今日のテーマは、『大量にばら撒かれた、外貨建て保険という名の時限爆弾』です。
2020年。
『第二次世界大戦』が終戦してから、ちょうど『75年』の時が経過します。
世界的ベルトセラー、
『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者で知られるロバート・キヨサキ氏は、
自らの著書の中で、次のような、印象的な一説を記していたと記憶します。
『人が体験する経済危機は、75年に一度のペースで起こる』
この文章は、次の2つのことを表しています。
①人は、人生に一度は必ず『経済危機』を体験する。
(*日本人の平均寿命は、男性81歳、女性87歳。)
②体験する『経済危機』は、多くの人にとって『人生初』だ。
そう考えると、
大戦終戦から『75年』が経過した今年、2020年、
『コロナ危機』が起こったことも、興味深く感じます。
ただし、
世界経済全体に影響を与える『新型ウイルス』も、
勿論、『大問題』であることに変わりないですが、
他にも、市場は多くの『時限爆弾』を内包します。
昨日の公式ブログでは、
『日本郵政が展開する、極悪詐欺スキームをご紹介します』と題して、
郵政グループ(日本郵便、かんぽ生命、ゆうちょ銀行)が手を染めた、
『詐欺行為』として、『最悪なもの』をご紹介させて頂きました。
日にちを跨いで、繰り返します。
『日本郵政』がやっている行為は、完全に『犯罪(詐欺)』です。
本来であれば、
『3ヶ月間の業務停止命令』などの緩い措置ではなく、
『金融ライセンス』の剥奪・永久追放が妥当なレベル。
また、
この『犯罪行為』に関わった営業担当マン、及び、
絶対に『内容把握』していたと考えられる上司は、
迷わず『刑務所』にぶち込み、適切に法で捌いて頂きたい事例です。
何故、
『特殊詐欺』に関わる人間は逮捕されているのに、
『日本郵政』の担当者は逮捕されないのか、私には理解できません。
もしも、
その辺り、理論的に説明できる方がいらっしゃったら、
ぜひ、私に教えて頂きたいと、本心から考えています。
昨日のご紹介した、
『毎月分配型:投資信託』の分配金を支払い原資として、
『保険契約』を結ばせるという手口は、最悪のものです。
お伝えした通り、
該当商品の特性から、『基準価額』は減少する可能性が高く、
必然、そこから吐き出される『分配金』も減少の一途を辿る。
そうなれば、
いずれ、保険料が『支払不能』になるのは目に見えており、
それを理解していながら、顧客と契約締結した営業マンは、
本当に、『極悪非道』の言葉以外では言い表せません。
しかも、
多くのケースでは、一連の流れの『前段階』として、
保険の『既存契約解約』というステップが入ります。
恐らく、
営業マンの『常套句』は、私にも、大方察しがついていて、
『分配金で支払って、タダで保険に入りましょう!』です。
要は、
通常の保険契約では、『自ら』が保険料を支払うことになるけど、
『分配金』を活用して、保険料を『投資信託』に支払ってもらう。
そうすれば、あなたは懐をまったく痛めることなく、
『タダで、保障を手に入れられますよ』というもの。
知れば知るほど、『悪どい手口』ですよね。
果たして、
該当する営業マンは、自らの親族・親御さんであっても、
『同様の提案』をすることができたのでしょうか??
人間としての『倫理観』を疑います。
先日、それとは別案件で、興味を引く報道を見つけました。
『外貨建て保険の苦情、2019年は過去最多を記録』
銀行窓口を主戦場として、
契約締結された『外貨建て(米ドル、豪ドル等)保険』について、
昨年2019年の苦情件数が、3000件に迫り過去最高を記録。
被害者は、
今回も、70歳以上の高齢者層が『約3割』を占めており、
『預金感覚』で契約したものの『元本割れ』が続出します。
ご存知の通り、
『外貨建て保険』は、様々な『パラメータ(変動要因)』を抱えており、
間違っても『預金感覚』で『元本保障』される金融商品ではありません。
例えば、
『為替リスク』がある為、購入時の『為替レート』よりも、
償還(解約)時点で、世の中が『円高』に進んでいるなら、
それだけで、『日本円ベース』として損失を被ります。
また、
『海外株式』『海外債権』等で運用されるケースが主ですから、
運用期間における市場環境も、モロに影響を受けることになる。
更に、
金融機関の『利益の源泉』は、他のところに有ります。
それが、
『購入時・償還時』共に、行って来いで掛かる『為替手数料』で、
その負担率の高さが、同商品を『勝ちにくいもの』にしています。
例えば、
世界で最も流通量の多い『米ドル』という通貨でさえ、
市中の金融機関で両替すれば、往復で『+2円』徴収されます。
これが、
『豪ドル』等ローカル通貨は往復『+5円超』もザラで、
そもそもの『為替レート』を基準に考えると、
手数料率は『法外なレベル』に跳ね上がってしまいます。
因みに、
『外貨建て保険』の販売件数は、2012年『約42万件』から、
2019年には『約361万件』へと、約9倍に跳ね上がります。
この『時限爆弾』が、これから、どんどん弾けることになる。
『苦情件数』は、これからも増加の一途を辿るでしょう。
国民一人一人が、きちんと『金融リテラシー』を身に付けて、
『自分自身で、我が身を守る』時代へと突入したと感じます。
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