今日のテーマは、『日本円は、今後も安全な逃避先と成り得るか??』です。
昨日の公式ブログでは、
『迷走する消費増税、リミットまであと4ヶ月』と題して、
『消費増税』について、計画通りの『10月実施』に懐疑的な見方を述べました。
しかし、
その意見に対抗するような報道も、直ぐに出て来て、
『衆参同日選』の見送りが決定した今、
『消費増税』実行は『既定路線』になったようです。
未だに、
『リーマン級の経済危機』というポイントは残していますが、
可能性はゼロでは無いものの、10月までの生起確率は、歴史的に見ても低い。
そうなると、
必然的に、『消費税10%』が実行される確率が高まる訳で、
10月以降、国民生活は『体感レベル』で大打撃を受けることが予想されます。
私自身、
『消費増税再々延期』のシナリオを予想していましたが、
このままいけば、残念ながら、完全に『的外れ』な予想になりそうです。
ただ、
『当たる』『当たらない』という問題以前に、社会の流れに注視し、
自身の『思考回路』を回転させて、物事を見ていく能力は大切だと考えます。
10月まで、まだ『完全決着』はついていませんが、
私たちの生活に直結することなので、引き続きウォッチしていきましょう。
本題に入ります。
主催する『資産形成セミナー』では、最近、必ずお伝えすることですが、
それぞれが所属する業界、置かれた立場等に関わらず、現代の日本では、
『資産形成』しない事は、そのまま『人生放棄』を意味すると考えます。
公式ブログ読者の方々はご存知の通り、
『定期昇給』『終身雇用』という幻想も完全に崩壊し、
公的な『社会保障システム』も、殆ど形骸化してしまっている世の中です。
恐らく、
『私たちの世代』と表現させて頂く20代、30代、40代の方々で、
『親の世代』ほど、潤沢な『年金ライフ』を想像している人もいないでしょう。
いや、
もっと正確に言えば、現在、50代後半から60代の方々でも、
現行制度通り、『65歳』から年金支給される事も、かなり怪しくなっている。
確かに、
『1日』という単位では、ドラスティックな変化は起こりませんが、
多くの方が感じる事が出来ない『小さな変化』が積み重なることで、
『エックス・デー』は、確実に私たちに迫っていると感じています。
このような状況にも関わらず、
現実世界では、日本人の大半の方々が『資産形成』とは無縁の人生を送っています。
意外と簡単に分かることですが、
恐らく、公式ブログ読者の皆さんの周りの方々でも、
『資産形成している!』という方は、殆ど見当たらないのでは無いでしょうか??
事実、
日本銀行が毎年行っている統計調査では、昨年、数値の修正が行われ、
国民の投資資産合計が、2012年のそれより、減少している事が発覚しました。
2012年、
特に、これと言って『ターニングポイント』になる年ではないですが、
『NISA』『iDeCo(個人型確定拠出年金)』等の制度も拡充されていない年です。
対して、
これだけ、政府が国民に対して『資産形成』を促している現代において、
その数値修正が行われた事は、政府関係者を大いにガッカリさせたと予想します。
海外諸国と比較しても、
日本人の『金融リテラシー』の低さは際立っていますが、
『投資嫌い』も、ここまで来ると、何か『天晴れ』のように感じてしまいますね。
それで、
日本人における『投資嫌い(無関心?)』については、
『親しみが無い』ということもあるかも知れませんが、
個人的には、もう1つ理由が存在していると考えています。
それは、
ここ20年から30年ほどの期間、『日本円』の価値が安定していて、
意識的に『資産形成(投資)』しなくても、ある程度「資産保全』できたという事。
例えば、
『資産価値』の変動に幅のある『途上国』のような環境であれば、
その動向を常にウォッチし、国民は『最適ポートフォリオ戦略』を講じるはずです。
しかし、
幸か、不幸か、日本はここ暫くの間、『停滞』しながらも、
海外諸国と比較した際、『安定』した経済状況下に置かれてきました。
その理由は、
『経常黒字の常態化』や『対外純資産の増加』等の要因に加えて、
『米ドル・日本円』の取引量が、『世界第2位』の地位を確立している事も挙げられます。
投資に明るい方々はご存知の頃ですが、
『日本』から見て『海外』にあたる国々に情勢不安が訪れた際、
『有事の金(glod)』と加えて、投資家に最も買い込まれるのが『日本円』です。
事実、
『サブプライム・ショック』の前後などは空前の『円高傾向』が続きましたし、
それに続く『欧州危機』『チャイナ・ショック』の際にも、この戦略は奏功しました。
が、
ここに来て、『有事の日本円』という投資戦略(?)が、
『かつて』ほどの威力を発揮しない局面に突入しています。
5月31日、
ドナルド・トランプ米大統領は、既に決定していた中国に加えて、
隣国メキシコからの輸入品に対しても、『関税』を課すことを突如発表しました。
これは、
世界経済全体としても『大きなインパクト』を与える出来事でしたが、
この時、『S&P500インデックス』の下落率『1%』に対して、
『米ドル』に対する『日本円』の上昇率は、僅か『0.2%』程度。
投資家の予想を裏切り、ほとんど反応しませんでした。
2016年6月、
英国が、国民投票で『EU離脱』を決定した際の急騰率『7.2%』と比較しても、
その『変動率(上昇率)』が、如何に『低率』なものだったか分かると思います。
その理由は、
公式ブログでも、繰り返し取り上げている1つの出来事、
日本市場で起こっている『異次元レベル』での『超低金利状態』です。
例えば、
『10年もの新発国債』の利回りは、過去最低値(*)から一旦回復したものの、
現在は、再び『マイナス』領域をひた走り、『▲0.120%』を記録しています。
(*2016年7月8月付:▲0.300%)
同様に鈍感しているものの、
『10年もの新発米国債』の利回りは『年率2%』を超えており、
このスプレッドがある以上、安易に『日本円』は逃避先として選ばれません。
また、
この『異次元レベル』の『超低金利状態』も、政府介入である事は明確で、
『累計債務』が肥大化した日本では、今後も、安易に正常化する事が出来ない。
そうなると、
この『スプレッド』は、今後も、中長期的に継続することになり、
『有事の日本円』という調整機能は、これまでほど威力を発揮しないことを意味します。
つまり、
これまでは何も考えず『日本円』を保有していれば、
結果的に『資産保全』することが出来ていましたが、
今後は、その戦略では、これまで通り上手くいかなくなります。
結果、
経済動向を見ながら、『資産形成(投資)』する必要性が出てくる訳ですが、
この『事実(時流の変化)』に、どれだけの日本国民が気付いているかは謎です。
少なくとも、
公式ブログ読者の皆さんには、今日の記事でお伝えしましたので、
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井上耕太事務所
代表 井上耕太