新興国に蔓延する『通貨価値下落リスク』。

今日のテーマは、『新興国に蔓延する通貨価値下落リスク』です。

 

 

最近、同じようなテーマばかりで公式ブログを書いています。

 

 

今日で、2018年の『8月』も終わりますね。

 

 

前半の猛暑でどうなることかと思いましたが、

大阪市内も少しだけ『酷暑』が和らいで来ました。

 

 

金融市場も、

 

 

『日経平均』『NYダウ工業株30種平均』とも堅調に推移し、

『原油価格』も1バレル70ドルを超える水準まで戻して来ました。

 

 

『先進国』と呼ばれる国々では『リスク減退ムード』で、

日本においても、とても『平和』な雰囲気が流れていますよね。

 

 

明日から休日ということもあってか、

週末金曜日の夕方は、浮かれモードの会社印の方々も街中で多く見られます。

 

 

しかし、

 

 

そのような日本社会とは反対に、世界に目を向けると、

なかなか厳しい状況にある国々も散見されるようになりました。

 

 

何度もお伝えしていますが、

『トルコ・ショック』に端を発した途上国の『通貨価値下落リスク』。

 

 

特に、

 

 

『対外債務』を多く抱える国々が『リスク』と見なされ、

該当通貨が国際市場で『売り』に出されている傾向が強いようです。

 

 

実際に、

 

 

『インド・ルピー』は歴史的に最安値を更新し、

(インドから見て)海外の投資家を中心に大幅に売り込まれている状況です。

 

 

他にも、

 

 

こんな時は『皆勤賞レベル』で登場してくる通貨『アルゼンチン・ペソ』も、

年初来・対米ドルで『40%』下落しており、同国経済を停滞ムードに向かわせています。

 

 

既に、

 

 

『実害」というべき『痛手』も顕在化するレベルになっていて、

アルゼンチンは『IMF(国際通貨基金)』に対して、

『500億米ドル(約5兆5000億円)』の経済支援を要請しました。

 

 

これは、

 

 

少しスケールを落として考えたらわかりやすいですが、

経営に行き詰まった中小企業が、『当面の資金繰り』という観点から、

金融機関に『追加融資』を受ける状況とまったく同じですよね。

 

 

現実問題として、

 

 

この場合、融資する金融機関はほとんど存在しないでしょうが、

(*話題に上がっているSルガ銀行は、融資するかも知れません。)

『国家』が潰れるのはインパクトが大き過ぎる為、実行される見込みです。

 

 

現在、

 

 

経済状況が悪化している同国では、

ベネズエラほどではないにせよ『インフレ』が進み、国民生活を困窮へと向かわせています。

 

 

今回の『追加支援』がもしも実行されなければ、

近々、『デフォルト(債務不履行)』になる可能性も懸念されている状況です。

 

 

*最も、過去に何度も『デフォルト』を経験した同国にとっては、

(特に国民の中で)既に『馴れっこ』になっている可能性は高いですが、、、、。

 

 

今回の『通貨危機』の発端となった『トルコ』においても、

近い将来に向けて、『新たな懸念材料』が顕在化するようになって来ました。

 

 

前述の通り、

 

 

『対外債務』の多い国の通貨が売り込まれている状況ですが、現在抱える債務のうち、

『約1790億米ドル(約20兆円)』が、1年以内に償還を迎えるというのです。

 

 

この金額は、同国のGDPを基準に考えて、

『約4分の1』にも匹敵する巨大債務です。

 

 

2018年現在、

 

 

日本のGDPが『500兆円』を少し超えた辺りですから、

日本の状況に置き換えると、『125兆円』程の債務に匹敵します。

 

 

これが、1年以内に『償還(返済期限)』を迎える、と。

 

 

勘の良い方々は気付かれていると思いますか、

該当国の『通貨価値』が下落するほど、『対外債務』の実質返済額は増大します。

 

 

前述した『GDP比』のアマウントから考えても、

『償還金額』『通貨価値下落』は、トルコにとって『死活問題』であることが理解出来ると思います。

 

 

現時点で、

 

 

『トルコ・ショック』に影響は、私たちが暮らす『日本』においては限定的で、

一度は受けた余波も、半月ほど経過して、戻して来たように感じられます。

 

 

しかし、

 

 

世界経済においては、このような『火種』もまだまだ燻っていて、

それが顕在化出来るレベルで『再燃』した時、私たちに対する影響も増大します。

 

 

『名に見える範囲内』だけでなく、『世界経済』についても、

日頃からウォッチして、注意を払っておく必要性があると考えています。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
・個人面談【人生を変えるお金のセッション】受講者は400組を超えており(*2022年4月時点)、活動拠点・大阪のみならず、全国から面談依頼が舞い込む。

【クライアント】
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