世界市場に飛び火する『トルコ・ショック』。

今日のテーマは、『世界市場に飛び火するトルコ・ショック』です。

 

 

8月14日現在、日本は『お盆モード』真っ只中です。

 

 

全国高校野球選手権が開催されている甲子園球場では、

早朝からの『満員通知』が連日継続し続けている状況。

 

 

また、

 

 

夏季休暇期間を地元で過ごした方々の『Uターン』も始まったようで、

8月14日、15日の両日は、関東、関西に向けての『上り』は大混雑を見せています。

 

 

中には、

 

 

8月16日、17日を有給休暇の消化に充て、

先週土曜日から『9連休』といった大型連休を取得されている方々もいらっしゃるでしょう。

 

 

そういった方々は、

 

 

今日(14日)、明日(15日)での法事や盆踊りといった、

この期間特有のイベントが控えている場合も多いと思います。

 

 

全国的な酷暑も少し和らいだとは言え、

まだまだ、1年で最も気温が高い期間が続くのが実際です。

 

 

それで、

 

 

上記のように、一般的には『お盆モード』全開の期間ですが、

意外に知られていない事ですが、『金融市場』はこの期間も変わらず稼働しています。

 

 

私自身、普段と変わらぬ毎日を淡々と送っていますし、

日本に限らず、世界市場では今日も取引が行われていました。

 

 

日本が『お盆モード』に突入する直前、

突如、世界経済に暗雲を立ち込めさせた『トルコ・ショック』。

 

 

その『きっかけ』は政治的な理由だったかも知れませんが、

即座に世界を駆け巡り、週明けの世界経済に打撃を与えています。

 

 

昨日(8月13日)は、ほぼ全ての世界市場を通して下落を見せ、

日経平均も全集終値から『500円』近く下落し『2万1,857円43銭』で大引け。

 

 

世間の方々が全くウォッチしていない市場では、

昨日、なかなか大きな『動乱』が起きていたんですね。

 

 

それが、

 

 

主犯の『トルコリラ・ショック』が一旦休息に入ったと見た今日は、

前日比『500円』近い上げを見せ、終値は『2万2,356円08銭』。

 

 

(投資の)長期戦略では、

 

 

一時の『ショック』に惑わされず、市場から目を離すのも得策ですが、

それを如実に表すように、1日で下落分を『リバウンド』して見せました。

 

 

しかし、

 

 

(*まだまだ予断は許さないものの。)

日本のように『ショック』が収束に向かう動きを見せる国がある一方、

世界では、今回の『打撃』が暫く影響を与えそうな国々も出てきています。

 

 

先日、

 

 

『国家』が発行する紙幣に『絶対的価値』は無いという記事を書きましたが、

正に、経済情勢が不安定で、信用の低い国々の経済が揺らいでいるのです。

 

 

新興国では、

 

 

今回の『トルコ・ショック』を受けて、株式市場から資金が流出し、

自国通貨も『年初来最安値』を記録している国々が多々あります。

 

 

世界的に波及しそうな『経済危機』が起こる時、

『信用』が低い資産は何であれ、資金流出を招くのは世の常です。

 

 

この時、

 

 

反対に資金が流入する『資産』が、世間が評価する『安全資産』ですが、

その点で、今回の動乱時にも『日本円』は避難所としての機能を果たしました。

 

 

それで、

 

 

世界の中でも、トップレベルに資金流出が顕著だったのが、

元々、政治情勢、経済ともに不安を抱え続けていた国『アルゼンチン』です。

 

 

資金流出が続く同国では、昨日(8月13日)、

アルゼンチン中央銀行が『政策金利』を『5%』引き上げる発表をしました。

 

 

もともと『年率40%』と超高率だった政策金利は、

今回の決定を受けて『年率45%』の値にまで上昇。

 

 

もはや『異次元』とも表現できる域ですが、

ここまでしないと、同国に資金流出は短期的にも歯止めが効かない状況になっています。

 

 

この『対症療法』的な応急処置において、

確かに、瞬間的には、『アルゼンチン・ペソ』の通過価値下落は抑制されると考えます。

 

 

しかし、

 

 

高度に情報化され、世界市場での取引円滑化が進む現代で、

この『歪み』が長く放置される訳は無く、時間をかけて調整されて行きます。

 

 

また、

 

 

『高金利通貨は、長期的に見て下落する』は、金融の世界では常識で、

今回の決定により、アルゼンチンは『負のスパイラル』にハマる事が予想されます。

 

 

もし、

 

 

同国の経済に深刻な打撃が残るようであれば、

『トルコ・ショック』を火種に、新たな『ショック』が生まれ兼ねない。

 

 

それは、

 

 

決して『アルゼンチン』だけに限った話ではなく、

情勢不安・経済不安のある国々が、共通して抱える『リスク』なのです。

 

 

『お盆モード』全開の日本ですが、その期間中も世界は動いている事を意識し、

日々、少しずつでも市場をウォッチする習慣をつけて行きたいものです。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
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【クライアント】
・経営者、医療従事者(医師、看護師、薬剤師 etc.)、会社員(上場企業勤務、若しくは、年収500万円以上)

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