今日のテーマは、『強気相場入り報道に反して、米国市場には嵐の前の静けさが漂う』です。
先日の公式ブログでは、
『米国市場の強気相場入り報道は真実か??』と題して、
それに対して、私自身が感じる懸念点をご紹介しました。
数日が経ち、予想通り、市場には賛否両論が渦巻きます。
先日の報道で、
一部のメディア、アナリストがそう評価した判断材料は、
米国の代表的な株式指標の1つである『S&P500』。
事実、
同指数は先週末の終値として『4300ドル』に肉薄し、
昨年付けた直近安値から『約23%』も上昇しています。
これを受けて、
肯定派は、過去実績から、同指数が20%上昇した直後、
12ヶ月間の平均リターンが『19%』記録すると指摘。
直近1年以内、
『S&P500』は上昇を続ける可能性が高いと見ており、
最高値を更新して『5100ドル』に届くと予測します。
しかし、
一歩引いて、冷静な視点で対象を捉えたとき、果たして、
その生起確率が本当に高いものになるかは疑わしいです。
そう考える理由の1つは、
同指数を構成する銘柄のうち『約25%』と極少数しか、
年初来でインデックスをアウトパフォームしていない事。
つまり、
市場全体が上昇しているのではなく、値上り幅の大きな、
一部の銘柄が全体の平均値を引き上げているということ。
実際、
アルファベット(google)アマゾン、アップル、メタ等、
巨大ハイテク企業を除外すると、上昇率は約2%に下落。
これは、
私自身、株式市場を評価する際、主要項目の1つとする、
『NYダウ平均』の上昇率(停滞率)とほぼ同水準です。
因みに、
後者(NYダウ平均)は年初来で2%上昇というものの、
未だ、最高値からは10%程下落した水準を推移します。
同様の状況は、
別指標『ナスダック』の好調からも読み取ることが出来、
市場全体は停滞しながらもハイテク関連株は軒並み高い。
むしろ、
利上げの結果、GDPや企業業績が停滞するにも関わらず、
一部セクターが上昇する様は不気味な雰囲気が漂います。
突如として『ブラックスワン』の出現は本当にないのか。
真の『強気相場』の到来は、きっともう少し先の話です。
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