今日のテーマは、『預金信仰からの解放なくして、経済的自由達成は有り得ない』です。
金融・経済の分野において、『日本人』という国民が、
海外諸国とは『異なる価値観』を持つ場面は多くある。
タイトルに採用した『預金信仰』という言葉も、
それを表す、典型的な事例の1つだと言えます。
昨年から続くコロナ禍、
国民一律支給された『特別定額給付金』等の影響もあり、
メガバンク中心に『銀行預金高』は急増し続けています。
実際、
預金残高と貸出残高差である『預貸ギャップ』は急拡大し、
昨年(2020年)中には、『300兆円』の大台を突破。
更に、
日銀公表のデータによると、2021年4月時点では、
過去最大となる『約324兆円』まで急進しています。
別の角度で見ると、
メガバンク3行(UFJ、三井住友、みずほ)に限定しても、
顧客からの預金残高は、昨年度だけで『41兆円』アップ。
これに対して、
メガバンクサイドは、新規流入した『巨額資金』のについて、
有望運用先が見つからないという『贅沢な悩み』を抱えます。
2010年代後半から続く、
ゼロ金利常態化の時代(日銀に至ってはマイナス部分あり)、
『巨額資金』を預かるサイドも、殆どメリットがありません。
何れにせよ、『有る』ことに対する悩みですから、
『無い』ことに対するそれと比べたら、贅沢です。
一方で、
コロナ禍、生活困窮世帯に対する、生活資金の貸付制度では、
融資総額が『1兆円』に迫っているとの報道も出て来ました。
現時点、
融資決定件数は『227万件』を超えて、伸び続けており、
この数字がそのまま、日本国内の『困窮世帯』を表します。
また、
東京、大阪を始めとした『緊急事態宣言』該当地域において、
休業・廃業する事業者も、水面下で増加し続けていますよね。
そう考えると、
同じ『日本』という国内においても、コロナ禍の約1年半、
今まで以上に大きな『経済格差』が生まれた事になります。
異なる事例では、
日本の富豪上位50人は、昨年全員『ビリオネア』になり、
総合して前年比『約50%』も保有資産額を伸ばしました。
世の中、『お金』はある所にには、あるものですね(笑)
人類有志以来、数千年もの時が経過していますが、
未だ、『富の再分配』は正常に機能していません。
個人で対応できる範疇を超えるので、嘆いても仕方ないですが。
話が逸れてしまったので、大幅に修正して『本題』に入ります。
冒頭、
日本人の『預金信仰』に対する、忠誠心を紹介しましたが、
この『呪縛』に囚われる限り、資産形成には成功しません。
実際、
前述の通り、預け入れられた『メガバンク』サイドですら、
『巨額資金』の対応について、苦慮しているのが現状です。
未だ、
『経済循環』の完全復活には、ほど遠い現状を考えると、
この状況で、有望な融資先を見つけるのは簡単ではない。
かと言って、
『日本国債』に資金投入しても、新発10年もの利回りは、
『年率0.080%』前後で推移する、ゴミのようなレベル。
この辺り、
『投資』という分野に明るい方々は理解されると思いますが、
『投資資金』も、域値を超えて巨大になると、逆に不便です。
仮に、
有望な投資先を発見しても、その『パイ』は限られており、
保有資産全体に与える『プラス・リターン』は限定的です。
また、
運用総額が『巨額資金』になれば、なるほど、自らの動きが、
マーケット(市場)に対して影響を与えてしまうジレンマも。
そう考えると、
私たちのような『個人投資家』というミニマム・ユニットは、
機動性・運用効率の観点でも、非常に合理的に利益を得ます。
今日は、どうも話が逸れがちですね。
改めて、話を戻します。
預入先の『メガバンク』が頭を悩ませている現状において、
相対する『預金者』の保有資産が伸びることはありません。
実際、
現行、市中金融機関の預金金利は『年率0.001%』であり、
『雀の涙』を超えて、殆ど『ミクロの世界』の話になります。
更に、
コロナ禍、世界各国が『金融緩和』を積極的に進めた結果、
既存通貨の『実質的価値』は、相対的に弱められることに。
巷では、
投資家の『保有資産増加』が話題になることがありますが、
『数字上増えて、実質的にトントン』というのが本音です。
この状況で、
『数字上』も増えることなく、『実質的』には確実に減る、
『預金信仰』を続けることは、正に狂気の沙汰と言えます。
そもそも、
海外投資家の『基準値』としては、金融緩和の有無に関わらず、
総資産に占める『現金比率』は、5〜10%と限定的ですから。
海外の方は、『現金は増えない』ことを知っているんですね。
日本国内においても、この『鉄則』は、当然成立しています。
『公的年金システム』の維持・存続が怪しくなってきた結果、
日本政府は、様々な形で国民に『投資』を喚起して来ました。
その結果、
日本国民の中にも、本当に、少しずつ、少しずつながら、
『資産形成:投資』の意識が芽生えはじめていますよね。
しかし、
事態(日本財政)が悪化するスピードと比較したとき、
まだまだ、改善速度は『遅い』と言わざるを得ません。
皆さんは、『預金信仰』に囚われていませんか??
先ずは、その『呪縛』から解放されることがスタートです。
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