今日のテーマは、『日本経済は、迷走から復活する事が出来るのか??』です。
昨日の『NY市場』に続き、本日の『日本市場』は大きく反発しましたね。
市場の代表指数である『日経平均株価』についても、
1年2ヶ月ぶりに『2万4000円台』を回復して今週の取引を終えました。
『上げ要因』となったのは、
長期継続していた『米中貿易摩擦』において、一気に『解決』の糸口が見え始め、
『新たな関税』の発動が撤回されたことに加えて、『現行関税』も引下げられる事になった事。
何か、
『シナリオ』的に上手くいきすぎているので、
『最初から描かれていたのでは??』と、変な『勘繰り』をしてしまいます(笑)
日本時間、本日夜の『米国市場』の動向によっては、
週明けには、もう一段『上がる』ことも期待出来ます。
何れにせよ、
『株式市場』が上がることで、私を含めて『恩恵』を受ける方は多いので、
『一瞬の宴』と分かっていながらも、有り難く受け取っておきましょう。
このところ、
著名な経済学者や、世界的大富豪の方々を中心として、
(近い将来での)『世界経済暴落論』が、盛んに展開されているように感じます。
実際、
冷静な視点で『実体経済』を観察すれば『その通り』ですが、
前述したように、『株式市場』では、それとは解離した動きが継続しています。
更に彼らは、
『次回の経済危機は、サブプライムを超える事になる』と警鐘を鳴らしますが、
現在のように『宴』が開催されている現状では、それに耳を貸す人間は殆どいません。
と言っても、
『投資戦略』はトレードをされている方々と異なるものの、
私も『市場』から完全に手を引いていないので、『他人(ひと)の事』は言えませんね。
冒頭、
指数的観点で『景気』の良い話を展開させて頂きましたが、
それでも、『日本経済』が慢性的な『窮地』に立たされている事は変わりません。
ご存知の方も居ますが、
『日本国』が年月懸けて積み上げた『累積債務』は絶望的数字となっており、
それにも関わらず、その『状況』は、今尚年々『悪化』の方向へと進み続けています。
本日受講していたセミナーでも、
『国民一人当たり880万円の借金が』という話が出ていましたが、
『債権者』は私たち国民ながら、最終的に『債務者』にもなり得るという、不測の事態に陥っています。
先日、
『国家が破綻する日』という映画を観に行った話をさせて頂きましたが、
『韓国』のデフォルトを描いたこの映画を、私は『他人事』には感じられずにいます。
今、
大阪は御堂筋沿の某有名カフェで、
綺麗にライトアップされたイルミネーションを見ながら、この記事を書いています。
もう直ぐクリスマスを迎える事もあり、
街を行き交う人を見ていると、皆さん『幸せ』そうな雰囲気が溢れていますね。
ただし(笑)、
そのような『幸せムード』も、いつまで継続するかは相当に『謎』で、
生まれてから今まで『豊かな日本』しか知らない『私たちの世代』が、
今後の『潮流の変化』に順応できるかは、疑わしいものです。
こちらも『当たり前』の話ですが、
もしも、真剣に、日本国の『財政健全化』に着手するのであれば、
『枝葉部分』をちょこまか改正して『ツギハギ』するのではなく、
ドラスティックな『歳入増大・歳出削減策』の導入が不可欠です。
具体的には、
『消費税』に限らず、あらゆる分野の税率引上げにより『歳入』をアップし、
『社会保障費』を主とした国費充当を辞め、『歳出』を身の丈に合わせることです。
当然、
その過程では、『公的年金』『健康保険制度』のダウンサイズが行われますし、
それ以外にも、あらゆる『公共サービス』が現水準より低下する事になります。
稀に、
『経済大国・日本において、そんな事起こるんですか??』と聞く方がいますが、
現代の『日本国』が、既に、世界的水準では『経済大国』ではない事は、昨日お伝えしました。
確かに、
『世界第一位』の地位は譲ったものの、まだまだ『債権大国』である事は変わりませんが、
その『債券』も、回収できなければ『不良』の枕詞がつく訳で、全く安心は出来ません。
昨日、
来年(2020年)度の『税制改正大綱』が決定されましたが、
内容を見てみると、どれも『枝葉部分』の域を出ないものとなっています。
『未婚のひとり親に向けた支援策を寡婦控除と同等に』
『高年齢雇用継続給付の段階的な廃止』
『次世代通信規格5Gの普及後押し優遇措置』
『オープンイノベーション税制(大企業の内部留保をベンチャー投資に回す政策)』
などなど。
『じわじわ』と変化させていく『茹でガエル作戦』なのかも知れませんが、
この進行スピードでは、日本国の『資金ショート』が先になるのは明らかです。
勿論、
現実問題として『資金ショート』が起こる直前まで来てしまったら、
『国家』はその権力を最大限に発揮し、『大本営発表』が行われると想像しますが。
今日のタイトル、
『日本経済は、その迷走から復活する事が出来るのか??』ですが、
『現状のまま』進んでいくのであれば、この質問への回答は明確に『NO』です。
もしかしたら、
『国民資産没収(預金封鎖・資産課税発動)』により解決するかも知れませんが、
果たして、それを『回復(解決)』と表現して良いのかは、甚だ『疑問』です。
このまま進めば、
来年(2020年)オリンピック開催以降に、必ず『潮流』は変化し、
『2025年』迄の間には、大きな『ターニングポイント(国家的有事?)』を迎える事になります。
皆さん、その『準備』が整っていますか??
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井上耕太事務所
代表 井上耕太