今日のテーマは、『私たちは年率3%のインフレーションに打ち勝つことが求められている』です。
昨日の公式ブログでは、
『金融危機が囁かれる中投資を避けるべきか』と題して、
資産形成の歩みを止めてはいけないことを紹介しました。
予め断っておくと、
世の中の一定数の識者が指摘するように、2025年内、
株式市場が下落(暴落?)に転じる可能性は存在します。
しかし、
それは、2025年という特定の年に限った話ではなく、
資産運用(投資)を実行する以上、常に付き纏うリスク。
むしろ、
100%安心・安全なタイミングなど存在していないし、
それを保証されるほうが返って怪しく感じてしまいます。
昨日も述べた通りで、私自身は今年も歩みを止めません。
と言っても、
例年と比べて特別に力を入れるという訳でも決してなく、
これまでと変わらず淡々と積み上げていこうと思います。
不幸にも(?)相場の下落が起きたとしてもお構いなし。
何故なら、
今直ぐ、運用資産を取り崩す必要性には駆られておらず、
10年、20年の先を見据えて、実行しているからです。
何より、
私たちは『資産運用』の歩を決して止めるべきではない、
大きな理由が資本主義というシステムに存在しています。
それは、
前提条件にインフレ(貨幣価値の下落)が含まれており、
それを上回るペースで運用しないと目減りが起こるから。
もちろん、
『投資をすること』を義務として負う訳ではないですが、
それをしなければ惜しみなく奪われることになるのです。
ある調査によると、
米国の直近100年間のインフレ(貨幣価値下落)率は、
平均すると『年率3%』ほどに収斂されるとのことです。
これまで、
日本国内は、長くデフレの状態にあったと言われますが、
物価上昇を経験した今、将来の参考に良い数字ですよね。
例えば、
あなたが100万円をキャッシュ(現金)で保有した時、
前述条件(年3%インフレ)では数字は変わらなくとも、
1年後の効力としては現在の『97万円』と同等になる。
同様に考えると、
30年後は現在価値に割り戻して『41万円』に等しく、
私たちがイメージする100万円とは大きく乖離します。
しかし、これは高い確率で到来するだろう『現実』の話。
また、
年率3%のインフレ下では、相対的な物価上昇も起こり、
30年後、私たちの生活コストは今の2.5倍に相当する。
仮に、
一家4人、月額40万円で生活する家族があるとすれば、
同等の生活水準を維持するには月100万円が必要です。
因みに、
お子さんがいらっしゃる家庭では、大学進学費用として、
一人あたり最低1000万円ほどは用意していますよね。
この基準も、
20年後には『1800万円』の水準に引き上がる訳で、
善悪の問題ではなく、私たちはその世界に生きています。
古今東西、何人たりとも運用(投資)から逃れられない。
年率3%のインフレ(貨幣価値下落)に打ち勝つことは、
現代社会に生きている私たちにとっては『マスト』です。
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太