今日のテーマは、『出産一時金の増額を契機に、遂に、聖域にメスが入れられる』です。
世間的にも、少し前から話題に挙がっていることですが、
来年(2023年)4月から出産一時金が増額されます。
現行制度の42万円から、一気に47万円へ大幅アップ。
確かに、
高齢出産も日常の昨今は、より良い出産環境を求めると、
現行水準の一時金では、多くのケースで不足が起きます。
もちろん、
新基準(47万円)でも、『足』は出ると想像しますが、
一旦、ポジティブな方向への改訂を素直に喜びましょう。
果たして、
一時金の増額だけで、少子化が解決するかは疑問ですが、
少なからず、プラスに働くことを期待したいと思います。
私見では、
今回の『出産一時金増額』の出来事は、それ自体以上に、
日本の将来を考える上で、大きな意義があると考えます。
それは、
増額する給付の財源を、後期高齢者(75歳以上)にも、
負担を求める仕組みを導入する方針と決定したことです。
現行制度では、
現役世代の健康保険料負担のみで、費用負担されており、
後期高齢者(75歳以上)の直接的な負担は皆無でした。
残念ながら、
新制度開始から1年遅れになりますが、再来年4月より、
全体の『7%』を75歳以上が負担することになります。
これに先立ち、
後期高齢者を対象とした、健康保険料の年間上限金額も、
『66万円』から『80万円』に引上げが調整されます。
確かに、
全体に占める割合・金額ベースでは、大きくないですが、
この流れが出て来たこと自体、大きな意義があるのです。
何故なら、
高齢化率が世界トップ水準で推移する日本での選挙戦は、
如何に、高齢者票を獲得するかが勝利する鍵になるから。
必然、
政治家・官僚は、高齢者に対してマイナスな提案はせず、
国家が抱える本質的課題は、延々と先送りされています。
今回、
話題に挙がる高齢者の健康保険をはじめ、年金も含めた、
社会保障の分野は、足を踏み入れられない『聖域』です。
しかし、
賢明な方々は理解される通り、そのような政策展開では、
長期的視点で、国家は衰退の一途を辿るしかありません。
将来的に、
国家が繁栄するためには、現役世代にメリットを提供し、
高齢者世代に痛みを伴う政策展開もしなければならない。
まだまだ、スタート地点に立つレベルかも知れませんが、
これから、良い方向へと展開することを期待しましょう。
オープン形式(どなたでも参加可能)の主催セミナーを、
対面・オンライン形式とも、現在、定期開催しています。
——————————————————————–
■11/25(金)将来のお金の不安が2時間で解決するセミナー@大阪・梅田■
■11/29(火)将来のお金の不安が2時間で解決するセミナー@オンライン■
——————————————————————–
*オープンセミナーは予告なく終了の可能性があります。
受講希望される方は、有効活用して頂けたら幸いです。
*個人面談受講を希望される方は、直接ご連絡ください。
*井上耕太事務所(公式)michiamokota0421@gmail.com
井上耕太事務所
代表 井上耕太