今日のテーマは、『意識する・しないに関わらず、私たちは行動経済学に支配される』です。
メディアでも日本の『少子化』が叫ばれて久しいですね。
ただ、今日は、その問題と解決策については触れません。
それでは、
何について書き進めるかというと『少子化問題』以前に、
日本全体の『婚姻数』も急速に減少しているということ。
もちろん、
価値観が多様化した現代社会で、その事(結婚)自体が、
唯一無二の価値であるとか、正義であるとは思いません。
しかし、
『1つの選択肢』ではあるものの、現実的な問題として、
意思がありながら『出来ない人』が多いことも事実です。
そして、
それにはパーソナリティー的要因も関係あるでしょうが、
経済的(収入・保有資産)要因も決して無視出来ません。
そのことを証拠付ける『興味深い報道』を目にしました。
私も初めて知りましたが、(特に男性の)婚活市場には、
『年収300万円の壁』なる言葉が存在すると言います。
要は、
この基準(年収300万円)を超えるか、超えないかで、
20代、30代の『婚姻率』は大きく異なるというもの。
確かに、
これは額面の話だそうで、可処分所得『240万円』は、
単純に、12ヶ月で分割して手取り『20万円』の計算。
当然、
この水準で『賞与:ボーナス』は期待は出来ませんから、
家庭を持つには『ギリギリの数字』のように映りますね。
それでは、
この『年収300万円』という基準を達成するためには、
日本全国どこで生活していても可能なのでしょうか??
実は、確率論で考えると、そうではないと言うのです。
実際、
出生時(0歳)人口と、その人が25歳の時点の人口を、
比較した時、後者が優勢(流入超過)なのは11都府県。
当然、
首都圏(東京、神奈川、千葉・埼玉)は含まれるとして、
関西圏(大阪、京都、滋賀)と愛知、宮城、福岡、岡山。
共通点は、大都市とその近郊で、必然、年収が高いこと。
そして、
その(年収が高いこと)のインパクトは想像以上に大きく、
前述11都府県は、日本の婚姻数の『約6割』を占めます。
因みに、
先ほど紹介した『年収300万円の壁』なる基準ですが、
適齢期の中央値ベースで『27県』が未達になるとの事。
つまり、
生まれ育ったかどうかに関わらず、そこに留まることは、
経済的観点では『結婚』を遠避ける可能性すらあります。
若者は、漠然と『憧れ』だけで都会を目指すのではない。
そこには、
自らが思い描く『理想の生活・人生』を実現させるため、
(無意識含めて)『合理的選択』があるかも知れません。
私たちの人生は『行動経済学』により支配されています。
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今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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