今日のテーマは、『無尽蔵に保有資産を増やすことは、果たして幸福に繋がるか??』です。
一般の方々、
特に、これから『資産形成』に取り組む方々の大半が、
共通して『勘違い』してしまっているワナがあります。
それは、
『保有資産』を殖やすことが出来れば、出来るほどに、
自分自身の『幸福度』も、比例して増大するという事。
読者の皆さんも、そう考えてしまっていませんか??
確かに、
経済的観点で『豊かである事』と『そうでない事』と、
両者を比較した時、私も前者であることを奨励します。
単純に、
『お金』を持つことで、回避できる苦痛は数多くあり、
保有資産を増やすことで、緩和されるストレスもある。
しかし、
『人生』とは、それだけで単純に解決するものでなく、
『お金』がある事で、新たに浮上する問題もあります。
例えば、
周りの人たちに『お金持ち』と認識されている方々は、
『お金を貸してくれ』と言われる経験が100%です。
これが、
縁も縁もない、関係性の希薄な人間なら良いのですが、
親族や、親しい友人等、関係性の近い人なら困ります。
私自身、
本業を『お金の専門家』とする為、絶対貸しませんが、
頭で理解していても、精神ストレスは相当なものです。
『お金』を持たなければ、味わう必要のないストレス。
1つの事例だけ見ても、ご納得いただけると思います。
先日、
富裕層向け(?)資産形成の募集を募っている広告で、
次の『キャッチコピー』を目にする機会がありました。
『保有資産1億円の方々を、30億円に増やします!』
そもそも、
『富裕層向け』資産形成が公募の時点で怪しいですが、
話が展開しなくなるので、一旦、スルーして進めます。
確かに、
純資産『1億円超』を持つ方々は世間的にも少数派で、
経済的に、困窮しているレベルとは言わないでしょう。
2022年現在、
4年制大学を卒業して、上場大企業に就職できた場合、
勤め上げできた際の生涯年収は『3億円』程ですよね。
実際には、
税金・社会保険料が徴収される為、可処分所得は減り、
『2.5億円』ほどが受け取れれば、御の字でしょうか。
その中で、
融資を受けた不動産購入等を除き、純粋な資産として、
金融資産『1億円』を突破することは、至難の技です。
恐らく、
前述した広告のメイン・ターゲットは、会社員でなく、
経営者・事業家、医師等の職業の方々だと推測します。
そして、
一歩踏み込んで考えるなら、上記広告に反応するのは、
保有資産が『1億円』ギリギリか、若干、未達の方々。
つまり、
『保有資産が増えること』に対する苦労・ストレスを、
未だ、理解できていない方々が大半と想像するのです。
演習問題としては最適で、少しだけ考えてみましょう。
先ほど、目標資産を『30億円』とご紹介しましたが、
4年制大卒・大企業勤務の生涯年収『10人分』です。
実際には、
基準となる会社員の生涯年収は、少ない金額になる為、
14、15人分といったところに落ち着くでしょうか。
この時点で、地に足がついた感覚を持っている方々は、
言葉にはできない『違和感』を持たれると想像します。
冒頭、
『小金を持つ』レベルの方々の苦労を紹介しましたが、
保有資産『30億円』クラスでは、比較になりません。
以前、
『お金=エネルギー』という話も、ご紹介しましたが、
自らに扱う器がなければ、翻弄されてしまうでしょう。
想像してみてください。
もし仮に、本当に純資産として『30億円』を持てば、
どのような人物も、少なからず『脇が』甘くなります。
その結果、
周囲の人間(もちろん関係性の低い人間も含めて)に、
自らが『十分過ぎるお金』を保有するとバレてしまう。
そうなれば、
人間性の善し悪しに関係なく、様々な人間が寄り付き、
あなたの『お金』をターゲットにする人間が出て来る。
古今東西、人類の有史以来、例外の存在なき真理です。
幼少期、
父親から、様々な『教え』を受けたフレーズの1つに、
『成功してから近付く人間を信用しない』があります。
もちろん、
当時(子供のころ)は、真意を理解しませんでしたが、
40歳が射程圏に入れる今、本当に重要だと感じます。
もう一つ別の事例では、
日本一の実業家・斎藤一人さんは、お金を持つ人物は、
同時に、社会的に賢くなる必要性を解かれていますね。
要は、
『人間』を見抜く能力について言及されているのです。
それだけ、ストレス(面倒くさいこと)も増えるから。
様々な、
著名経済学者が示すとおり、経済的基盤・保有資産は、
閾値を超えれば、幸福度は『頭打ち状態』に入ります。
前述した『30億円』の保有資産は、一般の感覚では、
正直、一生涯かかっても使い切ることなど出来ません。
そうなると、
その目標値(30億円)を目指すことの理由に加えて、
待ち受ける『ストレス』に耐え得る覚悟も必要になる。
をのことを、きちんと理解しているのでしょうか??
決して、『お金』は無尽蔵にあれば良いものではない。
自らの器と、節度を理解して付き合う事は不可欠です。
自らは勿論、クライアントさんのそれと日々向き合い、
真理を痛感しながら、『お金』という対象を扱います。
読者の皆さんも、『目標地点』を確認してみて下さい。
オープン開催(どなたでも参加可)資産形成セミナーは、
現時点、2022年以降の開催スケジュールが未定です。
——————————————————————–
*個人面談ご希望の方は、直接お問合せ頂けたら幸いです。
*井上耕太事務所:michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所
代表 井上耕太