今日のテーマは、『ノーガード戦略の投資家は、常にカウンター・リスクを背負うことになる』です。
今年も、いよいよ4営業日を残すところとなりましたね。
一時期、
新政権の誕生を悲観して(?)停滞していた日本市場も、
最終盤へと差し掛かり、ジワジワと上昇し始めています。
上手くいけば、
日経平均はひとつの区切りとなる『4万円』を突破して、
2024年の取引を終えることが出来るかも知れません。
来年こそ、30年間の呪縛から解き放たれたいものです。
米国に目を移すと、
相変わらず、経済指標は底堅く、堅調に推移するものの、
一時期のイケイケ・ドンドン感は確実に失われつつある。
実際、
4日の終値で4万5000ドルを突破したNYダウ平均は、
クリスマス休暇の直前で4万3000ドル台半ばの推移。
それでも、
休暇明けから再び駆け上がる可能性も十分に秘めており、
楽観的な空気が優勢に支配していることは変わりません。
私自身、
2025年は年間を通じて上昇することを予見するため、
大別すれば、先ほど触れた楽観論者の一人と言えますね。
もちろん、
利下げペースは減速するため、時期的には遅まりますが、
中期的な上昇トレンドが始まる足掛かりの年になります。
しかし、
それは、過度な楽観を推奨するという訳では決してなく、
万事に共通して、適度にバランス取れた状態が好ましい。
その意味で、
原則として『ポジティブ』な市場予測は維持しながらも、
1点、懸念するポイントが存在していることも事実です。
それは、
株式市場への資金流入が活発な第4四半期に突入して尚、
インバース型(ベア型)ETFへ資金流入が起こらない事。
少しだけ補足すると、
インバース型(ベア型)ETFは、基準となる指標に対して、
逆相関する(相対する動きをする)よう組成されたもの。
例えば、
米国市場の代表指数・NYダウ平均株価を基準に定めると、
マーケットが下落するほど該当ETFの取引価格は上昇し、
リスク(下落)に対する保険の機能を果たすことになる。
つまり、
それに対する資金流入が殆ど起こっていないという事は、
大多数の投資家がリスクヘッジを怠っているということ。
例を挙げると、
ボクシングで言えば、打撃に備えるガード姿勢を取らず、
ノーガードで相手と間合いを詰めて打ち合っている状態。
当然、
自らの打撃でノックアウト勝利する可能性もありますが、
カウンターで返り討ちされるリスクも同等に背負います。
古今東西、
すべてにおいて『過度の悲観』は禁物とされていますが、
それは『過度の楽観』についても全く同じだと言えます。
常に、
リスク・ベネフィットの適切なバランスを意識しながら、
私たち投資家は、市場に臨めるよう心掛けたいものです。
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昨年(2023年)よりセミリタイア生活に入っており、
今後の主催セミナー(オープン形式)の開催は未定です。
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*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太