今日のテーマは、『世界における日本人投資家のプレゼンス(存在感)は、果たして高いのか』です。
恐らく、
『アジア』という言葉を聞いた時、まだ多くの日本人が、
無意識に『日本』を除いてイメージする傾向にあります。
現実に、
日本も地理的な意味で『アジア』に位置しているものの、
中国や韓国、東南アジア諸国は別格の存在と考えている。
主に、
現時点で、30代後半以降の『昭和』に生まれた世代は、
子供の頃に抱いたイメージを、未だ払拭できずにいます。
しかし、
一人あたりのGDPや平均賃金といった指標で比較しても、
今や日本は『アジア』の国々から遅れを取っている状況。
余り知られませんが、
日本の首都・東京で食べる某店の『ビックマック』より、
タイ・バンコクで購入する方が高いというのが真実です。
このあたり、
1990年代以降に生まれたいわゆる『Z世代』の方が、
先入観なくフラットな視点で見ているかも知れませんね。
仮に、思考回路が『古い情報』で埋め尽くされていたら、
早急にそれをアップデートしておくことをお勧めします。
本題に入ると、
世界マーケット全体で見た時、果たして日本人投資家は、
そのプレゼンス(存在感)を維持できているでしょうか。
確かに、
国民の保有資産は『2000兆円』を突破したと言われ、
この数字に潜在能力として力強さを感じるのは事実です。
ただ、
海外金融機関サイドの視点で見たとき、私の肌感覚では、
残念ながら日本人軽視の流れが加速していると映ります。
ぱっと思い付くだけでも、理由はいくつか挙げられます。
①英語でコミュニケーションを取れる人が絶対的少数派。
コミュニケーション(意思伝達)を封じられてしまうと、
資産形成に限らず凡ゆる分野で致命的な結末になります。
②日本人は相対的に『お金持ち』でなくなってしまった。
先ほど、国民総資産を2000兆円超と紹介しましたが、
格差が付いたと言えど、いまだ日本人は『1億総中流』。
つまり、個々人の保有資産はそれほど大きくありません。
2000年以降、
アジア諸国の台頭を考慮すると、仮に途上国であっても、
少数派の富裕層をターゲティングしたほうが効率的です。
③あらゆる場面で『リテラシー』が低いと思われている。
1つ目は、
以前から、一般に指摘されてきた『金融リテラシー』で、
『投資=怖い』のイメージ払拭に労力がかかり過ぎる事。
仮に、
国民全体として総資産のポテンシャルに魅力を感じても、
それが動かなければ相手サイドから見たとき無意味です。
もう1つは大学の『一般教養』に分類される類いのもの。
稀に、
思考回路が化石化している人に出会うことがありますが、
彼らは『情報』に対価を支払う概念が抜け落ちています。
恐らく、
その方々は、産業革命時代から思考回路がそのままの為、
カタチないもの(情報)はタダだと思っているんですね。
しかし、
『情報』をはじめ『時間』『経験』『信頼』『名声』等、
富裕層が大切にするものは原則『カタチ』がありません。
以上の理由から、日本人は海外から敬遠され始めている。
幸か不幸か、日本居住者をターゲットとした投資環境は、
本人たちの自覚ないまま、徐々に厳しさを増しています。
——————————————————————–
2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
*ビジネスに関するお問い合せは、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(代表)michiamokota0421@gmail.com
——————————————————————–
井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太