今日のテーマは、『岸田政権の掲げる資産所得倍増プランは、本当に実現可能か??』です。
3月23日時点、相変わらず日本株式の上値は重いです。
一時期、
『3万円』の大台突破して推移していた日経平均株価も、
『2万7000円台』の前半を辛うじてキープする水準。
直近1年間については、緩やかな下降線を辿っています。
もちろん、
ここ数日連続して触れるクレディスイスショックにより、
全世界共通で株式市場が下落していることは理解します。
実際、
米国市場代表指数であるNYダウ工業株30種平均株価も、
一昨年つけた最高値からは15%近く下落して推移する。
この数字が、
再び『最高値更新』を目指して、上昇傾向に向かうのは、
政策金利が下げに転じる、2024年以降と見られます。
しかし、
それらを考慮しても、昨年進行した円安を加味したとき、
米ドルベースでの日経平均株価の下落は際立っています。
更には、
米国、欧州全体に及ばないものの、市場規模を考えた時、
海外投資家の参入が極端に少ないことも気掛かりですね。
なぜ、日本株市場は過小評価(?)されるのでしょうか。
もちろん、
それを説明するには、様々な理由が考えられるのですが、
自国民である日本人が、投資していないことも一因です。
2023年現在、
日本人の個人資産は『2000兆円超』と見られますが、
過半に迫る『1000兆円超』が現金保有されています。
翻って、
株式に投入された資金は『300兆円』に遥かに満たず、
保有資産全体に占める割合は『10%程度』に過ぎない。
元々、
1989年以降『バブル崩壊』で痛みを経験した事から、
『投資』に対して億劫な国民性もあるのかも知れません。
しかし、
現・岸田政権が『資産所得倍増プラン』と逆行する形で、
将来的に進める『金融所得増税法案』も一因と考えます。
現時点、
譲渡(株式の売却益)所得や、配当所得にかかる税率は、
通常の取引では、一律に『20%』と定められています。
しかし、
岸田政権は、この部分に対する課税強化を目論んでおり、
近い将来『25%』へ引き上げられる事が予測されます。
この状況で、果たして、お金は株式に向かうでしょうか。
同時並行して、
『NISA制度』の刷新・恒久化も進められてはいますが、
こちらは自助努力による年金形成が主目的なので別問題。
自国民(日本人)の資産が『株式市場』に向かわずして、
一体、どのように『資産所得』を築くつもりでしょうか。
『異次元の少子化対策』同様に、具体的手段は見えない。
国家戦略として、『金融課税強化』するのは自由ですが、
『資産所得倍増プラン』も、絵に描いた餅で終わります。
国民一人一人が、自らの責任で資産形成を考えましょう。
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2023年1月より【セミリタイア期間】に入っており、
今後の【資産形成セミナー】の開催は、完全に未定です。
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井上耕太事務所(独立系FP事務所)
代表 井上耕太