『資産形成スペシャリスト』、井上耕太です★
昨晩、『米雇用統計』が発表されましたね。
皆さん、チェックされましたか(^_^)??
まず、基本的なことの確認から入ります。
『米雇用統計』
米国労働省労働統計局が発表する、
米国内の雇用情勢を調べた、景気関連の経済指標です。
こういった統計は様々ありますが、
1番有名で影響力があると言って良い。
非農業部門に属する事業所で、
その給与支払い帳簿をもとに集計されます。
自営業者、農業従事者は含まず、
いわゆる日本で言う『会社員』の方々の雇用状況です。
対象事業所は全米で約40万社とされており、
対象従業員数は約4700万人。
実に、全米の約3分の1を網羅していると言われています。
ここまで大規模な統計データなら、
全体にも当てはめて考えられますよね(^_^)
正確には、発表される項目は10個。
・失業率
・非農業部門就業者数
・建設業就業者数
・製造業就業者数
・小売業就業者数
・金融機関就業者数
・過労働時間
・平均時給
などなど。
このうち、上の2つが最重要視されてます。
発表は毎月第一金曜日の現地時間am8:30。
日本時間では4-10月:21:30、11-3月:22:30です。
日本では市場が閉まった金曜夜の発表のため、
これを受けて月曜の市場が動くんですよね。
特に、日本は米国経済に大きく影響受けるので、
この統計発表はいつも見ておく必要があります。
ここまで、基本事項の確認でした★
で、昨晩発表されたのは、
2015年12月の米国の経済状況です。
結果を言うと、
新たに創出された『非農業部門雇用者数』は『約29万2000人』。
これは、市場予想の『20万人』を大きく上回りました。
また、昨年11月の値についても、
速報値『21万1000人』から改訂が入り、
『25万2000人』に上方修正されました。
2015年全体で見ると、米国内では、
新たに『265万人』の雇用が創出されたことになります。
失業率も『5%』と発表。
2012年当時『8%台』を連発していた頃から見ると、
確実に減少していることがわかります。
発表としては、
米国経済の『復調』をアピールする大きな材料でした。
これを受けて、株式市場も伸びるかと思いきや、
『ダウ工業株30種平均』は167.65$安の『1万6346.45$』。
『S&P総合500種指数』も21.06ポイント安の、
『1922.03』で昨日の取引を終えてます。
『ダウ』に関しては、
チャイナショック前は『1万8000$』越えてたのに、
そこから考えるとだいぶ落ちましたよね。
これを受けて、月曜の日本市場も続落です。
短期視点の『デイトレ』される方にとっては、
まさに波乱の2016年スタートとなりました。
なぜ、ここまで反応が悪いかと言うと、
1つは『平均時給』の値が良くなかったようです。
ほぼ横ばいで、
政府が掲げるインフレターゲットの目標達成が困難だと。
あとは、やはり『中国経済』の先行き不安。
この辺りに世界が希望を見出だすまでは、
『混沌』の状況は続いていくと見られます。
今回の結果を受けて、『株価指数』に重きを置く派は、
米国が今年4回計画している『利上げ』に慎重な意見を述べてます。
『利上げ』するってことは、
借りて勝負するまで、有利な『投資』があるってことなので。
不景気の時にやったら、
経済の『減速要因』になりかねません。
対して、『雇用統計』に重きを置く派は、
『米国経済の復調』を大きく評価し、『利上げ』に肯定的です。
様々な意見がある。
もちろん、出てくるデータを鵜呑みには出来ません。
これだけ世間が反応する『米雇用統計』も、
政府の意向がないと言えば嘘になるでしょうから。
でも、無関心はいけない。
『為替』の話と一緒です。
基本レベルは、どんな人も理解しておこう。
僕達の生活に、直結してくるから(^_^)★