今日のテーマは、『あなたは、【ポジティブ:楽観主義者】になってませんか??』です。
昨日の公式ブログでは、
『現実世界では、ドリーム・ジャンプに挑戦してはいけない』と題して、
好機が訪れた際も『資産フルベット』してはいけないとご紹介しました。
言うは易し、行うは難し。
シンプルですが、実行可能な人の割合は『1%未満』です。
なかなか、納得できる人も少ないですよね(笑)
1つだけ、分かり易い『例』を示しましょう。
昨日、
カイジ完結編『ファイナル・ゲーム 』の1場面を取り上げ、
『ドリーム・ジャンプ』なるギャンブルをご紹介しました。
ご覧になられた方々は分かるでしょうが、当選確率は『1/10』。
そして、
当選した際のリターンは『1000%(掛金の10倍)』です。
奇しくも、
期待値は『1』と算出できるので、現実世界に存在すれば、
それに挑戦する価値は、『十分にある』とも言えますよね。
*『期待値』の算出方法は、『生起確率』×『当選リターン』です。
しかし、
『ドリーム・ジャンプ』における失敗は、賭け金没収に留まらず、
『生命』まで失うことになるので、現実では、挑戦できませんが。
ただ、
カイジらは、予め『当選番号』を知って挑戦していた為、
勝率は『100%』であり、期待値は驚異的な『10』。
2017年、
第一次:暗号資産(仮想通貨)バブルが全盛期を迎えた頃、
代表通貨ビット・コインの年初来アップ率は『1000%』。
要は、
『1年間』という短期間に、保有資産が『10倍』になるのですが、
『ドリーム・ジャンプ』は、試行時間『10秒』程で同等リターン。
『年間換算』に直すと、『天文学的』という言葉を超えたリターンになります。
大丈夫ですか??
皆さん、『保有資産フルベット』しようとしていませんか??
このように、順次、話を進められてきたら、ついつい、
『一世一代の大勝負』を仕掛けてしまいそうです(笑)
しかし、
『天文学的リターン』が確約しているにも関わらず、
カイジらは、『10億円』しかベットしていません。
因みに、
カイジの背後には、保有資産『約500億円』の大富豪がおり、
保有資産に対する、ベットした資金割合は全体の僅か『2%』。
つまり、
勝率『100%』、期待値『10』のボロ儲け勝負に対して、
カイジらは、総資産の『2%』しかベットしていないのです。
これこそが、『勝者の戦略』ですね。
しかし、世の中の『99%』は、それが出来ません。
繰り返しますが、あなたは、それが出来ますか??
『前置き』が長くなりました。
速やかに『本題』に入ろうと思います。
本日、皆さんにお伺いしたい質問は、次のフレーズです。
あなたは、【ポジティブ:楽観主義者】になってませんか??
そう、今日の記事のタイトルですね(笑)
日経平均株価は、先日『3万円』の大台を突破しましたが、
その後も、連日、非常に『堅調な推移』をつづけています。
米国市場も、同様ですね。
NYダウ平均株価も、今年に入り『3万ドル』突破しましたが、
現在では『3万1500ドル』付近まで、その制空権を上昇。
まだまだ、
日本、米国はじめ、『新型ウイルス』問題は収束しませんが、
ひと足もふた足も先に、投資市場は回復を見せているのです。
しかも、
この、『実体経済』と乖離しているように見える市場も、
多くのエコノミストが『バブルではない』と評価します。
ということは、
『新型ウイルス』問題が収束し、『経済循環』が回復した場合、
『今』以上のリターンが、投資市場からもたらされるという事。
市場に参加している皆さんは、期待が膨らみますね(笑)
ただ、
投資市場の『数字』ばかりを見て、『希望的観測』を持ち、
『ポジティブ楽観主義者』になるのは、危険だと考えます。
『実体経済』が抱えるリスクは、暫く、解決しません。
皆さんも、薄々、勘付かれていますよね??
連日、報道されていますが、『新型ウイルス』の出現以来、
企業倒産、早期退職募集の速度は、確実に上がっています。
経済的困窮者は、これからも、確実に増加するという事です。
その状況は、海外諸国でも同様です。
先日、
FCA(英金融行動監視機構)の実態調査が公表されましたが、
英国内の成人27%が、『経済的弱者』に該当するのだとか。
また、
『家計が苦しい状況にある』というところまで対象を拡げると、
実に、英国内の成人全体『約40%』が該当するという結果に。
更に、
今後についても、『経済的回復力』が低いとされる方々が、
英国内全体で『1400万人超』も存在すると言われます。
昨年末の調査では、
全体の『30%』が、今後、半年間で収入減少が見込まれるとし、
『約17%(6人に1人)』が住宅ローン返済を遅らせています。
極め付けは、
全体の『3人に1人』が、生活必需品でさえ購入を控えており、
『10人に1人』が、フードバンクの利用を見込んでいる、と。
これらの数字こそ、『現実』を表していると思うのです。
少し古い話ですが、
覇権国・米国が、ベトナム戦争を仕掛けていた頃、
現地では、多くの『米国人捕虜』が生まれました。
収容所では、
最長『8年間』もの、過酷な拷問・労働が待ち受けますが、
そこで、早く命を落とした人々には『共通点』があります。
話の流れ的に、分かりますよね。
そう、彼らの共通点は『ポジティブ楽観主義者』です。
彼らは、
あまりにも前向き過ぎる、自らの『希望的観測』が故に、
それが裏切られる度、絶望して、衰弱していくのだとか。
確かに、そう言われたら、分かるような気がしますね。
あなたは、【ポジティブ:楽観主義者】になってませんか??
凡ゆる物事で共通しますが、あまりに甘過ぎる算段は、
『現実世界』において、痛い目を見ることになります。
将来に対して、悲観しすぎる必要はありませんが、
『リスク』の適正評価は、とても重要と考えます。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太