引退年齢を『自分で決める時代』は、本当にやって来るのか??

今日のテーマは、『引退年齢を自分で決める時代は、本当にやって来るのか??』です。

 

 

あまり『時間』も無いので、早々に『本題』に入ります。

 

 

先日、

 

 

『年金』『老後ライフプラン』に関するテーマで、

非常に『違和感』を感じる、『奇妙』な記事を目にしました。

 

 

現在、

 

 

開催中の通常国会でも議論されている、『70歳定年法』に関するもので、

このテーマについて、非常に『ポジティブ』な解釈をしている記事でした。

 

 

この法案の中で、

 

 

大企業を中心に、『65歳定年制』が少しずつ進行しつつある現代ですが、

近い将来、この年齢が更に『70歳』へと引上げられると言われています。

 

 

一般的な解釈では、

 

 

単純に、『70歳定年制』が根付くことで就労期間が延長されて、

連鎖的に、『年金受給開始年齢』も引き上げられると予想されています。

 

 

しかし、

 

 

その『奇妙な記事』の『ポジティブな解釈』によれば、

この法案(その成立の流れも含めて)を正当に評価するには、

『思考回路』を切り替える必要がある、というのです、、、。

 

 

その『正しい解釈』というのは、

 

 

『70歳定年』というのは、『義務』ではなく『権利』と考えれば良く、

むしろ、『退職オプション』の選択権は、自らが保有しているのだ、と。

 

 

また、

 

 

今後においても、年金受給開始年齢は『65歳』が維持される為、

場合によっては『70歳』まで雇用継続して収入を得続けながら、

年金受給は、『65歳』からスタートすることも可能なのだとか。

 

 

そして、

 

 

『60歳以降』については、『離職オプション』の議決権は自らにあるので、

以上総合すると、これまで以上に選択権がある人生が待ち構えているのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さん、どう考えられるでしょうか??

 

 

確かに、

 

 

もしも、ここまで展開してきた話が、本当に『実写化』されれば、

『会社員』という『労働階級カースト』を生きてこられた方々も、

幾分、『主導権(?)』を手に入れられる人生が送れるかも知れません。

 

 

しかし、

 

 

読者の皆さんも、ずっと引っ掛かられている通り、

『離職オプション』を現実世界で行使する為には、

その時点での『経済的基盤』の存在が不可欠です。

 

 

昨年中頃、

 

 

『老後資産2000万円問題』により、巷は話題騒然となりましたが、

本当に『離職オプション』を行使するなら、この金額では足りません。

 

 

実際、

 

 

上記理論の根拠となった『金融庁:WG作成資料』から暫くして、

経済産業省が試算したデータでは、その数字は『2900万円』に増加しています。

 

 

また、

 

 

某著名・経済学者の方が試算したデータでは、

現実的な『インフレ進行率』と『受給年金減少率』を考慮した結果、

必要な老後試算は、『約5600万円』まで激増してしまいました。

 

 

ここまで来ると、もはや、全く異なるものの試算結果ですね(笑)

 

 

話を戻すと、

 

 

このように、恐らく、大半の日本国民が実現不能な数値目標がある中で、

『70歳定年法』成立後の社会でも、オプション行使可能な人は、ほぼ居ません。

 

 

また、

 

 

『年金受給開始年齢65歳維持』についても、

政府公表の中間報告等を根拠としていますが、

それを『鵜呑み』にするのも、いかがなものなのか。

 

 

現在、

 

 

与党・自民党が主導する『人生100年時代戦略本部』の取りまとめにおいても、

『全世代型社会保障検討会議(*)』の中間報告の中で『65歳維持』は明記されています。

 

 

*もはや、この存在自体が怪しく、とても疑わしいですが(笑)

 

 

厚生労働省における『社会保障審議会年金部会』の中での議論も、

同様に、『受給開始年齢:65歳維持』は、叫ばれ続けています。

 

 

が、

 

 

日本に限らず、政治家の方々の本職は『翻意』ですから、

これらの言葉をそのまま受け取り、『ライフプラン』に組み込むことは危険です。

 

 

総合して考えると、

 

 

やはり『70歳定年法案』は、『70歳までの雇用継続』と、

『年金受給開始:70歳超』へと続く道と解釈しておいた方が良いと思うのです。

 

 

そもそも、

 

 

もしも本当に、『離職オプション』を行使できる人物が存在するなら、

その人間は、法案成立を待たずしても確実に『権利行使』しています。

 

 

要は、

 

 

『経済的基盤』を強固に築くことが出来た人間が、『主導権』を持つ話ですが、

何かしら『目新しい法案』の成立を以って、その世界が実現される訳では無い。

 

 

その事をしっかりと理解し、『資産形成(投資)』に取り組んでいきましょう。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

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・経営者、医療従事者(医師、看護師、薬剤師 etc.)、会社員(上場企業勤務、若しくは、年収500万円以上)

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・自らの情報提供・プラン提案により、クライアントさんの【経済的自由】実現を初志貫徹でサポートする。

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