今日のテーマは、『約1ヵ月半ぶりの水準となる円高回帰は、日本株にポジティブか??』です。
直近2週間ほど、少し早い速度で円高回帰が進行中です。
一時、
『1ドル=145円前後』で推移していた為替レートが、
約1ヵ月半ぶりに『1ドル=138円台前半』の水準に。
変動率にして『5%』ほどですから、無視はできません。
先月から今月にかけて、海外渡航していたタイミングが、
ちょうど安値圏だった為、少し悔しさもありますね(笑)
アンコントローラブルな領域なので、仕方がないですが。
今回の動きについて、
政府・日銀が秘密裏に介入を進めることも疑いましたが、
どうやらこのタイミングでそうした動きはなさそうです。
円高回帰の発端は、
現地時間12日に公表の米・CPI(消費者物価指数)が、
市場予測を下回り前年同月比3%増と大幅鈍化したこと。
これにより、
年内残り2回が規定路線だった政策金利の『利上げ』が、
7月のFOMCを最終に打止めされる公算が高まりました。
先日、
公式ブログの記事を通してご紹介しましたが、香港では、
現地通貨・香港ドルベースの定期預金が年率5%利回り。
もちろん、
日本国内のそれと比較して、異次元レベルの金利水準は、
米国本国が金利上昇している影響を多分に受けています。
ご存知の通り、
現行の政策金利(5.00−5.25%)は、2007年に、
サブプライム危機が顕在化して以降15年間で最高水準。
どういう訳か(?)、
日本国は慢性的に『金融緩和策』を継続していますから、
日米両国の金利差が拡大すれば『ドル高』方向へと動き、
その差が縮小すれば元の水準に戻るというカラクリです。
それで、
CPIの上昇鈍化により利上げが終了するのは後者ですから、
ここに来て、大幅な円高回帰が進んでいることは頷けます。
もし仮に、
今月開催のFOMCで『利上げ』が見送られる事になれば、
その流れが一気に加速していくことも十分に予想される。
果たして、この動向は日本株にとって『ポジティブ』か。
結論から言うと非常に悩ましい(ネガティブ)状況です。
何故なら、
現在の日本の『株高』を牽引するのは、国内組ではなく、
海の向こうから資金を投入する『海外投資家勢』だから。
そこには、
神(バフェット)のお告げによる影響もあるでしょうが、
円安進展による割安感からの出資加速も必ずありました。
もし仮に、
今後、急激にその傾向が解消されて円高回帰が起これば、
必然、彼ら(海外投資家勢)からの資金流入も鈍化する。
もちろん、
凡ゆる事象でメリット・デメリットは共存していますが、
『急激な変化』は、常に、好ましくない状況を招きます。
短い春を終えて、早くも日本株は『正念場』を迎えるか。
日米・両金融政策決定会合が連続して開催される今月末、
その決定如何によって、大きな潮流変化がありそうです。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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