向けの『国民年金』、会社員向けの『厚生年金』がありますが、
保険料は、前者の『自主納付』に対して、後者は『源泉徴収』という違いがあります。
ここで、
『国民年金』の投資リターン(拠出金額に対する受給額)が低下すると、
該当者は『年金保険料』を収めなくなり、制度が立ち行かなくなってしまいます。
事実、
前述『強制徴収』『資産差押え対象』とご紹介しましたが、その上でも、
現在、『国民年金』における納付率は60%〜70%に留まると言われています。
その状況の加速を避ける為、
日本の『年金制度』がどうなっているかと言うと、
真の強制徴収(源泉徴収)である『厚生年金保険』の財源から、
『国民年金』への資金流入が、毎年、起こり続けているのです。
海外投資の第一人者、
作家の橘玲さん(仮名:一人の人物がどうかも疑問)は、
『会社員』の方々を『惜しみなく奪われる人々』と表現されましたが、
その理由は正に、『年金』というシステムでも見受けられるんですね。
しかし、
事態はそれだけに留まらず、先日からご紹介している『年金財政検証』では、
システム維持・継続のための『追加オプション』として、『金策』が明示されることとなりました。
具体的には、
現在、『厚生年金』の加入条件を満たない方々(低所得者・中小企業従業員等)を、
『厚生年金制度』に加入できるよう対象拡大して、保険料納付者を増やすという策。
更には、
現在、保険料納付の上限年齢としている『60歳』を、
『65歳』まで延長して、該当者の保険料徴収期間を5年間延長するという策。
何れにしても、
名目的には『年金システムの永続的な維持・継続』を謳ってはいますが、
『追加オプション』を実行した場合でも、保険料納付者のメリットは有りません。
それもそのはず、
現在の『公的年金制度』は、『資金繰り』に窮した個人・企業と同様で、
この『動き(追加オプション)』も、場渡り的な『金策』でしか無いからです。
先日からも、何度もお伝えしている『事実』です。
既存の『公的年金システム』は、近い将来、破綻を迎えてしまう制度です。
『資産形成(投資)を放棄する事は、そのまま人生放棄を意味する』
本当に、この言葉をしっかりと噛み締めていただき、着実に、
将来に向けた『資産形成(具体的アクション)』を進めて頂けたら幸いです。
『金融リテラシーを高めて、具体的に資産形成をしたい!』という方に最適なセミナーを、
今月は、神戸・三ノ宮10月25日(金)、大阪・梅田10月29日(火)の日程で開催します。
——————————————————————–
■2019年10月25日(金)開催!将来のお金の不安が2時間で消えるセミナーin神戸・三ノ宮■
****セミナーご案内ページはこちらをクリックください****
■2019年10月29日(火)開催!将来のお金の不安が2時間で消えるセミナーin大阪・梅田■
****セミナーご案内ページはこちらをクリックください****
——————————————————————–
『具体的なアクション』を起こすことでのみ、
人生は、本当に好転していくものだと思います。
ぜひ勇気を持って、新たな一歩を踏み出してみてください。
皆さんに、直接お会い出来るのを楽しみにしております。
セミナーを受講する間でもなく、
『今すぐ、具体的に資産形成をスタートしたい!』という方は、
ぜひ勇気を持って『お金のセッション』を受講してみてください。
——————————————————————–
****プライベートセッションご案内はこちらをクリック****
****『お金のセッション』ご予約はこちらをクリック****
——————————————————————–
井上耕太事務所
代表 井上耕太