『経済危機』の国が陥る『負のスパイラル』。

今日のテーマは、『経済危機の国が陥る負のスパイラル』です。

 

 

公式ブログでも何度か取り上げさせて頂きましたが、

現在、『経済危機』状態に陥る『ベネズエラ』という国家があります。

 

 

取り扱いは小さいものの、

何度か新聞等でも報道されているので、目にされた方もいらっしゃるかもですね。

 

 

『政局の混乱』と『財政悪化』が併存状態にある同国では、

『年率2000%』を超える驚異的なインフレが継続中で、

食料品・医薬品は恒常的に不足し、国民生活は壊滅状態にあります。

 

 

日本で言えば、『第二次大戦直後』と言えばイメージしやすいでしょうか。

 

 

『NHK朝の連続テレビ小説』や『火垂るの墓』はじめ、

この時代を舞台に描かれている作品は多く存在するので、

体験はしなくとも、私たちはその当時を伺い知ることが出来ます。

 

 

それがまさに今、『ベネズエラ』という国家でリアルタイムに起こっています。

 

 

その状況を受けて、2015年から17年の3年弱ほどの間に、

同国では『約160万人』もの国民が国外へと逃れていきました。

 

 

ベネズエラの国民数は『約3000万人』ほどですので、

『約5%』というと、驚異的な民族移動数ですよね。

 

 

『ベネズエラ』という国家が経済危機に陥った要因は様々あるでしょうが、

それでも、『政治』というポイントは大きな割合を占めていると考えます。

 

 

どこの国家も『凋落』するストーリーは似たようなものですが、

人間でいう頭脳にあたる『政治』が腐敗し、血液にあたる『経済』が滞留します。

 

 

『民主主義』とは遠い所で政治が行われ、政治家の贈収賄は日常レベルで横行。

 

 

国民生活を長期視点で考えるのではなく、

自分の任期中の人気維持と、それ以降、親族に要職ポストを残すことばかり考える。

 

 

このような政治家が国家のトップレベルに存在していたら、

その国は、想像以上のスピードで崩壊していきますよね。

 

 

『ベネズエラ』という国家が全くそうとは言いませんが、

少なからず、『経済危機』へと導いた現政権の責任は大きかったと思うんです。

 

 

その国で、先日大統領選が行われたのをご存知でしょうか??

 

 

誰が出馬し、最終的に誰が勝利したか、ご存知ですか??

 

 

結果から言うと、今回の大統領選で当選したのは『ニコラス・マドゥロ』氏。

 

 

そう、大統領選前の現政権から、引き続き指揮を執ることが決定したのです。

 

 

これだけでも、驚愕レベルのニュースですよね。

 

 

(*話は少しだけ逸れますが、)

私が小学生だった25年ほど前、我が阪神タイガースは、

毎年最下位を独走するという『暗黒の時代』がありました。

 

 

毎年、オールスター戦が行われるかどうかという初夏の時期、

ペナントレースの『優勝』が決定する前に、タイガースの『最下位』が確定する。

 

 

全国各地から『猛虎会』が駆けつける甲子園球場ライトスタンドでさえ、

タイガース攻撃時の『応援をやめる』という珍事すら起こってしまう状況です。

 

 

こんな時、当たり前の話ですが、指揮官もよく変わりましたね(笑)

 

 

いや、それが当然だと思うんです。

 

 

国家の危機を同じレベルで話してはいけませんが、

『ベネズエラ』という国も、指揮官が変わらなければ、この先の未来も明るくありません。

 

 

今回の大統領選には、開催前から異論も続々と上がっていて、

まず、対立候補として野党で人気の高かった指導者2人が、

相次いで『立候補』を禁止されるという異例の事態からスタートしました。

 

 

その後、

 

 

公務員職にある方々は『解雇』を、一般国民には『配給ストップ』をちらつかせ、

現職の『マドゥロ氏』の再選に向けて、力技で票獲得を押し進めたと言われています。

 

 

また、

 

 

国民が実際に投票したかの確認作業も徹底していて、投票所の外にテントを張り、

与党支持者の有権者が、実際に与党に投票したかどうか個別に確認したほど。

 

 

ここまでやるとは、自らの地位確保の為、なかなかの執念ですよね。

 

 

これには国際社会も大きく反応していて、

米国や欧州連合(EU)は大統領選の結果を認めない構えを示しており、

特に米国では、大統領令により同国に対する『制裁』を決定しました。

 

 

しかし、

 

 

国際社会が認める・認めないという問題は別にして、『ベネズエラ』では、

マドゥロ氏が向こう『6年間』継続して舵取りを行うことが決定しました。

 

 

おそらく、今後、同国はさらに悲惨な状態になる。

 

 

(*私も含めて、多くの方々が実感するかも知れませんが、)

『国家』であれ『個人』であれ、一度『負のスパイラル』に落ち込んでしまうと、

その状態を断ち切り、そこから抜け出して来るのは決して容易ではありません。

 

 

今日取り上げたのは、『ベネズエラ』の極端な事例かも知れませんが、

世界各国、いずれの国に所属していようとも、多かれ少なかれ『リスク』は伴います。

 

 

私たちが居住する『日本』でさえも、政治・経済とも多くの問題を孕み、

国民の多くはそれに気付くこともなく『茹でガエル』になっています。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

【活動実績】
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【クライアント】
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