今日のテーマは、『合法的な(?)詐欺を仕掛ける日本の金融機関②』です。
昨日の公式ブログとシリーズですね。
ある日帰宅すると、郵便ポストに、
『大切なお知らせ』と書かれた封書が2つ投函されていた話をしました。
この『大切なお知らせ』というのは、『金融機関にとって』であると、
主体の所在を明らかにさせて頂いたのは、昨日の記事の通りです。
1つ目の封書を開けてみると、
そこには『このお知らせが届いた方限定で!』という名目で、
『3000円分ギフトカード』と引き換えに『リボ払いへの変更』を勧めるチラシが。
記事の中に挙げさせて頂いた事例では、
『3000円』の対価が、恐ろしく高いものになってしまいましたよね。
気になる方は、昨日の記事もチェックして頂けたら幸いです。
そして、
今日はその続きとなる訳ですが、
2つ目の『大切なお知らせ』を開くと、そこにも素敵な(?)オファーが届いていました。
なんと!!
あの某財閥系メガバンクから、
招待者限定で(また。)『住宅ローン相談会』への招待状が届いていたのです!!
もしかして、皆さんも届いていませんか??
『固定3年:年率0.45%(団体信用生命保険付き)』
『固定10年:年率0.80%(団体信用生命保険付き)』
『プレミアム住宅ローン』と題して、
上記2商品を冒頭にでかでかと掲げて、消費者にアピールする広告です。
更に、その下には、それぞれ次のような文章が『赤字』『太文字』で表記されています。
『4年目以降、年▲1.8%〜最大▲1.85%(固定3年もの)』
『11年目以降、年▲1.6%(固定10年もの)』
この部分が強調されているので目が行くのですが、
ここだけ見ると、固定金利期間が終わったら、まさかの『マイナス金利』発動に見えますね。
確かに、
欧州の某国では、住宅ローンに対して『マイナス金利』が導入され、
『住宅ローン借り手側』が『利息』を受け取る異常事態も発生しました。
融資を受けて、人から『お金』を借りているにも関わらず、
債権者から更に『利息』を受け取るのですから、
なんとも『摩訶不思議』な事態だとご理解頂けると思います。
幸いなことに(?)、
この某金融機関のチラシが意図するところはそうではなくて、
『年▲1.8%〜最大▲1.85%』『年▲1.6%』の表記の上には、
小さな字で次の文言が掲載されていました。
『完済まで、その時点の店頭表示金利より』
皆さん、この文章の意味するところを理解していますか??
ここでは画像の掲載は控えますが、実物を見て頂くと、
『文字の大小』『強調のされ具合』から、良い部分ばかりに目がいってしまいます。
『固定年率0.45%』『固定年率0.80%』などと聞けば、
現在組まれている住宅ローンと比較して、利率が低い場合、
『借り替え』を利用して金融機関を移る人も出てきそうです。
更に、
固定期間以降、『年▲1.8%〜最大▲1.85%』『年▲1.6%』と聞けば、
まさかの『マイナス金利』発動と錯覚してしまう人も出てくるかも知れません。
流石に、それには違和感を感じて、期待していない方でも、
どこか、『低金利のまま』のような淡い期待を抱いてしまいそうです。
果たして、
この『プレミアム住宅ローン』を利用した人は、
実際にそのような『バラ色人生』が待ち受けているのでしょうか??
残念なお知らせです。
結論から言わせて頂くと、『リアル』はその正反対になります。
先ほどの『マイナス金利』はあくまで『店頭表示金利』からの比較で、
金融機関の表記そのまま、その時点にならないと誰にも予測不能です。
私は個人的に、この手の商品を『時限爆弾』と認識しているのですが、
この商品を活用した方は、かなりの割合で将来、経済的苦境に立たされます。
人間はじめ、動物というものは、
太古から『脳』の作りは、実はそれほど進化しておらず、
狩猟生活時代同様、『今』を最大評価してしまいます。
『過去』は過ぎ去った時間なので気にしていてもしょうがなく、
『未来』は不確定なため、未知なことを考えても意味がないのです。
よって、
『今』『この瞬間』に目の前に広がる世界を最大評価する訳ですが、
『プレミアム住宅ローン』を利用する場面においても、
どうしても、『現在の金利』を基準に考えてしまいがちなのです。
しかし、
経済の歴史を少し勉強している方々にとっては、
彼らが最大評価する『今』『この時代』が、人類史上稀に見る『超低金利時代』だと知っています。
*実際は一般人の方々も、『感覚として』低金利を実感しており、
2020年の東京五輪開催の高揚感も相まってか、昨今は不動産ブームが起きています。
そして、
その『超低金利』時代は今まさに終焉を迎えようとしており、
これからは金利が上昇し、『正常化』していく時代を迎えるのです。
事実、その『サイン』も日々発信されており、
直近では、米国連邦準備銀行(FRB)のパウエル議長が、
FF(フェデラルファンド)金利の誘導目標を『0.25%』上げると発表しました。
これを受け、誘導目標となる金利は、
従来の『年1.25~1.50%』から『1.50~1.75%』となります。
『利上げ』は直近の2017年末から3ヶ月ぶりで、
2018年中には今回を除いて追加で『2回』を計画。
更に、
2018年同様、景気見直しを上方修正している2019も、
『年間3回』の誘導目標金利『利上げ』を見込んでいます。
FF(フェデラルファンド)金利は世界の金融の基準になりますから、
この動向は、そのまま我が国『日本』の金融市場にも影響を与えます。
必然、
『プレミアム住宅ローン』も直接影響を受け、
『店頭表示金利』は現在の基準では想像していないほど、上昇していくことになるでしょう。
例えば、
上記の目論見でいけば、2018年、2019年中には、
『合計5回』、率にして『約1.5%』の利上げがあることが見込まれています。
これが直接作用してきた場合、
『プレミアム住宅ローン』を活用した方々は、
固定期間を終了した頃には、前述の優遇を受けたとしても、
現行の『店頭表示金利』をそのまま被ってくる計算になるのです。
わかりやすく言えば、
『固定3年もの』を選択した方々は、4年目以降『年率2.90%』、
『固定10年もの』を選択した方々は、11年目以降『年率3.30%』です。
これはあくまで『2019年』という直近までの見通しなので、
恐らく、これが実行される際は、『金利』は更に高くなることが予想されます。
はっきり言います。
これを活用した(活用している)人は、確実に『破産』します。
昨日の記事、『リボ払い』をしている人を愚者に見るかも知れませんが、
私からしたら、今日の金融商品を活用した人も全く『同レベル』です。
『固定3年もの』で、期間終了後の金利が『5倍』、
『固定10年もの』で期間終了後の金利は『4倍』。
どちらにせよ、このインパクトに耐えられる家庭はそう無いはずです。
90%以上の家庭に待ち受ける『リアル』な未来をお伝えすると、
固定期間終了後、ローン返済ができなくなり住宅を売却することになり、
それでも負債は残り、『幻』へのローン返済は一生続いていくでしょう。
とても怖い話ですが、これが、大部分の方々を待ち受ける『事実』なのです。
私が『時限爆弾』と表現させて頂いたことが、ご理解頂けたでしょうか??
昨日の事例と同様、今回の事例においても、
本当に『無知』は『キレイゴト』ではまったく済まされません。
確かに、
『人』の社会は温かい部分もありますが、
『金融』の世界においては、サバンナよろしく『愚者』は徹底的に餌食にされてしまいます。
あなたは、それでも『お金』から避けて生きていきますか??
『経済』『金融』の世界において、『カモ』のポジションに居続けるでしょうか??
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他の誰でも無い、あなた自身の身を守ることに繋がっているのです。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太