今日のテーマは、『玉石混交の金融という世界を、きちんと見抜く為に』です。
よく言われている事ですが、
私たち『日本人』は、世界でも稀に見るほど『お金』について知らない国民です。
こちらもよく使われる表現ですが、
小学校からスタートする義務教育は勿論、その後の高校、大学を通しても、
『お金』『資産形成（投資）』について学ぶ機会は、ほとんど皆無です。
上記の結果、
冷静に考えてみれば、違和感を覚えるのですが、
人生を通して毎日使う『ツール』にも関わらず、
『お金』について素人のまま、社会人生活をスタートします。
それどころか、
『金融』という世界を専門にする方々以外、要は国民の『９９％超』は、
『一生涯』を通して、そのルールすら理解する事なくプレーを続けます。
これは、相当『異常』な事ですよね。
他の事例で考えてみれば、直ぐに分かります。
仮に、
野球でもサッカーでも何でも良いのですが、スポーツの世界戦が行われていて、
チームメンバーに、『ルール』を全く理解していない人間がフル出場していたら。
奇跡的に、
その人物が、勝負を決する『ミラクル・プレー』をする可能性も、
『天文学的（希少）確率』として、起こり得るかも知れません。
しかし、
普通に考えたら、そのような『奇跡』は起こり得るはずもなく、
『ルール』をリキしないその人物は、全く使い物にならないか、
場合によっては、反則により『退場』させられるのがオチです。
これは、シンプルに理解出来ますよね。
にも関わらず、
何故か、『金融』『お金』『資産形成（投資）』という分野になれば、
多くの方々が『ルール』を理解しないまま、フル出場（一生涯）しようとします。
これは、『狂気の沙汰』だと思いませんか？？
このような状況もあってか、
『金融』という世界においては、玉石混交、様々な話が溢れ返っています。
私自身、
自らの知見を増やすことを目的として、また、他社動向を理解する為、
定期的に、様々な『資産形成（投資）セミナー』に潜入調査しています。
先日も、某不動産会社主催の『年金セミナー』に行ってきました。
結論、とても酷い内容のものでしたね（笑）
先ず、
提携している（？）ファイナンシャル・プランナーが、
１時間ほど、『日本の年金制度の現状』について話すのですが、
既にこの段階において、細かな部分の『嘘』が非常に多い（笑）
恐らく、
『投資素人』を対象にするという事で、それで乗り切れると考えるのでしょうが、
私のように、『少しでも』詳しい人物が受講すると、すべてが興醒めに映ります。
一例を挙げれば、
『これは、まだメディア報道されていない情報なのですが』と繰り返して、
自社の『情報網優位性』をアピールするのですが、その上で出てくるのが、
昨年に『世間に』公表されている『年金財政検証』のデータだったりします。
公式ブログ：コア読者の方々はご存知の通り、
同テーマ（年金財政検証）については、消費増税導入のタイミング、
昨年１０月に、私が集中的に『テーマ』選択して、情報発信していた内容です。
『厚生労働省』より『公表』されたデータであり、
『自社の特別な情報網』を使わなくても、誰でも入手できます。
大体、
『金融』『資産形成（投資）』の分野における『粗悪セミナー』というものは、
『受講料：無料（若しくは１０００円未満の小額）』を謳うものが多いですが、
この時点で、『おかしい！』と察知する嗅覚を身に付けた方が良いと思います。
少しだけ、ポイントを挙げていきますね。
・無料、若しくは、ワンコン等の小額の参加費で、
全くペイしていない『会場費』はどのように賄われているか？？
・会場に存在する、複数のスタッフの『人件費』はどこから支払われるか？？
・『参加費』として支払った額以上のおもてなしの対価は、誰が支払うのか？？
（＊先日のセミナーでも、終了後、上等なシュークリームが出て来ました。）
・終了後にサービスとして付与されている『無料面談』は、本当に『無料』か？？
（＊その企業は、マザー・テレサ級の慈悲の心で運営されるNPO法人なのか？？）
などなど。
因みに、
上記３番目の項目については、
『タダほど怖いものは無い』精神から、
私自身は、全く手を付けませんでした。
また、
明らかに自身より『収入』『保有資産』共低い人間に、個人面談を依頼し、
反対に、こちらの大切な『個人情報』を開示する正統性が見当たらない為、
４番目の項目についても、丁重に辞退して会場を去りました。
要は、
『金融』『投資』素人である『会社員』という立場の方々を対象にした、
無料面談でクロージングする『不動産投資斡旋セミナー』だったんですね。
まあ、セミナー内容、その後の情報提供共に『粗悪』なことも納得です（笑）
しかし、
私以外の受講者は、その後、案内されるがままに『無料面談』に進み、
私からすれば『違和感』と『恐怖感』しか感じなかったのですが、
簡単に、自らの『個人情報』開示し、次々『罠』に掛かっていきます。
年齢も相応に重ねられた『大人』に見えたのですが、
皆さん、なかなか、『重症』のようです（笑）
それでも、
中には、IFA（独立系ファイナンシャル・アドバイザー）主催セミナー等、
提供される情報の『質』が、とても高いセミナーがある事も事実ですが。
上記事例では、
『無料（若しくは小額）セミナー』『無料面談』受講者が不動産購入した場合、
その後、主催会社には高額な『仲介手数料』『斡旋フィー』が入る事になります。
それを考えると、
私が、クライアントの皆さんに対して頂いている『対価』は、
最初の『面談受講料』のみなので、自身がやっていることが、
『ボランティア』のように思えてしまう事もありますが。
先日、某セミナーの質疑応答タイムで、
参加者の５０台後半の男性が、次のような質問をされていました。
『信頼おけるアドバイザー（ファイナンシャル・プランナー）を見つける為には、
どのようなポイントを見たら良いですか？？』
最後に、この質問に対して、私なりの『回答』をさせて頂きます。
大きく『２つ』です。
①世の中に『フリーランチ』は無いことをしっかりと理解し、
『無料（若しくは小額）』を謳う情報には近付かないこと。
そして、
②情報提供してくるものに対して、そのアドバイザー自身が、
それをきちんと（本当に）『実行』しているかどうか？？
以上です。
前者については、『無料』が持つ『魔力』には凄まじいものがありますが、
前述の通り、『タダほど怖いものは無い』という事は『世界の常識』です。
また、
後者の観点を持つことで、『自社利益』を追求し『投資家利益』を考えない、
『金融機関（銀行・保険・証券）』の人間も、簡単に排除する事が出来ます。
玉石混交の『金融』という世界、皆さんが、きちんと見抜かれる事を願います。
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井上耕太事務所
代表 井上耕太
