『Libra(リブラ)』は『既得権益』に風穴を開けられるか??

今日のテーマは、『Libra(リブラ)は、既得権益に風穴を開けられるか??』です。

 

 

冒頭、1つの質問から入らせて頂こうと思います。

 

 

皆さんは、『Libra(リブラ)』というワードを聞いた事がありますか??

 

 

恥ずかしながら、

 

 

私自身、そちらの分野をあまりマークしていなかった事もあり、

約1ヶ月前、ようやくその『言葉』を明確に認識するに致しました。

 

 

『Libra(リブラ)』

 

 

ご存知の方々には、訳はないですが、

世界最大のSNS提供者である『Facebook社』が、運用を試みる『仮想通貨』です。

 

 

未だ、本格稼働はしていません。

 

 

それどころか、当局承認が降りるまで、発行すらされていない状況です。

 

 

主に、

 

 

『送金』『支払い』を目的とした仮想通貨(プロジェクト)ですが、

同社が既に保有する国際ネットワークを活用すれば、爆発的な普及が見込まれます。

 

 

事実、

 

 

『Facebook:Messenger』『WhatsApp』利用者を対象者として見込み、

同サービス利用者が、全世界合計で『約27億人』存在することを考えると、

一躍、国際決済システムのトップ・グループに躍り出ます。

 

 

現在、

 

 

世界の経済循環で取引される『通貨』の約6割が『米ドル』と言われますが、

単純計算、世界人口を『70億人』とした時、その利用者は『42億人』程。

(*通貨の『決済合計』と『利用者数』はイコールでは有りませんが。)

 

 

このことから考えても、

 

 

もしも、『Libra(リブラ)』が本格的に稼働されるとなれば、

『世界経済』全体に与える影響力も、決して無視出来るものでは無くなります。

 

 

また、

 

 

『Libra(リブラ)』は、既に存在する『仮想通貨』と異なるポイントも有り、

『米ドル』『ユーロ』『日本円』『英国ポンド』等、法定通貨に裏付けされた、

『安定した価値』を持たされるようになると言われています。

 

 

更に、

 

 

Facebook社主導で、『大手決済企業:27社』とパートナーシップを結び、

『Libra協会』なるスイスの非営利団体が、Libraの最終設計とシステム設置、

ネットワーク・準備金の管理及び監督を担当するとも話し合われています。

 

 

上記考慮すると、

 

 

その『価格変動』が激しくなる度、ネットニュースを『チープに』賑わし続ける、

『現存の仮想通貨(ビットコイン等)』とは、一線を画した存在になりそうです。

 

 

現在、

 

 

金融業界も『既存のビジネスモデル』が崩壊の時期が確実に迫り、

『時代の潮流』が大きく変化する、歴史的『ターニングポイント』を迎えています。

 

 

個人的に、

 

 

『ブロックチェーン技術』は、世界を大きく変える『革新』だと考える一方、

その技術応用を基とする『仮想通貨』は、玉石混淆する現状『本末転倒』と捉えていました。

 

 

しかし、

 

 

ここに来て、現存の『法廷通貨』としっかり関係性をリンクさせて、

世界(仮想通貨業界)を統一し得る『可能性』が出てきた事は、非常に意義があります。

 

 

ただし、

 

 

あらゆる物事で『メリット』『デメリット』は相反して存在するのが『常』であり、

それだけ『インパクト』が大きいからこそ、規制当局も、その運用承認に慎重です。

 

 

当初、

 

 

Facebook社は『Libra(リブラ)』の一般公開を2020年前半に見込みましたが、

米金融当局は、『Libra構想』の審査には『1年以上』かかるとの見通しを示します。

 

 

彼らが恐れるのは、

 

 

表向き、国境を跨いだ資金移動による『マネーロンダリング(資金洗浄)』の懸念や、

主に『対米』として、『テロ資金供与』の温床として活用されるリスクと言われます。

 

 

確かに、それら『リスク』も少なからず存在するものの、

 

 

世界経済に『インパクト』を与える『新通貨』の誕生を拒む最たる理由は、

それが、現存通貨のルールを牛耳る、彼らの『既得権益』を脅かす可能性を秘めるからです。

 

 

ご存知の方もいらっしゃるように、

 

 

現在、世界に流通する『通貨』は全て、基軸通貨『米ドル』でさえも、

何か裏打ちされる『本質的価値』は存在せず、『共同幻想』により成立します。

 

 

その状況で、

 

 

『貨幣価値』を決定するのは、それを活用する方々からの『信用度』であり、

要は、世界人口から、最も『コンセンサス』を得たものが『最強』の称号を獲得する。

 

 

現代でも『情報統制』は残るものの、

 

 

インターネットの、世界的な、爆発的な普及拡大により、

かつてほど、国民は『既得権益保有者』からの洗脳を受けにくくなりました。

 

 

何故なら、

 

 

『1つの物事』に対して、画一的な『意見』『情報』ばかりではなく、

『相反する意見』『異なる視点での情報』が、以前より得やすくなったからです。

 

 

そのような現代において、

 

 

Facebook社が提供しようとする『Libra(リブラ)構想』は、

『既存通貨』『既得権益』界への『黒船来襲』並のインパクトを与える出来事になる。

 

 

それを熟知しているからこそ、規制当局も、慎重な姿勢を見せているのです。

 

 

果たして、『Libra(リブラ)』は『既得権益』に風穴を開けられるか??

 

 

このホットな話題の『仮想通貨』の動向も、暫く、注視していきましょう。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

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