今日のテーマは、『ジリジリと高まりつつある、日本国のソブリン・リスク』です。
『新型ウイルス』の感染拡大が止まりませんね。
大都市圏を中心に、
連日、新規感染者数は『過去最高値』周辺を推移しており、
『現在感染者数』も、第一波のピーク値を超えて来ました。
それでも、
尚、『感染拡大』のスピードは留まるところを知らず、
事態は、一向に『収束』の兆しすらも見せていません。
2020年8月初旬、
本来であれば現在は、開催予定の『東京五輪』が、
クライマックスを迎えている時期だったようです。
その『1年間延期』が決定したのが、今年の3月末。
わずか5ヶ月ほど前の出来事ですが、今から考えると、
とても、予定通り開催できる状況では無かったですね。
皆さん、薄々、勘付いていることですが、
来年(2021年)の開催すら、非常に怪しく感じます。
しかし、
この『感染拡大』の傾向は、日本に限った話ではなく、
世界全体としても、同様の傾向が、今尚続いています。
いや、
正確には、世界全体としては『収束』の兆しは、一度も見せず、
『新型ウイルス』確認から順調に、感染者数を伸ばしてますね。
8月3日現在、
累計感染者数は『1800万人』を突破しており、
累計死者数も、『70万人』に迫って来ています。
当初、
中国の内陸都市・武漢の局地的なものかと考えていましたが、
今や、世界を巻き込み、『歴史』に傷を残そうとしています。
本日、
日本航空(JAL)が、2020年4月ー6月の連結決算を公表しましたが、
最終赤字『▲937億円』から見ても、世界の流動性は回復していません。
その証拠に、
先週発表された、EU全体のGDP(国内総生産)総額は、
前期比『▲12.1%』を記録し、年換算『▲40%超』の大下落です。
また、
米国のそれ(GDP)も『似たり寄ったり』の数字となっており、
同時期として、年率『▲32.9%』のマイナスと伝えています。
なかなか、『凄い状況』になってきました。
冒頭お伝えした通り、
世界的に『感染拡大』が続く状況にも関わらず、
何故か、民間エコノミストの展望は楽天的です。
実際、
7月ー9月のGDP値を、前期比で『プラス』と読む見方は多く、
その『共同幻想』により、株式市場は底堅く支えられています。
何か、
とても『奇妙な空気』を纏いながら世界は流れていますが、
この『違和感』が、取り越し苦労に終わることを願います。
このように、
『インパクト』の大きな報道が、連日、メディアを賑わしますが、
その影に隠れて、先週、強く興味を惹かれる報道が出ていました。
気付かれた方は、ほんとんどいないでしょうね(笑)
『日本国債の格付け見通し、安定的からネガティブへと変更』
7月28日、
格付け大手のフィッチ・レーティングスは、
日本国債の格付け見通しを『安定的』から、
『ネガティブ(弱含み)』と変更しました。
これは、
『新型コロナウイルス』感染拡大による『急激な経済縮小』に伴い、
『財政赤字』が拡大し、『公的債務残高』が大幅増加する為と説明。
かろうじて、
外貨建て長期発行体デフォルト格付けは『A』に据え置かれましたが、
格付け同様、日本国への見方が『ネガティブ』なことに変わりません。
フィッチは、
日本経済が、2020年は対前年比として減少するものの、
来年2021年については、『プラス』へと転じると予想。
それでも、
2021年第4四半期(10月−12月)までは、
『ビフォー・コロナ』のGDP水準を下回るとの見方をしています。
奇しくも、
本日、現政権の『不支持率:60%超』との報道もありましたが、
年内に総選挙があった場合も、『現政権維持』を予測しています。
それが実現した場合、
基本的な政策も『既定路線』を歩み続けることになりますから、
日本国は、緩やかに『終焉』へと向かう傾向は、変わりません。
今回、格付けの見通しが変更されたにも関わらず、
市場の反応は『ほとんど無い』という状況でした。
実際、
公表を起点とした市場の変動は、ほぼ『無』であり、
それ故、大きく報道されることも有りませんでした。
これについて、投資家、アナリストからは次のような声が聞こえます。
『実際の格下げではなく、金融各社も売越し基準に達しない。』
『アウトルックがネガティブに変更されても、
(幸か不幸か)日本国の財政問題の本質は、何も変化しない。』
『最終的な国債引受けを日銀がやっている現状、
マーケットが崩れることはなく、消化不可能になる可能性は低い。』
『国内ではフィッチ・ユーザーは少なく、
同社のアウトルックの変更は、限定的に留まると予想する。』
要は、
決して『ポジティブ』に捉えられているのではなく、
『ネガティブ』な要因が限定的との見方で、下げていないだけです。
それでも、
フィッチに引っ張られる形で、S&P、ムーディーズが悲観的に見ると、
外貨調達コスト増加問題等、経済に悪影響を与えるとの意見も有ります。
いずれにせよ、状況が『悪化』していることには、変わりありません。
この問題の深刻さに、一体、どれだけの人が気付いているでしょうか。
直近30年間の日本経済は、『緩慢な自殺』と表現されることが有ります。
『サイン』は常に出続けているので、きちんと反応して、
準備する・しないは、『あなた次第』だと感じています。
定期開催する『資産形成セミナー』は、今後も、暫くの期間、
『リアル』『オンライン(Zoom)』を並行して開催します。
——————————————————————–
■8/28(金)将来のお金の不安が2時間で消えるセミナー@大阪・梅田■
■8/29(土)将来のお金の不安が2時間で消えるセミナー@Zoom■
*ご希望の開催日時を選択の上、お申込みください。
——————————————————————–
また、
『オンライン開催』については、『リアル開催』の場合と異なり、
ご希望頂いた方への『1対1:個別受講』も対応させて頂きます。
(*この時期限定のご対応です。)
その場合、
通常開催(集合セミナー形式)より『濃い』情報をご提供出来ますので、
受講希望される方は、この機会を、ぜひ有効活用して頂けたら幸いです。
(*予告なく終了する場合もありますので、ご了承下さい。)
——————————————————————–
■8/28(金)将来のお金の不安が2時間で消えるセミナー@大阪・梅田■
■8/29(土)将来のお金の不安が2時間で消えるセミナー@Zoom■
*ご希望の開催日時を選択の上、お申込みください。
——————————————————————–
*上記ご案内ページにアップする日程以外をご希望の方は、
下記アドレスまで、直接お問い合わせ頂けたら幸いです。
*井上耕太事務所公式:michiamokota0421@gmail.com
井上耕太事務所
代表 井上耕太