今日のテーマは、『企業年金システムは、遂に、今世での資産形成を諦めました』です。
関西は『秋晴れ』で快適な日々が続いているものの、
世間では、『ネガティブ』な報道がで続けています。
一時期、
国内2万人に迫っていた『新型ウイルス』感染者数も、
日本に限定すれば、落ち着きを取り戻していますよね。
ただ、
海外諸国に目を向ければ、状況はまったく異なっており、
欧米では、再び『ロック・ダウン』を選択する都市が出始めました。
今後、
『感染症シーズン』を迎えて、他感染症との合併も危惧されますが、
日本国内においても、改めて、注意力を引き締める必要があります。
昨日の公式ブログでは、
『まさかと感じる状況は、いつも突然訪れる』と題して、
『平時』と思われる状況から『準備』の重要性をご紹介しました。
本当に、その通りだと思います。
『お金』に関する問題然り。
『健康(人生=時間)』に関する問題然り。
普段、
私たちは、『在る』ことを当然と捉えてしまいがちですが、
それを『失う』状況に直面して初めて、有難さを感じます。
一般的に、
『或る』という状態に意識を向けて、感謝し、
その資源を有効活用できる人間は少数派です。
私自身、
27歳の時に、『父親を亡くす』という経験をしたことで、
『時間』の有限さを、身を以て体感することが出来ました。
その経験がなければ、恐らく、今も大した人間では無かった。
また、
『健康』という観点でも、格段に意識を向けるようになりましたし、
恐らく、今後も、後悔するような生き方は送っていないと考えます。
『お金』に関しても、同じことですよね。
例えば、
20代、30代の若い世代や、ダブル・インカムを得ている世帯では、
基本的に、現時点での『お金』に困ることは、あまり無いと思います。
この世代では、
『リストラ』の対象にはならず、上の世代より『雇用』は有りますし、
『体力』『時間』がある分、いつまででも稼げそうな幻想があります。
しかし、
『年齢』を重ねるごとに、それは確かに『幻想』でしかなく、
全ての『資源』が有限であることを実感するようになります。
そして、
定年(死語?)を前に『老後資産2000万円』問題を突き付けられ、
自らには、その『準備』が無いことに慌てふためくことになるのです。
本当は、『2000万円』なんかじゃ済まないですよ(笑)
受給年金の『減少率』や、貨幣価値減少の『インフレ率』まで考慮すると、
『普通の老後生活』を送る上で、少なくとも『5000万円』は必要です。
果たして、あなたは、準備の目処が立っているでしょうか??
恐らく、過半数の日本人が『アウト』だと想像しています。
それで、
『年金』というテーマに目を向けると、今日の報道では、
また新たに『ネガティブ』なニュースが流れて来ました。
『第一生命保険、企業年金保険の運用利率引き下げへ』
これまで、
『年率1.25%』と定めていた企業年金:予定利率について、
第一生命保険は、現在、契約する『約3000社』を対象に、
『年率0.25%』へと引き下げることを発表しました。
ご存知の方もいらっしゃいますが、
『企業年金制度』自身は、未だ、日本経済が右肩上がりだった時代、
『日本型:雇用形態』を象徴する1つとして成立したシステムです。
当然、
経済が好調だった当時は、『年率3〜4%』を約束していましたが、
『失われた30年』を経験し、その維持も厳しい時代に突入します。
そして、
『予定利率(運用利率)』も、年々、減少傾向にありましたが、
ここに来て、遂に、ほぼ『ゼロ金利』の水準まで落ち込みます。
それでも、
長期間、『低金利』に慣れ親しんでしまった日本国民には、
そこまで、大きなインパクトの無い数字かも知れませんね。
もともと、
市中金融機関では『スーパー定期』の利率が同水準に落ち込み、
それでも、付き合いの長い顧客を中心に、預金者が存在します。
海外諸国の思考水準では、『アンビリーバブル』な状況です。
恐らく、
『年率0.25%』という運用利率を耳にしても、日本人の感覚は、
『えらい、低いところまで下がったな』程度のものなのでしょう。
実際に、
その数字が意味するところを、多くの方々が、
きちんと理解することもなく過ごしています。
これは、由々しき問題です。
例えば、
前述『年率0.25%』の運用利率で、自己資金を運用した際、
投資元本が『2倍』になる時期の見当は付くでしょうか??
これには、
『(複利運用の)72の法則』なる有名な公式が存在しており、
『72➗0.25(運用利率)』の式で、簡単に計算できます。
答えは、『288年』です。
何の数字か分かりますか??
この利率で運用した際、元本が『2倍』になるのは、
今から『288年後』という事を示しているのです。
『今世』中に達成できないというか、もはや、
『来来来世』くらいの話になっていますよね(笑)
つまり、
『年率0.25%』という運用利率を選択した時点で、
今世中の『資産形成』は諦めたに等しいということ。
因みに、
一般的な運用方法(株式・債権等)では、そこから、
利益に対する『税金』もしっかり徴収されますので。
2020年、
対象者が『数百万人』〜『数千万人』規模に上る企業年金でさえ、
そのような状況(運用利率0.25%時代)に突入して来ました。
私たちも、我が身は、自分自身で守ることを考えた方が良さそうです。
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代表 井上耕太
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