今日のテーマは、『隣国:北朝鮮の惨状は、果たして対岸の火事なのか??』です。
隣国:北朝鮮が、ふたたび、危機に瀕しています。
と言っても、危機に瀕しているのは『国民』の話で、
国家中枢に位置する方々は、贅沢生活を続けますが。
幸か不幸か、
同国(北朝鮮)における、新型ウイルスの感染者は、
2021年7月現在も、奇跡的に(?)ゼロを維持。
この辺り、
震源地(ウイルス発生地)がお隣:中国にも関わらず、
オフィシャルに『ゼロ』を言切るのですから流石です。
当然、
現実的には『感染者』が存在しているはずなのですが、
一説に、該当者は厳しい隔離措置が施されるのだとか。
また、
それで済めば『御の字』で、感染確認の本人・親族は、
大袈裟ではなく、『命』の危険性すらあると聞きます。
私自身、『北朝鮮』という国に訪れた事はありません。
恐らく、読者の皆さんの大半も、同様だと想像します。
しかし、
『印象』とは、時に恐ろしいもので、前述した状況も、
『北朝鮮なら、有り得るかも』と妙に納得してしまう。
そして、
我々が、未踏の地(北朝鮮)に対して抱くイメージは、
『現実』とは、それほど大きく異ならないと思います。
話を戻すと、
未だ『感染者数ゼロ』を維持し続けている同国ですが、
勿論、日本国以上の『水際対策』も実行されています。
元々、
主に交易のある国家は、陸続きである『中国』ですが、
新型ウイルス出現前、人、モノの移動は流動的でした。
それが、
北朝鮮国内の『感染者数』を(究極に)抑制する為、
貿易を含めた、凡ゆる人、モノの移動を制限します。
その結果、
(実際の)新規感染者数も抑制できたのでしょうが、
凡ゆる商行為も制限されて、経済的な困窮者も激増。
経済活動停滞で、
多くの北朝鮮国民が、『収入源』を減らしており、
保有資産を取り崩す生活に突入しているのだとか。
そして、
『保有資産ゼロ』になった者は、シンプルに困窮し、
食糧も購入できず、勿論、病院も受診できない状況。
当然、
その状況に陥った人々の将来には『希望』などなく、
体力が衰えた者から『死者』すら出るのが現実です。
私たちは、
北朝鮮に対して『社会主義国』の印象を持ちますが、
基本的に、この状況で辿るプロセスは海外諸国同様。
具体的には、
『現金』が底をついたら、親族・知人に借金を乞い、
それが厳しくなれば、家財を質に入れて現金化する。
それでも、
万策尽きれば、男性は犯罪に手を染めるものもおり、
悲しき哉、女性の中には売春で生計を立てる人々も。
更に、
それでも、それによる生活維持が見込めなくなれば、
最終的には、自らが住む『住居』を手放すそうです。
その後は、
日本も、大都市圏を中心に、増加傾向が続いている、
所謂『ホームレス』という立場になる他ありません。
*日本政府の統計は、ホームレス減少を示しますが、
大都市圏における実数は、確実に増加しています。
そして、
日本国より緯度の高い同国では、冬の寒さは厳しく、
一定数の方が、越冬することができず死んでしまう。
これが、現在の北朝鮮における『リアル』な話です。
ようやく、
先月、金正恩氏も国内の『食糧危機』について認めて、
現金・穀物が尽きた『絶糧世帯』を調査開始しました。
該当者は、
先月末から、今月初めにかけて、取り急ぎの策として、
『トウモロコシ約5キロ』が緊急支給されたのだとか。
生活(生命維持?)する上で、最低限度の支援ですね。
しかし、
当然、これは、一時的な効果しかない『延命措置』で、
まったく以って『根本な問題解決』に至っていません。
世界では、
『日常』を取り戻したかのように思えた、欧州ですら、
再び、感染者数『急増』の報道が見られはじめました。
日本においても、
東京、大阪はじめ大都市圏を中心として、人流が戻り、
明らかに『日内感染者数』が急増する傾向にあります。
この状況の収束なしには、前述した北朝鮮国内でも、
まだまだ、多くの『人命』が失われると予想します。
そして、それが『新型ウイルス感染』が原因でなく、
二次災害的な『経済的困窮』という点が皮肉ですが。
ただし、
この『北朝鮮』という国家において起こる惨状を、
私自身、『対岸の火事』だとは、到底思えません。
昨年、
日本政府が国民一律で特別給付した『10万円』は、
北朝鮮でいう『トウモロコシ約5キロ』と殆ど同等。
何の因果か、
感染拡大続く状況で、五輪は開催されるようですから、
大会終了後、待ち受ける『結果』はほぼ見えています。
確かに、ウイルス感染による死者もいるかも知れない。
しかし、
それ以上に、と言うか、その10倍、100倍の方々が、
『経済的困窮』により大きな影響を受けることでしょう。
日本国は、GDP(国内総生産)世界第3位の経済大国で、
情報統制されて、謎多き『社会主義国』とは異なります。
しかし、
多少の差こそあれど、展開される政策の方向性は同じで、
国民が苦境に陥るプロセスも、酷似していると感じます。
私たちは、本当に『先進国』に生活しているのか??
客観的視点で、冷静に判断することが求められます。
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