今日のテーマは、『医療費問題をめぐる不適切発言に見出す正当性』です。
昨日、ちょっとした報道として出て来たものですが、
個人的に、考えさせられるものがあったのでご紹介します。
今月(10月)23日に行われた閣議後、記者会見の場面での出来事です。
『不摂生が理由で病気になった人の医療費を、
健康のために努力している人が負担するのは、あほらしい。』
このように指摘した知人の発言を引用した上で、
麻生財務相が『いいことを言う』と同調した事で、
メディアから総バッシングされる事態に陥りました。
いや、本当に、凄いですね、、、、(笑)
予め断っておくと、
この件に関して、私は個人的な感情を持っておらず、
一般的に『不適切発言』が多いとされる『麻生財務相』の事を、
善い・悪いと言うつもりも、その権限も持ち得ていません。
ただ、
この方に限らず、著名人というのはメディアの恰好のターゲットで、
上記報道も『部分的抜粋』であれば、その真意は全く分かりません。
抜き出す部分によれば、その意味は、全く『正反対』を示す事もあるのです。
話を元に戻します。
繰り返しになりますが、上記発言の真偽・真意はわかりませんが、
個人的に、この発言には、ある種『正統性』も見出せるのではないかと感じています。
確かに、
『先天性』の疾患であったり、『後天的』であっても、
本人の努力次第では免れ得ない『病気』『怪我』等で治療を強いられることはあります。
しかし、
世の中で計上されている『医療費』の大部分は、『生活習慣』等に起因し、
本人の努力・心掛け次第では、十分、回避可能なものもあると考えるのです。
そう考えると、
確かに、日々『健康増進』を心掛けて、健康な方々が支払った『保険料』を、
本人の怠慢により陥った疾患の治療として、『医療費』が支払われるのは理不尽です。
他の場面に置き換えると、わかりやすいですよね。
『能力』を磨くことを怠り、『働く意欲』を失った人間を、
何故、真面目に働いている方々の『税金』で、『生活保護』として支えなければならないのか。
自身で文章を書いていても、『憤り』を感じてしまいます。
また、今後は、次のようなケースも十分考えられます。
『収入』を得ている現役時代から、着実に『資産形成』した方々が納める保険料で、
若い時代は何も考えず、散財を続けて『保有資産』を持たない方々を、『年金』で支える。
分かりやすく『同じ会社・同じ年齢』で働いた2人を考えると、
『定年』まで直実に資産形成して、『1億円』を保有した人が受給出来ず、
生涯年収が同じだったにも関わらず、好き勝手に『散財』したものに『年金』が支払われる。
『年金』を含めての『国民皆保険制度』が成立しなくなったこの国で、
上記のような未来は、想像よりも早く、確実にやって来ることが予想されます。
前述のような『考え』を書いていると、
『理想主義者』の方々からバッシングされ、何故かそれが支持される『変な時代』です。
しかし、
個人的には、その『思考回路』は『イカレテいる』と考えており、
きっと、この公式ブログ読者の『賢明な』方々は、こちらを支持してくださると考えます。
ただ、
では、その『努力を怠った方々』に対して、社会保障を削減すべきかと言うと、
私はそうは考えておらず、むしろ、『解決策』は違った切り口で見出せると考えます。
どういうことか??
例えば、現在の『社会保障制度』であれば、保険料は一律基準で全国民から徴収され、
その『拠出金』を取り戻す(?)には、疾病・怪我等、不利な状態になることが条件です。
『それだから』かどうかは分かりませんが、保険料を支払った国民は、
平気で病気や怪我をして医療機関を受診し、『健康保険制度』の恩恵に預かります。
『誤解』を恐れず言えば、
現行の『社会保障制度』は、『弱者に対して報いる仕組み』なので、
『ダメな状態』になればなるほど、『恩恵』が享受出来る仕組みなのです。
これは、おかしい。
この問題の解決策は、意外と『シンプル』で、上記に流れとは反対に、
『健康を維持した人』に対して、『保険料』が還付される仕組みにすれば良いのです。
他の場面で見れば、
『共済』などに加入されている方々は、年間支払った『共済金』に対して、
運用自治体が『割戻金』として、余剰に預かった分を返戻するシステムがありますよね。
それを、『医療費(健康保険制度)』でも導入するのです。
勿論、これまで通り、本人の努力次第ではどうにもならない、
回避不可能な『疾患』等で治療される方々には、手厚い保障を残したままです。
社会的に、『助け合い』が必要な方々は、絶対に存在します。
ただ、
それ以外で、本人の努力次第で回避できる方々に関しては、
上記制度であれば『健康』であった方が得なので、
国民は、放っておいても『健康増進』に気を使うようになります。
この公式ブログでも繰り返しご紹介している通り、
日本の財政は、今まさに『火の車』状態ですし、
このシステムを現実的に導入することで、
『国民の健康』『国家財政の健全化』が同時並行で手に入るようになります。
先日、麻生大臣の発言は、確かに言葉的に『不適切』だったかも知れませんが、
その『真意』は、『正当性』を見出せるものではなかったかと考えるのです。
何れにせよ、『医療費』を含む『社会保障費』の問題は、
『日本国民』全体にとって、決して避けては通れない問題です。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太