今日のテーマは、『現代版:資本主義経済は金融緩和の上に成立するというジレンマ』です。
先日の公式ブログでは、
『異次元緩和はどのような結末を迎えるか?』と題して、
日本が解決しなければならない課題について触れました。
直近10年間、
黒田政権下で続けられた『金融緩和策』は正に異次元で、
植田・新体制発足以降も、長期継続できるものではない。
前述の任期中、
政府発行の債権を、ほぼ直接、中央銀行が預かるという、
金融界の禁じ手『財政ファイナンス』が実行されました。
その結果、
市場には潤沢な『投資マネー』が供給され続けた一方で、
中央銀行である日銀は膨大な『資産』を積み上げる事に。
また、
長期金利もほぼ『ゼロ』にコントロールされ続けた結果、
市場の『調整機能』は、完全に失われて久しく経ちます。
今や、
その(日本国債)『適正な価値』を把握している人物は、
日本国内は愚か、世界中に誰も存在しないのが真実です。
ここまで、
繰り返し出て来ている『金融緩和』というワードですが、
分かり易く言えば、金融界における『パーティー』です。
それは、
本質として既存の貨幣価値を薄めることを意味しますが、
株価や賃金等、見せかけの数字を押し上げる効果もある。
それ故、表面的に捉えられて『プラス』の評価を得ます。
なぜか、
原理・原則を理解している人たちも、前者には目を瞑り、
見せかけの経済指標の上昇にフォーカスして宴を楽しむ。
仮に、
あなたの保有資産が、数字上で『1.5倍』に膨張しても、
貨幣価値が3分の1下落すれば、実質価値は変動しない。
しかし、
後者を無視して、前者のみを評価対象としている事例は、
日本国内だけに限らず、世界中で溢れ返るのが実情です。
そもそも、
日本だけでなく『現代版:資本主義』が支配する世界は、
長期に『金融緩和』が続くことをベースに成り立ちます。
これは、
『善・悪』の問題を議論しているのではまったくなくて、
シンプルに、その前提条件がないと成立しないという事。
そして、
その前提を基にして経済展開した結果、直近10年間で、
世界の負債総額は『1兆ドル超』膨張してしまいました。
2022年現在、世界全体のGDP総額にも匹敵する数字、
日本円に換算して『130兆円』を超える巨額債務です。
私たちは、薄氷を踏むような危うい世界を生きています。
その『真実』も、正しく理解しておく方が良いでしょう。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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代表 井上耕太