もう一度、自分の『年金問題』を考えてみよう。

今日のテーマは、『もう一度、自分の年金問題を考えてみよう』です。

 

 

参院選が終了して、一週間ほどが経過しました。

 

 

今回、個人的には大きなトピックスも見当たらないように感じ、

『与党』が事前予測より議席数を減らしたものの、平安無事(?)に終わりましたね。

 

 

全国的に、

 

 

例年よりかなり遅れて梅雨明けし、一気に『猛暑』が訪れた事もあり、

先週のことが、遥か昔のように感じるほど、時間が早く流れています。

 

 

摩訶不思議なことですが、

 

 

反社会グループのイベント参加から、芸人さんたちの活動自粛が連続し、

一芸能事務所の話題が、現在、『国民最大の関心事』が如く取り上げられています。

 

 

いや、もっと他に『大切なこと』は山ほどあるやろ(苦笑)

 

 

例の如く、

 

 

『政府』の息の掛かったマス・メディアが(どうでも良い話題で)大騒ぎする時は、

その裏に『マスキング』したい物事があるのが『常』で、常套手段過ぎて呆れます。

 

 

今回、

 

 

日本政府が『マスキング』したい物事は、今秋導入予定の『消費増税10%』で、

更に言えば、その先で『崩壊(破綻?)』が免れなくなった、『年金問題』です。

 

 

覚えている方はいらっしゃるでしょうか??

 

 

金融庁ワーキング・グループ作成の『報告書』で、『年金ギャップ』を埋める為、

必要な老後資産が『2000万円であると発表されたのが、今春『5月22日』。

 

 

政府の『マスキング効果』が奏功し、

もうかなり昔の事のように思え、印象も薄まってしまっていますね。

 

 

日本全体の平均値として、

 

 

『所得ゼロ世帯』が全体の『約20%』を占める経済大国(?)日本では、

退職時の『保有資産:2000万円』は、一般的に見て高いハードルです。

 

 

しかし、

 

 

その年金ギャップも、経済産業省の試算では『2900万円』まで増大し、

某著名経済学者の試算では、その倍『6000万円』近くにのぼると言われています。

 

 

個人としても、

 

 

私は『後者論』を支持する方向で、日々、面談業務に臨んでおり、

間違っても、退職時『2000万円』程度保有のライフプランなど、提案出来ません。

 

 

確かに、

 

 

この金額(2000万円)では、話にならない事が証明されるのは数十年後ですが、

その破綻が見えているプランを提案するような、『無責任な行動』は、取れません。

 

 

その理由(2000万円では足らないと考える理由)は、多々あります。

 

 

そもそも、

 

 

世間では、その金額の大きさ(?)からバッシング受けた本報告書ですが、

これでも、識者の方々は、かなり譲歩して『甘め』の試算してくれており、

冷静に見れば、『ツッコミどころ』は満載です。

 

 

1つだけ、挙げてみましょうか。

 

 

世間的にはあまり知られていませんが、現行の『年金制度』には、

そのシステムが持続可能なものか、『定期健診』する『財政検証』が存在します。

 

 

これは、『5年に1回』のペースで行われています。

 

 

前回調査は『2014年』なのですが、

 

 

前述した、金融庁WG作成の『報告書』でも、

勿論、この2014年版『財政検証』のデータを基にして作成が進められました。

 

 

その際、

 

 

『年金受給額』を試算する『モデルケース』として取り上げたのが、

『夫:会社員勤上げ(厚生年金)』『妻:専業主婦(国民年金)』の二人夫婦です。

 

 

確かに、

 

 

現行日本が『サ◉エさん』が如くほのぼの家庭を継続しているのであれば、

この『モデルケース』での試算しても、全く以って『問題無い』ですよね。

 

 

しかし、

 

 

公式ブログ読者の皆さんも、日々実感されているように、

かつての日本では『普通』とされていた『幸せ』さえも、

現代日本においては、手に入れるのはなかなか困難です。

 

 

具体的には、

 

 

男女関係なく、私のクライアントさんにも多くいらっしゃいますが、

今は、『結婚』というイベントを選択せず、『シングル』として生きる方々も多くいます。

 

 

仮に、

 

 

『結婚』という決断をして家庭を持ったとしても、私たちの『親世代』のように、

『シングル・インカム』で経済的に成立する家庭は、殆ど存在しないと考えます。

 

 

更に、

 

 

『ダブル・インカム(夫婦共働き)』で収入を得ていたとしても、

『非正規雇用』が大衆化した現代においては、『厚生年金加入者』は多くありません。

 

 

*現行受給者に対しては、手厚く支払われている『厚生年金制度』が、

 『国民年金制度』と比較して、決して『良いもの』と思いませんが。

 

 

上記考慮すると、

 

 

前述の『モデルケース(男性:満額近く)』で支給見込みとして試算されている、

世帯合計『年金受給額:月約22万円』は、恐ろしく高い推計になってしまいます。

 

 

断らなくても大丈夫だと思いますが、

 

 

間違っても、20代、30代を主とした『私たちの世代』が、

このレベルの『年金受給』が出来るとは、期待しない方が良いでしょう。

 

 

元々、

 

 

日本の『年金制度』の元祖と考えられているのが、時は『1875年』明治維新、

富国強兵・文明開化と、急速な発展を遂げていた時代に制定された『軍人恩給法』。

 

 

その後、

 

 

第二次世界大戦真っ只中の『1941年』に、『労働者年金保険法』が発足しますが、

当初(?)の目的は『老後の国民生活安定』ではなく、紛れもなく『戦費調達』です。

 

 

人間はどこまでいっても『愚か』なもので、

自身の想像を超えた『莫大なお金』を手に入れれば、使いたい衝動に駆られます。

 

 

当然の話、

 

 

制度発足当初、『受給者』サイドに該当する人間は少数に限られ、

反対に、大多数の『年金保険料負担者』から『莫大なお金』が流入します。

 

 

そこからの話は『言わずもがな』です。

 

 

以前、

 

 

元々の日本の『年金制度』は『積立方式』だったと聞いたことが有りますが、

理屈に合致するこのシステムも、しれっと『賦課方式』に切替えられました。

 

 

結果、

 

 

『新規流入者』が『受給者』を無限に支え続けるという構図、

国家主導の『ポンジ・スキーム(詐欺の代名詞)』が強固に完成したのです。

 

 

これから、

 

 

『超少子高齢化』を迎える『日本』という国家において、

この『ポンジ・スキーム』は、どこまで持続(延命)可能なのでしょうか??

 

 

結論、

 

 

『公的年金システム』を試算に組み込んで、

『ライフ・プランニング』することは、完全に、馬鹿げています。

 

 

猛暑で『熱中症』が危惧される日々が続きますが、

可能な限り『意識』を清明に保ち、冷静に『人生』を考えていきましょう。

 

 

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人生は、本当に好転していくものだと思います。

 

 

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井上耕太事務所

代表 井上耕太

ABOUTこの記事をかいた人

井上 耕太

・独立系FP事務所【井上耕太事務所】代表。
・1984年4月21日生まれ。岡山県津山市出身。
・2008年 国立大学法人【神戸大学】卒業。

【保有資格】
・CFP®(国際ライセンス:認可番号 J-90244311)
・1級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格:認可番号 第F11421005598号)

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